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第1章:異世界の森で生活開始
第32話:習得しよう
拠点に戻り、家に入ると、カイトとポーラが抱きついてきた。
「どうしたの? 2人とも」
驚いて、そう声をかけると、
「コトハ姉ちゃんが行った方から、すっごい音が聞こえてきたし、全然帰ってこないし・・・」
「怪我でもしたのかと心配で・・・。けど、場所がわからないから探しに行くわけにもいかなくて・・・」
・・・やらかした。
そういえば、ブラッケラーが地面に殴ったときとか、光線打ち付けたときとか、すごい音がしてた。
それに、戦闘後にレーベルと話してたから、予定よりも帰るのが大幅に遅れてしまった。
・・・心配させちゃったな。
カイトもどこか落ち着きがないし、ポーラは泣きそうだ。
「ごめんね、2人とも。心配かけちゃったね。その大きな音はたぶん私の戦闘音だけど、怪我とかしてないし、大丈夫だよ。帰るのが遅れたのは、ちょっと理由があって・・・」
そう言いながら、レーベルの方を向くと、
「だぁれ? コトハ姉ちゃんの恋人?」
ちょっっ、やめて。執事としてはともかく、彼氏としては無理よ、面倒くさそうだし。
っていうか、恋人とか言われて、いつぞやの裏切り野郎が思い浮かんだ。
チッ、思い出したくもないのに。
ってか、あれからアイツらはどうなったんだろう。目の前で飛び降りたんだけど・・・
どうせ、逃げてんだろうーな。
・・・・・・まあ、どうでもいい。
「違うよ! この人はレーベル。私の執事」
「・・・執事ってなあに?」
「偉い人のお世話をする人のことだよ」
昔は、執事がいたのであろうカイトがそう、ポーラに説明した。
「お初にお目にかかります、カイト様、ポーラ様。私の名はレーベル。本日より、コトハ様に執事としてお仕えさせていただくことになりました。以後お見知りおきを」
「・・・カイトです」
「ポーラです!」
カイトは若干引き気味に、ポーラはいつも通り元気よく、挨拶を返す。
とりあえず、ご飯にしよう。
・・・せっかくだし、レーベルに頼もうか。
それにカイトには聞きたいこともある。
「ポーラ。レーベルに、食料庫を案内してあげてくれない? 夜ご飯の用意してもらいたいから」
「わかった! レーベルさんこっちー!」
「レーベル、とお呼びください、ポーラ様」
そう言いながら、レーベルは嬉しそうにポーラに着いていった。
端から見たら、お転婆お嬢様について行く執事の構図の完成だ。
「カイト? 執事なんか雇って大丈夫だった? 嫌なこと思い出したりはしない?」
「ん? しないよ。そもそも家の執事って、ほとんど父上と一緒に行動していたから、あんまり話した記憶ないし。それより、どういう経緯で執事なんか雇うことになったのかの方が気になるんだけど・・・」
「あー。それはね、」
カイトには、レーベルとの話の経緯を説明した。
私の転生に関することだけは伏せたが。
レーベルはなんか、いろいろ超越していて、気にならなかったが、カイト達にはこのことはまだ話さないでおきたい。
♢ ♢ ♢
レーベルの作った遅めの昼食を食べた。
自信ありげなだけあって、レーベルの焼いたお肉は、今まで食べたことがないくらい美味しかった。材料は変わらないはずなのに・・・
ポーラは、すっかりレーベルに懐いたのか、今は拠点を案内している。
カイトは最初、ポーラをレーベルと二人きりにすることを不安そうにしていたが、レーベルの私に対する仰々しすぎる態度を見て、私が大切にしている家族であるポーラを害することはないと、安心したようだ。
カイトには、レーベルとの会話で分かった、私の種族に関する説明もしておいた。
私が、龍族の血を引いていることや、オーラを放っていることを説明すると、よく見る呆れた顔をされた。私は悪くないのに・・・
ポーラ達も戻って来たところで、2人に『身体装甲』のスキルを練習させることにした。
やはり、2人の服、特に一度着たまま吹き飛ばされたカイトの服は限界だ。
レーベルは、さっそく玄関の掃除をしている。本当に、執事だな・・・
カイト達の前で、『身体装甲』を発動させる。
といっても、呪文とかはないし、キラキラと輝く魔素を身体に纏い、イメージした服や装備へと変化していくだけである。
とりあえず、何度か、イメージする服装を変えて、着替えて見せた。
それを見てから、2人は必死に、発動させようとしている。まあ、客観的には、ムムム、と力を込めながら、唸っているだけなのだが・・・
そういえば、『竜人化』した状態で、『身体装甲』を使うことってできるのかな?
最初に『竜人化』が発動したときは、腕や脚の『身体装甲』は解除されてたけど、『竜人化』の上から改めて発動させられないのだろうか。
もしできたら、見た目を誤魔化すことができる。
・・・今度、試してみるか。
結論から言うと、2人とも、結構簡単に、『身体装甲』のスキルを獲得できた。
カイトは貴族家次男時代に着た服や、屋敷にいた兵士が着ていた服、村人の着ていた服をイメージしたらしい。
ポーラは、私がいろいろ着替えて見せて、それを参考にしたようだ。
・・・それにしても、イケメンもかわいい子も、何着ても似合うなー、このっ!
