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第2章:異世界の人々との出会い
第75話:王国の話1
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私の名乗りを聞いて、初めましての2人はもちろん、バイズ辺境伯やオリアスさんも驚いている。
・・・たぶん、名字だよね。
この世界では、名字があるのは貴族や大商人、高ランクの冒険者など、一部の者だけだ。
もっとも、高ランクの冒険者でも名字を持つ場合があるように、貴族など世襲のものに限定されているわけではない。
ただ、公式に名乗るには何やら審査があるらしい。
私の場合は、一般的に名字を持つタイプの人間ではない。
だが、私のステータスには、バッチリと『ミズハラ』という名字が記されている。
他人のステータスを見ることは難しいらしいが、不可能ではない。
つまり、なんかの拍子に私のステータスが見られる可能性もある。
それに私の従魔のリンやマーラのステータスには、『コトハ・ミズハラの従魔』との称号がある。
こっちは『鑑定』されるかもしれない。
そんなこんなで、後から名字があることを知られたら、ややこしくなりそうだと思ったのだ。
驚きからか少し間を空けて、バイズ辺境伯が話し始めた。
「すまない。コトハ殿には名字があったことに少し驚いてしまってな。ミズハラ、というのか」
「ええ。まあ、王族や貴族ってわけでも、何か立場があるわけでもないから、あまり気にしないでね」
「・・・そうか。了解した・・・」
バイズ辺境伯はもう少し聞きたい、といった感じだったが諦めたようだった。
いや、聞かれても答えられないし。
バイズ辺境伯に促されて、応接用と思しき向かい合った椅子に座る。
向かい側にバイズ辺境伯とラムスさんが並んで座り、ボードさんとオリアスさんが少し後ろに控えている。
「改めてコトハ殿。先日は我々の命を助けていただき、レーベル殿に森の入り口まで送り届けていただき、本当に助かった。心から感謝する」
そう言うと、バイズ辺境伯とラムスさん、ボードさん、オリアスさんが揃って頭を下げた。
「お礼はもう聞いたよ。前にも言ったけど、こっちにも考えがあってのことだし、気にしなくていいよ」
「・・・相変わらずだな。そこまでハッキリ言われると、清々しいものだ。礼を繰り返すのはここまでにしておこう。・・・だが、これは受け取ってくれ」
そう言うと、執事のボードさんがトレイに置かれた、山積みの金貨を私の前に置いてきた。
いや、白金貨もあるぞ?
「白金貨10枚分だ。全て白金貨では扱いにくいかと思って、白金貨2枚分を金貨で用意してある。受け取ってくれ」
白金貨10枚って・・・・・・、1億円!?
そんなにくれるの?
「こんなにたくさん、いいの?」
「ああ。命を助けられたのはもちろん。ロップス殿下やレンロー侯爵の武具も見つけてくれた。早期にあれを持ち帰れたから、救出軍として森へ派遣される人数も最小限に減らすことができた。それも合わせた礼だ。加えて、後から話すが戦後処理に絡んで、バカ共から金を巻き上げたからな。遠慮無く受け取ってくれ」
「・・・・・・そっか。分かった。ありがとうね」
なるほど。
バイズ辺境伯が武具を持ち帰らなかったら、第2次救出軍、第3次救出軍といっていたずらに命が失われていたかもしれない。
・・・いや、救出対象が王子なら、そうなっただろう。
それを防げた、つまり部下の命を危険にさらさずに済んだ、ってのもあるわけね。
「今回の遠征に関する話をする前に、ラムスとボードを同席させた理由を説明しておこう。ラムスはこの前も話したが、コトハ殿との連絡に関する約定に関与させるべきだと思った。数年のうちに私は当主の座をラムスに譲るつもりだ。であるならば、コトハ殿との信頼関係の構築は早いほうが良いだろう。すでにラムスには、コトハ殿との取り決めや警告について説明しておる。次にボードは、領地運営において私の右腕としていろいろ任せている。森では伝えそびれていたが、情報交換をするなら、会わせておくべきだと思ったのだ」
「・・・了解。ラムスさんはもちろん、ボードさんも分かったわ」
「感謝する」
バイズ辺境伯がそう言って、再び頭を軽く下げた。
それからバイズ辺境伯は、何やら大きな紙のようなものを持ってきて、広げ始めた。
どうやら地図らしい。
私はボードさんが用意してくれた飲み物 —紅茶かな?― を飲みながら、その様子を眺めていた。
「では、コトハ殿。改めて、此度の遠征の失敗に関して、ラシアール王国内の話をしようと思う。これから話す内容は、多くが少し調べれば分かる内容だが、一部、高位の貴族しか知らぬ情報も含まれている」
「・・・ええ。よろしく」
いや、いいの? 機密情報ってやつでしょ?
