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27 忙しい日々の先に
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__マリアンヌside__
ダイヤ王国に戻って3ヶ月経った……ギスランはリード公爵令息となってお兄様の側近としてお兄様にこき使われ…コホン…重長され日々忙しい毎日を送っているの。
「どう?ギスラン少しは慣れたの?お兄様ったら、ギスランのおかげでお義姉様と過ごす時間が増えたって喜んでいたけど
それって逆にギスランの仕事が増えたってことよね、全くお兄様ったら来月には国王になるのに……、」
「マリーそれはしょうがないよ、私も覚えることがたくさんあるし、それに今は国王の手足となって動く配下の選別中でもあるんだ…今までは殿下が管理していた暗部の統括を私がすることになっているんだよ。結婚式までには間に合うように終わらせるから、もう少し寂しい思いをさせると思うが我慢してくれる?新婚休暇は必ずもぎ取るからさ!」
そう言ってチュ!っとキスして仕事に向かった。
婚約してから私をマリーと呼んで砕けた口調で話してくれるようになったギスランの甘さが日毎に増して毎日ドキドキさせられているわ!
結婚まではと未だキス以上はしていない私達をお兄様は珍獣を見るような目で見てくるがお母様とお義姉様の好感度は上がり特に母に至っては
「これが真の誠実な男の姿よ!うちの獣どもにも見習って欲しいわ!」
とベタ褒めされている。娘としてはギスランが褒められて嬉しいがあまりに褒めるのでお父様は
「キャロル、君たちは騙されているよ!ギスランが誠実?わかってないなぁ、今だけだよ、見ていなさい、マリアンヌもアリスのように部屋から出てこれなくなるさ!ギスランの体力はフランの比ではないよ!さすが最強騎士と言われるだけはあるよ、化け物じみた強さと底無し体力だよ!」
「「……。まさか~……」」
「まさかって…マリアンヌ…忘れてないか?ギスランはだたの獣人じゃないよ極限まで鍛え上げた獣人だよ!今から覚悟しておいた方がいいよ…今まで我慢していた分、箍が外れたら…初夜からすごいことになるんじゃないか?私は今からギスランを誘って慣らしておくことを勧めるよ!
キャロルもハイポーションをたくさん用意してあげた方がいいよ、マリアンヌは回復魔法を使えるけど…クスッ!それを使えない程ぐったりするだろうからね!」
「……………、」
「……………、」
お母様と顔を見合わせ確かにそうかもしれないと思ったが……お父様…そこ笑うところではありません!全然笑えませんから……。それに簡単に“慣らす“なんて言わないで欲しいわ!
マリアンヌは頬が熱を持ち真っ赤になった。
誘って慣らしてもらうなんてそんな事言るわけないじゃない!…うちの家族は少しあっち方面明け透けすぎない?実の父が娘に誘えとか慣らせなんて言う?
「だ、大丈夫よ…ギスランは優しいもの…お兄様とは違うわ!……、し、紳士よ…」
「フッ!あれはどう見ても……まぁ、いいさ!身を持って知ることになるはずだ!あれも私達と同類だよ!薄々気がついているのだろう?」
そう言って笑いながら父は母を連れて行った。
結局私達は健全なまま結婚式を迎えた。
__結婚式__
戴冠式を無事に終え新国王となったフランと新宰相となったギスラン
ダイヤ王国の未来を担う2組の夫婦が誕生した。
国王は黒地に金の刺繍の礼装にカフスは伴侶の瞳の色インペリアルトパーズ(オレンジがかったイエロー)
宰相は白地に金の刺繍の礼服にカフスは伴侶の瞳の色ヴァイオレットサファイア
王妃は純白のマーメイドラインドレスの腰に紫の薔薇の刺繍にダイヤとヴァイオレットサファイアのティアラ
宰相夫人は純白のエンパイアドレスの左胸部分に赤い薔薇の刺繍にダイヤとルビーのティアラ
それぞれの色を纏った美しい新郎新婦は見るものを魅了してしまう程それぞれが対照的な美しさを放っていた。
フラン達の誓いの言葉と誓いのキスの後マリアンヌとギスランの誓いのキス…2人はお互いの嵌めている母とギスランの伯父から受け継いだ指輪をはめている左手を重ね手を絡め誓いのキスをした。
唇が触れた瞬間に眩い光が2人を包み込み指輪が消えた。
その瞬間2人の何かが変わった。
すぐ側にいたフランは勿論、ジョエルも異変に気がついた。
「まさか!嘘だろ…そんなことが…まじか!…すげー」
フランは目の前で起こった現象に驚いて国王としての威厳を保つことを忘れ地が出でしまっていた。
参列したもの達にはただ光が放たれた誓いを盛り上げる演出のようにしか見えていなかったが繋がりを見る能力を持つフランとジョエルにはそれは幻想的な番が誕生する瞬間を目にすることになった。