ともかく、これで2人の服問題は解決できた。
『身体装甲』で生み出した服は、魔素でできているのだが、一度生み出すと、衝撃を受けて壊れたり、自ら消したりしない限り、服として存在し続ける。その肌触りや着心地などは、普通の服と同じになるのだ。
それに、ある程度の防御力を備えている。『身体強化』を使うカイトはともかく、魔法主体のポーラにとっては重要だ。
『身体装甲』、なんて便利なスキルだろうか・・・
それに、『身体装甲』で生み出した服を身につけているだけで、スキルの使用状態となり、魔法よりは遅いが、スキルレベルも上がる。
ちなみに、レベルが上がると、生み出した服の強度が増すようだ。
カイトは落ち着いた、動きやすそうな村人スタイルになっている。
ポーラは、おしゃれや着替えといったことをほとんど経験したことがないらしく、とても嬉しそうにいろいろ着替えている。
女の子だし、おしゃれはさせてあげたかったから、良かった。
・・・・・・ただ、レパートリーの少ないポーラに、服のイメージを与えるため、私が前世の記憶を頼りに、1人ファッションショーをする羽目になった。
イメージのお嬢様の格好から、浴衣、メイド服、魔女の格好まで、いろいろ変身した・・・
ポーラが喜んでいたから、良しとしておこう・・・
結局今は、フリフリの可愛いワンピース姿になっている。その格好で森には行けないけど、家の中ならいいだろう。
レーベルは、家や拠点を見て回り、感激していた。
なんでも、龍族は、細かな拠点など作らず、穴を掘ったり、地面を固めたりしただけの巣を作って住んでおり、世話の遣り甲斐がなかったそうだ。
まあ、喜んでくれたのなら何よりだ。
その日の夜も、というか、これからの食事の用意は、レーベルの担当となった。まあ、本人に、執事の務めです!と言い切られたし、私たちが焼くより美味しいからいいのだけど。
でも、せっかくレーベルの腕がいいので、もっと材料を集めて、いろんな料理を作ってもらいたい。前世の記憶を頼りに、和食なんか作ってもらえたら最高だ。
となると、やはり、食材を集めなくては・・・
けど、木の実とか集めるのはともかく、狩りをするには、オーラをなんとかしないと・・・・・・
レーベルが既存の食材で、新しい味を生み出している間に、新しい食材を手に入れる算段を付けなくては・・・
明日、試してみるか。
「どうしたの? 2人とも」
驚いて、そう声をかけると、
「コトハ姉ちゃんが行った方から、すっごい音が聞こえてきたし、全然帰ってこないし・・・」
「怪我でもしたのかと心配で・・・。けど、場所がわからないから探しに行くわけにもいかなくて・・・」
・・・やらかした。
そういえば、ブラッケラーが地面に殴ったときとか、光線打ち付けたときとか、すごい音がしてた。
それに、戦闘後にレーベルと話してたから、予定よりも帰るのが大幅に遅れてしまった。
・・・心配させちゃったな。
カイトもどこか落ち着きがないし、ポーラは泣きそうだ。
「ごめんね、2人とも。心配かけちゃったね。その大きな音はたぶん私の戦闘音だけど、怪我とかしてないし、大丈夫だよ。帰るのが遅れたのは、ちょっと理由があって・・・」
そう言いながら、レーベルの方を向くと、
「だぁれ? コトハ姉ちゃんの恋人?」
ちょっっ、やめて。執事としてはともかく、彼氏としては無理よ、面倒くさそうだし。
っていうか、恋人とか言われて、いつぞやの裏切り野郎が思い浮かんだ。
チッ、思い出したくもないのに。
ってか、あれからアイツらはどうなったんだろう。目の前で飛び降りたんだけど・・・
どうせ、逃げてんだろうーな。
・・・・・・まあ、どうでもいい。
「違うよ! この人はレーベル。私の執事」
「・・・執事ってなあに?」
「偉い人のお世話をする人のことだよ」
昔は、執事がいたのであろうカイトがそう、ポーラに説明した。
「お初にお目にかかります、カイト様、ポーラ様。私の名はレーベル。本日より、コトハ様に執事としてお仕えさせていただくことになりました。以後お見知りおきを」
「・・・カイトです」
「ポーラです!」
カイトは若干引き気味に、ポーラはいつも通り元気よく、挨拶を返す。
とりあえず、ご飯にしよう。
・・・せっかくだし、レーベルに頼もうか。
それにカイトには聞きたいこともある。
「ポーラ。レーベルに、食料庫を案内してあげてくれない? 夜ご飯の用意してもらいたいから」
「わかった! レーベルさんこっちー!」
「レーベル、とお呼びください、ポーラ様」
そう言いながら、レーベルは嬉しそうにポーラに着いていった。
端から見たら、お転婆お嬢様について行く執事の構図の完成だ。
「カイト? 執事なんか雇って大丈夫だった? 嫌なこと思い出したりはしない?」
「ん? しないよ。そもそも家の執事って、ほとんど父上と一緒に行動していたから、あんまり話した記憶ないし。それより、どういう経緯で執事なんか雇うことになったのかの方が気になるんだけど・・・」
「あー。それはね、」
カイトには、レーベルとの話の経緯を説明した。
私の転生に関することだけは伏せたが。
レーベルはなんか、いろいろ超越していて、気にならなかったが、カイト達にはこのことはまだ話さないでおきたい。
♢ ♢ ♢
レーベルの作った遅めの昼食を食べた。
自信ありげなだけあって、レーベルの焼いたお肉は、今まで食べたことがないくらい美味しかった。材料は変わらないはずなのに・・・
ポーラは、すっかりレーベルに懐いたのか、今は拠点を案内している。
カイトは最初、ポーラをレーベルと二人きりにすることを不安そうにしていたが、レーベルの私に対する仰々しすぎる態度を見て、私が大切にしている家族であるポーラを害することはないと、安心したようだ。
カイトには、レーベルとの会話で分かった、私の種族に関する説明もしておいた。
私が、龍族の血を引いていることや、オーラを放っていることを説明すると、よく見る呆れた顔をされた。私は悪くないのに・・・
ポーラ達も戻って来たところで、2人に『身体装甲』のスキルを練習させることにした。
やはり、2人の服、特に一度着たまま吹き飛ばされたカイトの服は限界だ。
レーベルは、さっそく玄関の掃除をしている。本当に、執事だな・・・
カイト達の前で、『身体装甲』を発動させる。
といっても、呪文とかはないし、キラキラと輝く魔素を身体に纏い、イメージした服や装備へと変化していくだけである。
とりあえず、何度か、イメージする服装を変えて、着替えて見せた。
それを見てから、2人は必死に、発動させようとしている。まあ、客観的には、ムムム、と力を込めながら、唸っているだけなのだが・・・
そういえば、『竜人化』した状態で、『身体装甲』を使うことってできるのかな?
最初に『竜人化』が発動したときは、腕や脚の『身体装甲』は解除されてたけど、『竜人化』の上から改めて発動させられないのだろうか。
もしできたら、見た目を誤魔化すことができる。
・・・今度、試してみるか。
結論から言うと、2人とも、結構簡単に、『身体装甲』のスキルを獲得できた。
カイトは貴族家次男時代に着た服や、屋敷にいた兵士が着ていた服、村人の着ていた服をイメージしたらしい。
ポーラは、私がいろいろ着替えて見せて、それを参考にしたようだ。
・・・それにしても、イケメンもかわいい子も、何着ても似合うなー、このっ!
ともかく、これで2人の服問題は解決できた。
『身体装甲』で生み出した服は、魔素でできているのだが、一度生み出すと、衝撃を受けて壊れたり、自ら消したりしない限り、服として存在し続ける。その肌触りや着心地などは、普通の服と同じになるのだ。
それに、ある程度の防御力を備えている。『身体強化』を使うカイトはともかく、魔法主体のポーラにとっては重要だ。
『身体装甲』、なんて便利なスキルだろうか・・・
それに、『身体装甲』で生み出した服を身につけているだけで、スキルの使用状態となり、魔法よりは遅いが、スキルレベルも上がる。
ちなみに、レベルが上がると、生み出した服の強度が増すようだ。
カイトは落ち着いた、動きやすそうな村人スタイルになっている。
ポーラは、おしゃれや着替えといったことをほとんど経験したことがないらしく、とても嬉しそうにいろいろ着替えている。
女の子だし、おしゃれはさせてあげたかったから、良かった。
・・・・・・ただ、レパートリーの少ないポーラに、服のイメージを与えるため、私が前世の記憶を頼りに、1人ファッションショーをする羽目になった。
イメージのお嬢様の格好から、浴衣、メイド服、魔女の格好まで、いろいろ変身した・・・
ポーラが喜んでいたから、良しとしておこう・・・
結局今は、フリフリの可愛いワンピース姿になっている。その格好で森には行けないけど、家の中ならいいだろう。
レーベルは、家や拠点を見て回り、感激していた。
なんでも、龍族は、細かな拠点など作らず、穴を掘ったり、地面を固めたりしただけの巣を作って住んでおり、世話の遣り甲斐がなかったそうだ。
まあ、喜んでくれたのなら何よりだ。
その日の夜も、というか、これからの食事の用意は、レーベルの担当となった。まあ、本人に、執事の務めです!と言い切られたし、私たちが焼くより美味しいからいいのだけど。
でも、せっかくレーベルの腕がいいので、もっと材料を集めて、いろんな料理を作ってもらいたい。前世の記憶を頼りに、和食なんか作ってもらえたら最高だ。
となると、やはり、食材を集めなくては・・・
けど、木の実とか集めるのはともかく、狩りをするには、オーラをなんとかしないと・・・・・・
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