まあ、バイズ辺境伯の誠意の見せ方なんだろうし、私がその情報を悪用しないと分かっているんだろうけどさ・・・
「まず、此度の遠征は正式に終了となった。追加の兵が派遣されることも無いし、森の前に作られた陣地も既に撤収してある」
「陣地が無くなってるのは見てきたよ」
「・・・そうか。これらは国王陛下の決定であるから、間違いなく履行される。此度の遠征で失われた兵は約4000名。ラシアール王国にとって大打撃だ。その責任は、全てレンロー侯爵とその一派が背負うことになった」
「・・・・・・4000人も死んだの?」
「・・・・・・ああ。正確には4000名の生死が不明、だがな。私は森に入り確信している。生き残りはいないであろう」
「・・・そうね。森の中で、生きている人を見かけたのは、あなたたち以外にはいなかったわね」
武具や肉片、血溜まり、骨なんかは山ほど見るけど、というのは止めておいた。
言わなくても分かるだろうし、ただの追い打ちだ。
その中に、バイズ辺境伯やここにいる人の知り合いがいるかもしれないし・・・
「責任を負う、レンロー侯爵らだが、侯爵含めてどの家も、当主が自ら此度の遠征に参加していた。まあ、肝であった魔除けの魔道具はレンロー侯爵らが開発したものであるし、その効果を信頼していたのであろうな。そして皆、死んだわけだ。
小さな貴族家は取り潰され、レンロー侯爵家は子爵家へ降爵させられることとなった。先程、金を巻き上げたと言ったのは、これに関連して、取り潰された貴族家やレンロー“子爵”家から、巻き上げたものだ。国王陛下含め、国の者には言えぬ以上、正式に賠償金を渡すことはできぬが、先程の金にはそれも含まれておる」
おー・・・
侯爵、伯爵、子爵だったと思うから、レンロー侯爵家は2ランクダウンか。
「取り潰された貴族家の領地やレンロー子爵家の領地を整理する過程で、私も新たな領地を賜った。この話をする前に地図を用意した理由は、その結果の領地図を見せようと思ったからだ。元々の私の領地に加えて、これらの場所が私の領地となる」
なるほど。
ラシアール王国とクライスの大森林が接する全ての場所が、バイズ辺境伯領に含まれることになったわけだ。
つまり、再度森を攻めようと思うと、必ずバイズ辺境伯に知られることになる・・・
「これまで以上に、あなたは情報を集めやすくなり、バカの暴走にも気づけるようになる。逆に、私から森の異変を聞く必要性も増すわけね・・・」
「その通りだ」
バイズ辺境伯は少しニヤッとしながら、そう答えた。
・・・たぶん、名字だよね。
この世界では、名字があるのは貴族や大商人、高ランクの冒険者など、一部の者だけだ。
もっとも、高ランクの冒険者でも名字を持つ場合があるように、貴族など世襲のものに限定されているわけではない。
ただ、公式に名乗るには何やら審査があるらしい。
私の場合は、一般的に名字を持つタイプの人間ではない。
だが、私のステータスには、バッチリと『ミズハラ』という名字が記されている。
他人のステータスを見ることは難しいらしいが、不可能ではない。
つまり、なんかの拍子に私のステータスが見られる可能性もある。
それに私の従魔のリンやマーラのステータスには、『コトハ・ミズハラの従魔』との称号がある。
こっちは『鑑定』されるかもしれない。
そんなこんなで、後から名字があることを知られたら、ややこしくなりそうだと思ったのだ。
驚きからか少し間を空けて、バイズ辺境伯が話し始めた。
「すまない。コトハ殿には名字があったことに少し驚いてしまってな。ミズハラ、というのか」
「ええ。まあ、王族や貴族ってわけでも、何か立場があるわけでもないから、あまり気にしないでね」
「・・・そうか。了解した・・・」
