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転校生
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しおりを挟む「あの廊下でシエルちゃんとぶつかった時から……ずっと気になってた」
そう言うと長く黒いまつ毛をゆっくりと動かして、照れたように目を閉じた。
「自分でもこんなに気になっていたなんて知らんかったけど」
ハハっと笑いながら自分の後頭部に手を回したアランは続ける。
「俺、この学園に連れて来られた日、ずっと不安でさ、でもスマホも全部取り上げられてるから誰にも相談出来へんし。
だから割り当てられた部屋で夜中じゅうずっと将来の事とか、自分の事とか、家の事とかを……考えてた」
凄く気持ちが分かる。
私も暫くずっとまともに寝れなかったし、夜が異様に長く感じた。
「気付いたらまだ寝てないのに外が明るくて、ふと窓の外を見たんや。そしたらちょうどシエルちゃんが花壇に水やってる所でさ。
元々めっちゃ好みやったし、だからかなんか目が離せんくて……
そしたら暫くしてお爺さんみたいな人と楽しそうに話し始めて、今度は通りがかった10歳にもなってなさそうな子と話してて……。
分け隔てなく明るく接してる時のシエルちゃんの笑顔に、どん底に落ちそうだった俺の心が救われた」
「分け隔てなくって……そんな。普通にみんな学園の友達だからなだけで……」
「でもあのお爺さん、多分いじめられてるやろ。転校初日にたまたま見たんやけど……」
「……見たんだ」
実際に見た事はないけど、魔力が弱くコントロールも無いのにあの年と言う事で、クラスではいじめられる事があると聞いた。
「うん。それっぽい感じの所を……。
まぁその話はいいねん。で、窓から見たあの子はこの学園の生徒やろうから、いつかまた会えるんやろう位に思ってたんやけど……すぐに会えた。
まさか、ほぼ10歳未満しか居ないって聞かされていたFクラスにおるとは思わんくてホンマにビックリした。しかも前の席なんて……」
「わ、悪かったわね!16歳なのにFクラスで!」
「ちゃうちゃう。そういう話しちゃう」
じゃあ何、と思う私の頭にポンっと手を置かれる。
「俺がシエルちゃんに、めちゃくちゃ運命感じたって話や」
そう言うと歯を出してニコッと笑う。
運命……?
「俺……こんな気持ち初めてなんや。まだ出会ったばっかやけど、シエルちゃんが好きや。俺と付き合ってほしい」
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