228 / 395
私、死にたくない……
4
しおりを挟む
…………
……
「……おい!聞こえてんだろ!?開けろ!」
それと同時にパリンとガラスが割れるような音が何度も聞こえてくる。
「うぜぇ、何重にしてんだよ、この壁……」
でも、そんな状況に目をやる気も起きない。
私は、学園長の話を聞いた後、すぐに自分の部屋まで飛んで来た。
そんな私を追って来たディオンから逃げるように、私はこの部屋を取り囲む光る防御壁を何重にも張り巡らせた。
「……あっち行って……」
ベットの上で小さくお山座りし、膝に顔を埋める。
ラブは、そんな私の横で目を潤ませて私に寄り添っている。
「またそうやって引きこもるのかよ。今度はキノコじゃなくて苔でも作る気か?」
その言葉に、バッと顔を上げた。
こんな非常事態だというのに、鼻で笑られた事に腹が立ってディオン睨む。
ディオンは大魔法使いで無敵だから、1か月後には自分が死んでしまっているかもしれないという、この不安や恐怖なんて分からない。
だからそんな事が言えるんだ!
「作るわけないでしょ!私の気持ちなんて分からないクセに!あっち行ってよ!」
「またそれかよ。俺はお前じゃねぇからお前の気持ちなんて分かるわけねぇだろ」
その言葉にさらにイラつく。
「俺は戦争も出た事もねぇし、命じられた事もない。……でも、それだとお前の傍にいちゃいけねぇのかよ」
そう言われて分からなくなる。
「あと、前から思ってたんだけど、お前いつも俺の事を勝手に決め付けるよな。お前は俺の何を知ってんだよ」
その言葉に、とても悲しくなった。
本当の事なのに、まるで私との間に線引きされたように感じたから。
「そ……そうだよ……。私はディオンの事なんて何も知らないっ!」
本当は、すごく知りたいのに……。
「なんで大魔法使いという事を隠してるのかも、どんな風にして生きて来たのかも、普段は何してるのかとかも……知りたいのに一切教えてくれないのはディオンじゃん!!」
こんなに一緒に居るのに、ディオンの私生活は未だにオブラートに包まれたままだ。
私だって人の事なんて言える状況じゃないのに、それがやっぱり凄く淋しい。
「……まさかお前……」
目を大きくしたディオンは、次にとんでもない事を口にした。
「俺の事好きなのか?」
その言葉に、カチンと体が固まってしまう。
「……へ?」
……
「……おい!聞こえてんだろ!?開けろ!」
それと同時にパリンとガラスが割れるような音が何度も聞こえてくる。
「うぜぇ、何重にしてんだよ、この壁……」
でも、そんな状況に目をやる気も起きない。
私は、学園長の話を聞いた後、すぐに自分の部屋まで飛んで来た。
そんな私を追って来たディオンから逃げるように、私はこの部屋を取り囲む光る防御壁を何重にも張り巡らせた。
「……あっち行って……」
ベットの上で小さくお山座りし、膝に顔を埋める。
ラブは、そんな私の横で目を潤ませて私に寄り添っている。
「またそうやって引きこもるのかよ。今度はキノコじゃなくて苔でも作る気か?」
その言葉に、バッと顔を上げた。
こんな非常事態だというのに、鼻で笑られた事に腹が立ってディオン睨む。
ディオンは大魔法使いで無敵だから、1か月後には自分が死んでしまっているかもしれないという、この不安や恐怖なんて分からない。
だからそんな事が言えるんだ!
「作るわけないでしょ!私の気持ちなんて分からないクセに!あっち行ってよ!」
「またそれかよ。俺はお前じゃねぇからお前の気持ちなんて分かるわけねぇだろ」
その言葉にさらにイラつく。
「俺は戦争も出た事もねぇし、命じられた事もない。……でも、それだとお前の傍にいちゃいけねぇのかよ」
そう言われて分からなくなる。
「あと、前から思ってたんだけど、お前いつも俺の事を勝手に決め付けるよな。お前は俺の何を知ってんだよ」
その言葉に、とても悲しくなった。
本当の事なのに、まるで私との間に線引きされたように感じたから。
「そ……そうだよ……。私はディオンの事なんて何も知らないっ!」
本当は、すごく知りたいのに……。
「なんで大魔法使いという事を隠してるのかも、どんな風にして生きて来たのかも、普段は何してるのかとかも……知りたいのに一切教えてくれないのはディオンじゃん!!」
こんなに一緒に居るのに、ディオンの私生活は未だにオブラートに包まれたままだ。
私だって人の事なんて言える状況じゃないのに、それがやっぱり凄く淋しい。
「……まさかお前……」
目を大きくしたディオンは、次にとんでもない事を口にした。
「俺の事好きなのか?」
その言葉に、カチンと体が固まってしまう。
「……へ?」
1
あなたにおすすめの小説
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる