2 / 79
第2話
しおりを挟む
出戻り娘に両親は慰めるより激怒していた。この国の王子の妃として嫁いで、後継者の王子まで作った時は大喜びで、小躍りしていたのに、今は私とフランを睨みつけている。
「オースティン殿下のご不興を買った話は聞いた。離縁されたことも聞いた。なにしてくれてるんだ!?我がフォルテス伯爵家を潰すつもりか!?」
父は頭を抱えている。母はふぅとため息をついて、困った顔をする。
「世継ぎまで作ったのに追い出されるなんて、オースティン殿下も変わってますわね。よっぽど愛人が好きなのですわね。でも上手く立ち回れなかったシア、あなたが悪いんですわよ。気に入られるように振る舞えなかったのかしら?」
母の言葉が一番心に突き刺さって、痛い気がした。私のせいなの?私はずっと我慢してたわ。殿下が夜、違う女性のところへ行ったり、子どもや私が無視されたりひどいことされたり、愛がなくても一生懸命、殿下の妃として、勉強し、外交も笑顔でこなしていたわ。
「この家におまえの居場所などない」
そう冷たく父が言った。その日から私と私の子のフランは屋敷の敷地内にある、小さな小屋で、暮らした。
「母様?泣いてるの?」
フランの柔らかな金色の髪を私は優しく撫でる。
「泣いてないわ。むしろ安心してるの。フランには貧しい生活になるかもしれないけど、ドス黒い王家で育てなくて済むことに安心してるわ。いい?ここで負けたら終わりよ!二人でたくましく生きるわよ!ド根性よ!!」
「ド根性……ですか?」
そうよっ!と私はフランの両手をぎゅっと握る。私はへこたれるよりも、むしろ清々しかった。あのドス黒い王家の人々に囲まれていた時は、ストレスで胃に穴があくかとおもったわ。私は立ち上がる。
とりあえず、小屋の穴をふさいで、風が入ってこないようにしよう!板でも打ち付けようと思ったとき、小さい頃から可愛がってくれた庭師の爺が来て、お嬢様、してあげますよと小屋を直すのを手伝ってくれる。
「王家の雰囲気が合わないのは、この爺やが一番わかっておりましたよ。髪をなびかせて馬を駆けさせていたシアお嬢様ですからね」
さらに昔馴染みのメイドや乳母が私のことをかわいそうに思い、ベッドや暖かな服、食べ物などをこっそりくれたので、私とフランはそれほどひもじくて寒い思いはしなくてすんだ。
「婆やはシアお嬢様を一番理解しておりますとも。王家へ入るのは無理ですと思っておりました。お父様やお兄様たちを言い負かすくらい知恵があり、気が強かったのですから」
同情というより「やっぱり」という反応。よく私を知っている者たちは最初からこの結婚は無理だったと思っているらしい。どんなに猫かぶっていても無理だったのかもしれない。
オースティン殿下の好みの女性とは私はまったく違った。彼が好きなのは、色気があり、媚びるような声を出し、褒めるところじゃないのに褒めていい気分にさせる。私にそういうのは無理だったんだわと今になって振り返って考えてみる。
とにかく落ち込む暇はないわ。食べていくためには、少しでも稼がなくっちゃ。
裁縫をしたものを売ったり、屋敷の手伝いをしたりし、細々とお金を手にすることは可能だと思う。そのお金でフランを町の学校へ行かせたり、生活に必要なものを買ったりして暮らしていくことがなんとかできそうだと考えた。
それに貧しくて何にもない生活になったけれど、私とフランは王宮にいた時よりも笑っているから大丈夫に思えた。
でもしばらくして、ふと気づいた。
「フランの靴、破れているわね」
フランの靴は小さくなってきて、前の方はすりきれていた。
「大丈夫です。まだ履けます」
にっこり笑うけれど、不憫な気持ちでいっぱいになる。嫌だけど父に頭を下げてくるしかないわね。さすがに、靴や服を買う余裕は私の稼ぐお金だけでは、まだ無理だわ。父はすごく腹を立てていたけれど、少し時間をおけば、おさまっただろうと思うし。
時々、屋敷で顔を見るけれど、一切こちらを見ようとしないけども。
「お父様、お願いがあります。靴を……」
私がそう言いかけた時だった。こちらを一瞬、見たと思ったが、フンッと言って、無視して行ってしまう。ダメなのね。
フランの靴にその夜、私の服を切って、布を当てて、とりあえず、穴をふさぐことにした。フランはその様子を横で見ながら、悲しそうに言った。
「母様も僕も皆から嫌われているんでしょうか?いらない存在なのでしょうか?」
年の割に大人びているフランはいろいろなものをみて、察しているようだった。
「皆じゃないでしょう?親切にしてくれるメイドや乳母、爺やたちもいるもの」
あっ!本当だ!と顔が明るくなるフラン。もう寝なさいと私はフランに言うと、はーいと返事をして小さな古いベッドにもぐりこんだ。
とにかく、フランの靴をなんとかしなくっちゃね!私は明日、町へ行って仕事を探してみよう。なにかできることあるかもしれないわ。お嬢様育ちの私だったが、意外と自分がたくましいことに気付く。それもこれも王宮で鍛えられた精神のせいだろう。
『忍耐力』というこの三文字の力がついたことだけはお礼を言いたい。