虹色に輝く糸がそれぞれを取り巻き心臓を繋いでいた。
通常番の繋がりはそれぞれの手首に巻きついた糸が繋がって見えるがこの心臓に繋がる場合は意味が違う。
2つの意味を持つ特別な繋がりだった。
1つはまさに死が2人を分かつ、ともに生きともに死ぬ言う意味
そしてもう1つはこの2人の魂は来世にも繋がっていると言う意味
その意味を知るのは世界の管理者であり統治者であるジョエルとフランのみだ!当事者であるマリアンヌは元々愛し合っているので誓いにより思いが強くなったぐらいにしか思っていないかもしれないが…ギスランはさすが獣人…番となったことにことに気がついたようだが…真の意味を知ることはない。
そして伝えることはできない。
指輪が消えたことに気がつき驚いたマリアンヌは
「ギ、ギスラン、指輪が…指輪が…」
ギスランは混乱するマリアンヌの頬に口づけして
「大丈夫だよ、それは私達が真の夫婦となったからもう必要なくなったんだよ。それに気がついた?私達に神からギフトが送られたようだ、感じるだろ深い繋がりと力を」
「ええ、これが…繋がりもそうだけど…力が…みなぎる?なぜかしら強く慣れたように感じてしまうのだけど?」
「ふふ、それなら…(初夜は遠慮なく愛でさせてもらっても大丈夫だよね)我慢しなくてよさそうだね」
ギスランは小声でマリアンヌに耳打ちした。
「え?」
その晩初夜を迎えたマリアンヌは神のギフトにより獣人並みに体力向上してはいたがそれが追いつかないほどギスランは凄かった。
父の言葉を身をもって体験する事になったマリアンヌは初夜から数日寝室を出ることがなかった。
いや、できなかった。
寝室に篭り5日目にギスランはキャロルの鉄槌をくらい3日間フランと同じ罰を受けることになったのは言うまでもない。
マリアンヌは父に
「ほらね、私の言った通りになっただろう。」
と罰を受けているギスランを笑って見ていた。
フランはというと前回の罰を思い出しているんだろう青い顔で
「ギスランには忠告したんだよ!箍を外し過ぎると母上にキツイ罰を受けることになるから気をつけろって!程々で我慢しろって、我が家で1番逆らってはいけないのが母上だぞって言ったんだが……、3日で済んでまだいい方だよ」
(私も痛感した、我が一族最強はきっとお兄様ではなくお母様だと、)
マリアンヌは母を怒らせてはいけないと心に誓ったのでした。
ダイヤ王国に戻って3ヶ月経った……ギスランはリード公爵令息となってお兄様の側近としてお兄様にこき使われ…コホン…重長され日々忙しい毎日を送っているの。
「どう?ギスラン少しは慣れたの?お兄様ったら、ギスランのおかげでお義姉様と過ごす時間が増えたって喜んでいたけど
それって逆にギスランの仕事が増えたってことよね、全くお兄様ったら来月には国王になるのに……、」
「マリーそれはしょうがないよ、私も覚えることがたくさんあるし、それに今は国王の手足となって動く配下の選別中でもあるんだ…今までは殿下が管理していた暗部の統括を私がすることになっているんだよ。結婚式までには間に合うように終わらせるから、もう少し寂しい思いをさせると思うが我慢してくれる?新婚休暇は必ずもぎ取るからさ!」
そう言ってチュ!っとキスして仕事に向かった。
婚約してから私をマリーと呼んで砕けた口調で話してくれるようになったギスランの甘さが日毎に増して毎日ドキドキさせられているわ!
結婚まではと未だキス以上はしていない私達をお兄様は珍獣を見るような目で見てくるがお母様とお義姉様の好感度は上がり特に母に至っては
「これが真の誠実な男の姿よ!うちの獣どもにも見習って欲しいわ!」
とベタ褒めされている。娘としてはギスランが褒められて嬉しいがあまりに褒めるのでお父様は
「キャロル、君たちは騙されているよ!ギスランが誠実?わかってないなぁ、今だけだよ、見ていなさい、マリアンヌもアリスのように部屋から出てこれなくなるさ!ギスランの体力はフランの比ではないよ!さすが最強騎士と言われるだけはあるよ、化け物じみた強さと底無し体力だよ!」
「「……。まさか~……」」
「まさかって…マリアンヌ…忘れてないか?ギスランはだたの獣人じゃないよ極限まで鍛え上げた獣人だよ!今から覚悟しておいた方がいいよ…今まで我慢していた分、箍が外れたら…初夜からすごいことになるんじゃないか?私は今からギスランを誘って慣らしておくことを勧めるよ!
キャロルもハイポーションをたくさん用意してあげた方がいいよ、マリアンヌは回復魔法を使えるけど…クスッ!それを使えない程ぐったりするだろうからね!」
「……………、」
「……………、」
お母様と顔を見合わせ確かにそうかもしれないと思ったが……お父様…そこ笑うところではありません!全然笑えませんから……。それに簡単に“慣らす“なんて言わないで欲しいわ!
マリアンヌは頬が熱を持ち真っ赤になった。
誘って慣らしてもらうなんてそんな事言るわけないじゃない!…うちの家族は少しあっち方面明け透けすぎない?実の父が娘に誘えとか慣らせなんて言う?
「だ、大丈夫よ…ギスランは優しいもの…お兄様とは違うわ!……、し、紳士よ…」
「フッ!あれはどう見ても……まぁ、いいさ!身を持って知ることになるはずだ!あれも私達と同類だよ!薄々気がついているのだろう?」
そう言って笑いながら父は母を連れて行った。
結局私達は健全なまま結婚式を迎えた。
__結婚式__
戴冠式を無事に終え新国王となったフランと新宰相となったギスラン
ダイヤ王国の未来を担う2組の夫婦が誕生した。
国王は黒地に金の刺繍の礼装にカフスは伴侶の瞳の色インペリアルトパーズ(オレンジがかったイエロー)
宰相は白地に金の刺繍の礼服にカフスは伴侶の瞳の色ヴァイオレットサファイア
王妃は純白のマーメイドラインドレスの腰に紫の薔薇の刺繍にダイヤとヴァイオレットサファイアのティアラ
宰相夫人は純白のエンパイアドレスの左胸部分に赤い薔薇の刺繍にダイヤとルビーのティアラ
それぞれの色を纏った美しい新郎新婦は見るものを魅了してしまう程それぞれが対照的な美しさを放っていた。
フラン達の誓いの言葉と誓いのキスの後マリアンヌとギスランの誓いのキス…2人はお互いの嵌めている母とギスランの伯父から受け継いだ指輪をはめている左手を重ね手を絡め誓いのキスをした。
唇が触れた瞬間に眩い光が2人を包み込み指輪が消えた。
その瞬間2人の何かが変わった。
すぐ側にいたフランは勿論、ジョエルも異変に気がついた。
「まさか!嘘だろ…そんなことが…まじか!…すげー」
フランは目の前で起こった現象に驚いて国王としての威厳を保つことを忘れ地が出でしまっていた。
参列したもの達にはただ光が放たれた誓いを盛り上げる演出のようにしか見えていなかったが繋がりを見る能力を持つフランとジョエルにはそれは幻想的な番が誕生する瞬間を目にすることになった。
虹色に輝く糸がそれぞれを取り巻き心臓を繋いでいた。
通常番の繋がりはそれぞれの手首に巻きついた糸が繋がって見えるがこの心臓に繋がる場合は意味が違う。
2つの意味を持つ特別な繋がりだった。
1つはまさに死が2人を分かつ、ともに生きともに死ぬ言う意味
そしてもう1つはこの2人の魂は来世にも繋がっていると言う意味
その意味を知るのは世界の管理者であり統治者であるジョエルとフランのみだ!当事者であるマリアンヌは元々愛し合っているので誓いにより思いが強くなったぐらいにしか思っていないかもしれないが…ギスランはさすが獣人…番となったことにことに気がついたようだが…真の意味を知ることはない。
そして伝えることはできない。
指輪が消えたことに気がつき驚いたマリアンヌは
「ギ、ギスラン、指輪が…指輪が…」
ギスランは混乱するマリアンヌの頬に口づけして
「大丈夫だよ、それは私達が真の夫婦となったからもう必要なくなったんだよ。それに気がついた?私達に神からギフトが送られたようだ、感じるだろ深い繋がりと力を」
「ええ、これが…繋がりもそうだけど…力が…みなぎる?なぜかしら強く慣れたように感じてしまうのだけど?」
「ふふ、それなら…(初夜は遠慮なく愛でさせてもらっても大丈夫だよね)我慢しなくてよさそうだね」
ギスランは小声でマリアンヌに耳打ちした。
「え?」
その晩初夜を迎えたマリアンヌは神のギフトにより獣人並みに体力向上してはいたがそれが追いつかないほどギスランは凄かった。
父の言葉を身をもって体験する事になったマリアンヌは初夜から数日寝室を出ることがなかった。
いや、できなかった。
寝室に篭り5日目にギスランはキャロルの鉄槌をくらい3日間フランと同じ罰を受けることになったのは言うまでもない。
マリアンヌは父に
「ほらね、私の言った通りになっただろう。」
と罰を受けているギスランを笑って見ていた。
フランはというと前回の罰を思い出しているんだろう青い顔で
「ギスランには忠告したんだよ!箍を外し過ぎると母上にキツイ罰を受けることになるから気をつけろって!程々で我慢しろって、我が家で1番逆らってはいけないのが母上だぞって言ったんだが……、3日で済んでまだいい方だよ」
(私も痛感した、我が一族最強はきっとお兄様ではなくお母様だと、)
マリアンヌは母を怒らせてはいけないと心に誓ったのでした。
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