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最終章
我が愛しのチング
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3ヶ月ほど我慢した。こちらからの一方的なメールを送り続けて。
俺は百合音の携帯とLINEしか知らない。何か神聖であり神秘だったからだ。家の場所も職場も聞きはしなかった。チングな以上、男女の関係になるのも嫌なぐらい。
リカを問い詰めた「百合音は最近どうしてるんだ?」黙っている、
啜り泣きの様なヒンヒンと言っている。「死んじゃった」はぁ?
あの後世界の色んな所に旅行に行ってた。電話でも世界って凄い綺麗なところあるねぇ?とか言ってた。百合音ちゃんは角膜の病になって見にくいと言った?違うのよ、生まれ付き角膜の病だったのよ。右目だけの人生だったのよ。
「両目の人ってこんな風にものを見てんのね」これは凄いわ。
とか言ってね。
武には私のこと言わないで。
あの角膜をくれた日私は確信した
この人は私が死んだと知ったら恐らく追いかけて死ぬ。恋人でも無い私に自分の角膜をくれた人よ?
お前の為なら代わりに死んでもやる、この言葉ウソじゃないんだわと思ったら涙が出た。男に涙を見せたのも初めてよ。
リカ?なら何故今話してる?
百合音ちゃんは最後に、百合音にどうしても逢いたい、なら話さないで。どうしてる?元気にしてるか?なら話してもいいと言ってた
百合音ちゃんはずっと言ってたわ
あの人は25歳から刑務所ばかりで俺はそこから成長してない子供だとばかり話す。でも私が逢った事のない超大人だった。全てが。
そしてこの話しをする時が来たらこれを渡しても良い。逢いたいと来たら焼き捨てて。分かる?リカもう逢えない、LINEもしないと言ったオンナに未練を残す様な男なら私は興味無いの!最終試験よ。
私の方があの人より上なの(笑)
リカ?あの人は私の期待は裏切らない逢わせてくれ、とは来ない
不思議とね、分かるのよ。
「ち~んぐ~?自分は大切にしろよ?薬物はやめなさい。仕事は続けなさい。彼女は絶対護りなさい
いい?」
「ありがとうございました武。
私の住んでた世界って凄い綺麗なんだね?角膜はね他人のを付けるのが嫌だったの。でも武があそこまで強引に、いや優しく探してくれた角膜なのなら一度甘えてみてもいいのかなぁと怖かったけどね目がスプラッタになるのはあそこで嫌だ受けないはあまりに子供だと思ったまさか貴方のだとは。
どれを見ても武はこれを見ている?太陽も星も花も?何を観ても涙が溢れ何故私の為にここまで
少しだったけど凄い幸せだったよちんぐ」
私はね借りの作る女じゃないの
同じ京大病院に角膜は武にだけ
移植して返してと渡してる。
わたしは右目も決して良くなかった。薄ぼんやりしか視えなかった
武、俺は老眼だ、、とくそダサい事言ってたわね?
死ぬ人間に視える目は要らない
両方レーシックで1.5になってる
プレゼントする。26歳の目で人生をやり直しなさい。
これで貸し借り無しよチング!
この百合音とゆう女性は一体何だったのか?
クスリをやめさせ、仕事もする人間にし、愛する大切さも、人生の大切さも教えてくれた。
あの警官を殴ったあの時の光
確かに脳や身体を治してくれた
これは幻覚というレベルの話ではない有り得ない現実だから
もし、もしあの時の光の存在が
全てを治しても生きる気になれない俺を同じ立場の人間として目の前に現れたとしたならば。
俺はいつもこうチングに話す
「でもなぁ~チング?俺は百合音の最高の瞳に誰のか分からない角膜を与えたく無かっただけで俺はチンパンジーの角膜でも良かったし、レーシック?それも俺自体が受けたらそれでええのや無いのか?」
死んだ後に俺ならこう考えて
1人死ぬ迄クスクス笑う
とでも考えての結末かチング
最後まで謎しか無い
「武?今のあなたの瞳は百合音の瞳よ?変なものは観ないようにしなさいね」 と言ってる気がする
そして店でもデュエットする時は
これを一緒に唄ってよ
何度も催促しこれを唄ってる百合音は涙ぐみ、照れた様な本当に幸せそうな顔で唄っていた。
そう、俺にとってチングは既に
永遠だ生まれ変わったあとも
完
(藤谷美和子&大内義昭)
愛が生まれた日
https://youtu.be/QZzmw1R-Jm4
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