「オースティン殿下のご不興を買った話は聞いた。離縁されたことも聞いた。なにしてくれてるんだ!?我がフォルテス伯爵家を潰すつもりか!?」
父は頭を抱えている。母はふぅとため息をついて、困った顔をする。
「世継ぎまで作ったのに追い出されるなんて、オースティン殿下も変わってますわね。よっぽど愛人が好きなのですわね。でも上手く立ち回れなかったシア、あなたが悪いんですわよ。気に入られるように振る舞えなかったのかしら?」
母の言葉が一番心に突き刺さって、痛い気がした。私のせいなの?私はずっと我慢してたわ。殿下が夜、違う女性のところへ行ったり、子どもや私が無視されたりひどいことされたり、愛がなくても一生懸命、殿下の妃として、勉強し、外交も笑顔でこなしていたわ。
「この家におまえの居場所などない」
そう冷たく父が言った。その日から私と私の子のフランは屋敷の敷地内にある、小さな小屋で、暮らした。
「母様?泣いてるの?」
フランの柔らかな金色の髪を私は優しく撫でる。
「泣いてないわ。むしろ安心してるの。フランには貧しい生活になるかもしれないけど、ドス黒い王家で育てなくて済むことに安心してるわ。いい?ここで負けたら終わりよ!二人でたくましく生きるわよ!ド根性よ!!」
「ド根性……ですか?」
そうよっ!と私はフランの両手をぎゅっと握る。私はへこたれるよりも、むしろ清々しかった。あのドス黒い王家の人々に囲まれていた時は、ストレスで胃に穴があくかとおもったわ。私は立ち上がる。
とりあえず、小屋の穴をふさいで、風が入ってこないようにしよう!板でも打ち付けようと思ったとき、小さい頃から可愛がってくれた庭師の爺が来て、お嬢様、してあげますよと小屋を直すのを手伝ってくれる。
「王家の雰囲気が合わないのは、この爺やが一番わかっておりましたよ。髪をなびかせて馬を駆けさせていたシアお嬢様ですからね」
さらに昔馴染みのメイドや乳母が私のことをかわいそうに思い、ベッドや暖かな服、食べ物などをこっそりくれたので、私とフランはそれほどひもじくて寒い思いはしなくてすんだ。
「婆やはシアお嬢様を一番理解しておりますとも。王家へ入るのは無理ですと思っておりました。お父様やお兄様たちを言い負かすくらい知恵があり、気が強かったのですから」
同情というより「やっぱり」という反応。よく私を知っている者たちは最初からこの結婚は無理だったと思っているらしい。どんなに猫かぶっていても無理だったのかもしれない。
オースティン殿下の好みの女性とは私はまったく違った。彼が好きなのは、色気があり、媚びるような声を出し、褒めるところじゃないのに褒めていい気分にさせる。私にそういうのは無理だったんだわと今になって振り返って考えてみる。
とにかく落ち込む暇はないわ。食べていくためには、少しでも稼がなくっちゃ。
裁縫をしたものを売ったり、屋敷の手伝いをしたりし、細々とお金を手にすることは可能だと思う。そのお金でフランを町の学校へ行かせたり、生活に必要なものを買ったりして暮らしていくことがなんとかできそうだと考えた。
それに貧しくて何にもない生活になったけれど、私とフランは王宮にいた時よりも笑っているから大丈夫に思えた。
でもしばらくして、ふと気づいた。
「フランの靴、破れているわね」
フランの靴は小さくなってきて、前の方はすりきれていた。
「大丈夫です。まだ履けます」
にっこり笑うけれど、不憫な気持ちでいっぱいになる。嫌だけど父に頭を下げてくるしかないわね。さすがに、靴や服を買う余裕は私の稼ぐお金だけでは、まだ無理だわ。父はすごく腹を立てていたけれど、少し時間をおけば、おさまっただろうと思うし。
時々、屋敷で顔を見るけれど、一切こちらを見ようとしないけども。
「お父様、お願いがあります。靴を……」
私がそう言いかけた時だった。こちらを一瞬、見たと思ったが、フンッと言って、無視して行ってしまう。ダメなのね。
フランの靴にその夜、私の服を切って、布を当てて、とりあえず、穴をふさぐことにした。フランはその様子を横で見ながら、悲しそうに言った。
「母様も僕も皆から嫌われているんでしょうか?いらない存在なのでしょうか?」
年の割に大人びているフランはいろいろなものをみて、察しているようだった。
「皆じゃないでしょう?親切にしてくれるメイドや乳母、爺やたちもいるもの」
あっ!本当だ!と顔が明るくなるフラン。もう寝なさいと私はフランに言うと、はーいと返事をして小さな古いベッドにもぐりこんだ。
とにかく、フランの靴をなんとかしなくっちゃね!私は明日、町へ行って仕事を探してみよう。なにかできることあるかもしれないわ。お嬢様育ちの私だったが、意外と自分がたくましいことに気付く。それもこれも王宮で鍛えられた精神のせいだろう。
『忍耐力』というこの三文字の力がついたことだけはお礼を言いたい。
7
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領
たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26)
ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。
そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。
そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。
だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。
仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!?
そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく……
※お待たせしました。
※他サイト様にも掲載中
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
《完結》当て馬悪役令息のツッコミ属性が強すぎて、物語の仕事を全くしないんですが?!
犬丸大福
ファンタジー
ユーディリア・エアトルは母親からの折檻を受け、そのまま意識を失った。
そして夢をみた。
日本で暮らし、平々凡々な日々の中、友人が命を捧げるんじゃないかと思うほどハマっている漫画の推しの顔。
その顔を見て目が覚めた。
なんと自分はこのまま行けば破滅まっしぐらな友人の最推し、当て馬悪役令息であるエミリオ・エアトルの双子の妹ユーディリア・エアトルである事に気がついたのだった。
数ある作品の中から、読んでいただきありがとうございます。
幼少期、最初はツラい状況が続きます。
作者都合のゆるふわご都合設定です。
日曜日以外、1日1話更新目指してます。
エール、お気に入り登録、いいね、コメント、しおり、とても励みになります。
お楽しみ頂けたら幸いです。
***************
2024年6月25日 お気に入り登録100人達成 ありがとうございます!
100人になるまで見捨てずに居て下さった99人の皆様にも感謝を!!
2024年9月9日 お気に入り登録200人達成 感謝感謝でございます!
200人になるまで見捨てずに居て下さった皆様にもこれからも見守っていただける物語を!!
2025年1月6日 お気に入り登録300人達成 感涙に咽び泣いております!
ここまで見捨てずに読んで下さった皆様、頑張って書ききる所存でございます!これからもどうぞよろしくお願いいたします!
2025年3月17日 お気に入り登録400人達成 驚愕し若干焦っております!
こんなにも多くの方に呼んでいただけるとか、本当に感謝感謝でございます。こんなにも長くなった物語でも、ここまで見捨てずに居てくださる皆様、ありがとうございます!!
2025年6月10日 お気に入り登録500人達成 ひょえぇぇ?!
なんですと?!完結してからも登録してくださる方が?!ありがとうございます、ありがとうございます!!
こんなに多くの方にお読み頂けて幸せでございます。
どうしよう、欲が出て来た?
…ショートショートとか書いてみようかな?
2025年7月8日 お気に入り登録600人達成?! うそぉん?!
欲が…欲が…ック!……うん。減った…皆様ごめんなさい、欲は出しちゃいけないらしい…
2025年9月21日 お気に入り登録700人達成?!
どうしよう、どうしよう、何をどう感謝してお返ししたら良いのだろう…
龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜
クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。
生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。
母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。
そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。
それから〜18年後
約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。
アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。
いざ〜龍国へ出発した。
あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね??
確か双子だったよね?
もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜!
物語に登場する人物達の視点です。
【完結】以上をもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる