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2 休暇のはずですが
私はエメル=ブラウン
実直だけが取り柄のしがない伯爵家の嫡男23歳、残念ながら独身婚約者なし、できる気配もなし。
と、言うのも巷は今も昔もイケメンブーム。貴族であっても地味メンには中々縁談が来ない、たまにあっても体よく断られる。
俺は決してブサメンではない…はず、地味なだけだ、茶色の髪に緑色の瞳、目は…よくいえば切長……あーはいはい、正直言いますと糸目ですよ!せっかくの瞳の色も隠れてますよ!鼻筋は通って顔形も悪くないんですよ、ただ、目が細かったこれだけですよ…。
身長だって高いし、実は細かに鍛えていて腹筋だって割れてるんだ!(見せる機会に恵まれないけどさ!)こんな俺でもいいって言ってくれる優しい子に巡り会いたいなぁって夢見ていたよ、みたけど…これは…ありえない。ダメなやつだ!
許されるなら、今すぐ気絶したい。
何故こんな事を俺が思ってるかって?
それは……、
___ただいま戻りました。__
休暇を貰い久し振りに昼に帰宅した俺の所に父と母が危機迫る形相で文字通りすっ飛んできた。
「ど、どうされたんですか?何かあったんですか?」
「何か、あったじゃないぞ!一体どうなってるんだ!お、お前は、い、いつの間に…はぁはぁ」
「父上、兎に角落ち着いてください!何を言ってるのかさっぱりわかりません。ゆっくり説明してください」
「ゆっくり、したいがそうもしてられん、これから、ゴールディ宰相閣下と御息女のヴァイオレット様がいらっしゃる。
兎に角さっさと身支度して玄関に来い!いいな」
さ、宰相閣下?ヴァイオレット様?なぜか物凄く嫌な汗が出る。なんだろう、脳が考える事を拒否している。と、兎に角急いだ方がいいな。
私は素早く支度して父と母と一緒に家の玄関で宰相閣下が到着するのを待った。
すると、王族かと思う程の豪華な馬車が門の前に止まり中から、 超絶イケオジの宰相閣下と絶世の美貌の御息女のヴァイオレット様が優雅に降りた。まさに顔面凶器とも言える美貌が並ぶと呼吸の仕方も忘れてしまったかのように家族、召使い一同あんぐり口を開けて惚けていた。
最初に口を開いたのは宰相閣下だった、
「ブラウン伯爵殿、急な訪問にもかかわらず対応して頂き感謝する」
威厳のある口調に父の声が裏返ってしまったのはご愛嬌
「い、ぃぇ、とんでもごぉざぁいません、このようなところにお越しいただきまして、何もおもてなしできませんがサロンにご案内いたします。こちらへどうぞ」
なんとか言い切った父の額には汗が、尋常じゃないほど出ていたが、こんな時に役に立つ地味メンは大汗かいてもさっぱりして見える実に便利だ。
などと、思考を拡散させないと、口から心臓が出そうになるのでその辺もご愛嬌。
サロンに着き、お茶が用意されたところで、宰相閣下の執事が書類を父に出してきた。
「!こ、これ、は、…あの…こ、婚約手続き書?…ゴクリ」
「ああ、そうだ、我が娘の求婚に貴殿のご子息が承諾したと聞いた。相違ないな!エメル殿」
威圧するように尋ねられ、確かにと思い、
「た、確かに、求婚されました…が、」
「そうか、事実であったのなら、ブラウン伯爵ここにサインを、ご子息はここに、」
「は、はい、」
震えるてで、父が名前を必死に書き、私にもかけとペンを渡され、指定された、所に名前を書いた。否、書いてしまった。
「後はこちらで処理をしておく、2人の結婚式は半年後、学園卒業と共にヴァオレットが18歳を迎え次第すぐにしてもらおう、式の手配もこちらで用意する。半年後には結婚するから、婚約式は飛ばして結婚式の準備の話を進めよう、式の話は親同士でするから、エメル殿、親子になるからエメル君でいいかな?」
「は、はい」
「しばらく話が済むまでヴァイオレットを頼む。エメル君の部屋でも見せてもらったらどうだ、いいかな?エメル君」
いいかなって、拒否権ありましたっけ?ここで冒頭の気絶していいですか?ってやつですよ、しませんけどこう見えて図太い神経持ってますからね。
「え、ええ、もちろん!ヴァイオレット嬢ご案内します。」
手を差し伸べたら、頬を染め手を乗せてきた。うわぁ小さくてすべすべ、顔は直視できないけど手なら見れる。
「よ、よろしくお願いします」
部屋に案内して、さっきまで緊張しすぎて思考が明後日の方へ飛んでいたが、改めて気が付いた。
部屋に女性入れたの初めてだ。やばい緊張してきた、しかも、こ、婚約しちゃった?よね?多分?
「あのー、エメル様、突然の私の申し出受けて頂きありがとうございます。実はもしかしたら、断られてしまうかと思っていたんです。私のようなものが、エメル様のように素敵な方とご縁を持っていただけるなんて夢のようでしたから。」
色々ツッコミどころがある発言してるが、どう受け止めればいいのやら
「いや、こちらこそ、今でも夢じゃないかと、夢だったりして」
「そんな夢じゃありません!夢にしないでください。ずっと前から好きだったんです。私なんかじゃ不釣り合いだと何度も諦めようと思っていたんですが、諦めきれなくて…告白して断られたら、…修道院にでも行こうかと…」
「は?ずっと前?何か接点…ありました?兎に角、ヴァイオレット嬢、今後も修道院は無しの方向でお願いします。」
「はい、…あの、エメル様、私のことはレティかヴィオと呼んでくれませんか?」
うわ、マジで可愛すぎだろ、
「ええ、では、ヴィオと呼ばせてもらうよ。よろしくヴィオ」
「はい、ことらこそ、よろしくお願いしますエメル様」
なんだろ、今ひとつ現実とは思えない、きっとなんかの気まぐれかもしれないが、ひと時でもこんな可愛いこといられるだけでも幸せだと思おう。
でも破談の心づもりもしておこう。
半年後か~そういえばまだ学生かぁ。
実直だけが取り柄のしがない伯爵家の嫡男23歳、残念ながら独身婚約者なし、できる気配もなし。
と、言うのも巷は今も昔もイケメンブーム。貴族であっても地味メンには中々縁談が来ない、たまにあっても体よく断られる。
俺は決してブサメンではない…はず、地味なだけだ、茶色の髪に緑色の瞳、目は…よくいえば切長……あーはいはい、正直言いますと糸目ですよ!せっかくの瞳の色も隠れてますよ!鼻筋は通って顔形も悪くないんですよ、ただ、目が細かったこれだけですよ…。
身長だって高いし、実は細かに鍛えていて腹筋だって割れてるんだ!(見せる機会に恵まれないけどさ!)こんな俺でもいいって言ってくれる優しい子に巡り会いたいなぁって夢見ていたよ、みたけど…これは…ありえない。ダメなやつだ!
許されるなら、今すぐ気絶したい。
何故こんな事を俺が思ってるかって?
