魔王を倒し、故国に帰ると婚約破棄されました。

田口 光✒︎————

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元勇者パーティの元へ

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「アイツは、元気にしてるかな?」
「なーに、ユレンが心配することでもないだろう?」
「そうだね。何せ王女様だからね、僕らより環境は恵まれてるだろうね」

「ユレ...ハーデ....ジル....」

「うん?今シロの声がしなかったかい?」
「な訳ないだろ?シロは今頃アルバラットで幸せに」

「ユレン!......ハーデス!......ジル!.....」

「おい?アレ...」
「シロなのか?」


ユレンの故郷は自然が多く見放しが良かったから、遠くからでも3人が見えたので、呼びかけたのです。

「はぁ...はぁ...みんな、久しぶりね」
その息を切らしたわたしにまず声を入れたのはユレンからだった。
「どうしたんだよ?今頃はアルバラットで幸せにやってるんじゃないか?って、みんなで噂をしてたところだったんだけど?そうは、見えないが・・・」

それもそうよね・・・・・・
まさか婚約破棄されて、国家の指名手配(賞金組)になって逃げてきたなんて想像もつかないよね・・・・・・

3人には、王国での出来事から脱獄してここまで来た意味を持つ話で事情を説明した。

それを話すと、黒戦士で人間慣れしてないハーデスからだった。
「シロ、後の事は任せろ、婚約もオマエの安全の身も俺がなんとかしてやる」
「え!?」
婚約も?
真顔でそう言ったからきっと本気に違いないだろうし、ハーデスはそもそも嘘や冗談は言わない人なの。

勿論、そんな言われ方をしたら言葉が詰まってしまう。けど、代わりに頭が良くムードメーカーのジルが言ってくれた。

「何を言ってるんだ、例えハーデスでも国家から守るなんて無理があるのだろう」

そうよ、例え強くても何万の騎士を敵に・・・・・・

「流石のハーデスでも幾万の騎士を相手にするのは難しいだろう・・・けど、それはハーデス一人の場合だけどな?」

ユレン・・・

「なるほどね、なら僕も加勢されてもらうよ!」

ジル・・・

「ところで?シロ」
「時にだ、シロ」
「あ、ところでシロ」

「なっ何?みんな?」

「この事が済んだら俺と婚約しよう」
「オマエを守れたら、俺の嫁にならないか?」
「僕が守りぬいて見せたら、その時は田舎で家を建てて僕と結婚しないか?」

「ええええ!?」
三人バラバラのセリフになってるけど
意味全て、プロポーズなのでした。
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