それは……、
___ただいま戻りました。__
休暇を貰い久し振りに昼に帰宅した俺の所に父と母が危機迫る形相で文字通りすっ飛んできた。
「ど、どうされたんですか?何かあったんですか?」
「何か、あったじゃないぞ!一体どうなってるんだ!お、お前は、い、いつの間に…はぁはぁ」
「父上、兎に角落ち着いてください!何を言ってるのかさっぱりわかりません。ゆっくり説明してください」
「ゆっくり、したいがそうもしてられん、これから、ゴールディ宰相閣下と御息女のヴァイオレット様がいらっしゃる。
兎に角さっさと身支度して玄関に来い!いいな」
さ、宰相閣下?ヴァイオレット様?なぜか物凄く嫌な汗が出る。なんだろう、脳が考える事を拒否している。と、兎に角急いだ方がいいな。
私は素早く支度して父と母と一緒に家の玄関で宰相閣下が到着するのを待った。
すると、王族かと思う程の豪華な馬車が門の前に止まり中から、 超絶イケオジの宰相閣下と絶世の美貌の御息女のヴァイオレット様が優雅に降りた。まさに顔面凶器とも言える美貌が並ぶと呼吸の仕方も忘れてしまったかのように家族、召使い一同あんぐり口を開けて惚けていた。
最初に口を開いたのは宰相閣下だった、
「ブラウン伯爵殿、急な訪問にもかかわらず対応して頂き感謝する」
威厳のある口調に父の声が裏返ってしまったのはご愛嬌
「い、ぃぇ、とんでもごぉざぁいません、このようなところにお越しいただきまして、何もおもてなしできませんがサロンにご案内いたします。こちらへどうぞ」
なんとか言い切った父の額には汗が、尋常じゃないほど出ていたが、こんな時に役に立つ地味メンは大汗かいてもさっぱりして見える実に便利だ。
などと、思考を拡散させないと、口から心臓が出そうになるのでその辺もご愛嬌。
サロンに着き、お茶が用意されたところで、宰相閣下の執事が書類を父に出してきた。
「!こ、これ、は、…あの…こ、婚約手続き書?…ゴクリ」
「ああ、そうだ、我が娘の求婚に貴殿のご子息が承諾したと聞いた。相違ないな!エメル殿」
威圧するように尋ねられ、確かにと思い、
「た、確かに、求婚されました…が、」
「そうか、事実であったのなら、ブラウン伯爵ここにサインを、ご子息はここに、」
「は、はい、」
震えるてで、父が名前を必死に書き、私にもかけとペンを渡され、指定された、所に名前を書いた。否、書いてしまった。
「後はこちらで処理をしておく、2人の結婚式は半年後、学園卒業と共にヴァオレットが18歳を迎え次第すぐにしてもらおう、式の手配もこちらで用意する。半年後には結婚するから、婚約式は飛ばして結婚式の準備の話を進めよう、式の話は親同士でするから、エメル殿、親子になるからエメル君でいいかな?」
「は、はい」
「しばらく話が済むまでヴァイオレットを頼む。エメル君の部屋でも見せてもらったらどうだ、いいかな?エメル君」
いいかなって、拒否権ありましたっけ?ここで冒頭の気絶していいですか?ってやつですよ、しませんけどこう見えて図太い神経持ってますからね。
「え、ええ、もちろん!ヴァイオレット嬢ご案内します。」
手を差し伸べたら、頬を染め手を乗せてきた。うわぁ小さくてすべすべ、顔は直視できないけど手なら見れる。
「よ、よろしくお願いします」
部屋に案内して、さっきまで緊張しすぎて思考が明後日の方へ飛んでいたが、改めて気が付いた。
部屋に女性入れたの初めてだ。やばい緊張してきた、しかも、こ、婚約しちゃった?よね?多分?
「あのー、エメル様、突然の私の申し出受けて頂きありがとうございます。実はもしかしたら、断られてしまうかと思っていたんです。私のようなものが、エメル様のように素敵な方とご縁を持っていただけるなんて夢のようでしたから。」
色々ツッコミどころがある発言してるが、どう受け止めればいいのやら
「いや、こちらこそ、今でも夢じゃないかと、夢だったりして」
「そんな夢じゃありません!夢にしないでください。ずっと前から好きだったんです。私なんかじゃ不釣り合いだと何度も諦めようと思っていたんですが、諦めきれなくて…告白して断られたら、…修道院にでも行こうかと…」
「は?ずっと前?何か接点…ありました?兎に角、ヴァイオレット嬢、今後も修道院は無しの方向でお願いします。」
「はい、…あの、エメル様、私のことはレティかヴィオと呼んでくれませんか?」
うわ、マジで可愛すぎだろ、
「ええ、では、ヴィオと呼ばせてもらうよ。よろしくヴィオ」
「はい、ことらこそ、よろしくお願いしますエメル様」
なんだろ、今ひとつ現実とは思えない、きっとなんかの気まぐれかもしれないが、ひと時でもこんな可愛いこといられるだけでも幸せだと思おう。
でも破談の心づもりもしておこう。
半年後か~そういえばまだ学生かぁ。
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