バイズ辺境伯はもう少し聞きたい、といった感じだったが諦めたようだった。
いや、聞かれても答えられないし。
バイズ辺境伯に促されて、応接用と思しき向かい合った椅子に座る。
向かい側にバイズ辺境伯とラムスさんが並んで座り、ボードさんとオリアスさんが少し後ろに控えている。
「改めてコトハ殿。先日は我々の命を助けていただき、レーベル殿に森の入り口まで送り届けていただき、本当に助かった。心から感謝する」
そう言うと、バイズ辺境伯とラムスさん、ボードさん、オリアスさんが揃って頭を下げた。
「お礼はもう聞いたよ。前にも言ったけど、こっちにも考えがあってのことだし、気にしなくていいよ」
「・・・相変わらずだな。そこまでハッキリ言われると、清々しいものだ。礼を繰り返すのはここまでにしておこう。・・・だが、これは受け取ってくれ」
そう言うと、執事のボードさんがトレイに置かれた、山積みの金貨を私の前に置いてきた。
いや、白金貨もあるぞ?
「白金貨10枚分だ。全て白金貨では扱いにくいかと思って、白金貨2枚分を金貨で用意してある。受け取ってくれ」
白金貨10枚って・・・・・・、1億円!?
そんなにくれるの?
「こんなにたくさん、いいの?」
「ああ。命を助けられたのはもちろん。ロップス殿下やレンロー侯爵の武具も見つけてくれた。早期にあれを持ち帰れたから、救出軍として森へ派遣される人数も最小限に減らすことができた。それも合わせた礼だ。加えて、後から話すが戦後処理に絡んで、バカ共から金を巻き上げたからな。遠慮無く受け取ってくれ」
「・・・・・・そっか。分かった。ありがとうね」
なるほど。
バイズ辺境伯が武具を持ち帰らなかったら、第2次救出軍、第3次救出軍といっていたずらに命が失われていたかもしれない。
・・・いや、救出対象が王子なら、そうなっただろう。
それを防げた、つまり部下の命を危険にさらさずに済んだ、ってのもあるわけね。
「今回の遠征に関する話をする前に、ラムスとボードを同席させた理由を説明しておこう。ラムスはこの前も話したが、コトハ殿との連絡に関する約定に関与させるべきだと思った。数年のうちに私は当主の座をラムスに譲るつもりだ。であるならば、コトハ殿との信頼関係の構築は早いほうが良いだろう。すでにラムスには、コトハ殿との取り決めや警告について説明しておる。次にボードは、領地運営において私の右腕としていろいろ任せている。森では伝えそびれていたが、情報交換をするなら、会わせておくべきだと思ったのだ」
「・・・了解。ラムスさんはもちろん、ボードさんも分かったわ」
「感謝する」
バイズ辺境伯がそう言って、再び頭を軽く下げた。
それからバイズ辺境伯は、何やら大きな紙のようなものを持ってきて、広げ始めた。
どうやら地図らしい。
私はボードさんが用意してくれた飲み物 —紅茶かな?― を飲みながら、その様子を眺めていた。
「では、コトハ殿。改めて、此度の遠征の失敗に関して、ラシアール王国内の話をしようと思う。これから話す内容は、多くが少し調べれば分かる内容だが、一部、高位の貴族しか知らぬ情報も含まれている」
「・・・ええ。よろしく」
いや、いいの? 機密情報ってやつでしょ?
まあ、バイズ辺境伯の誠意の見せ方なんだろうし、私がその情報を悪用しないと分かっているんだろうけどさ・・・
「まず、此度の遠征は正式に終了となった。追加の兵が派遣されることも無いし、森の前に作られた陣地も既に撤収してある」
「陣地が無くなってるのは見てきたよ」
「・・・そうか。これらは国王陛下の決定であるから、間違いなく履行される。此度の遠征で失われた兵は約4000名。ラシアール王国にとって大打撃だ。その責任は、全てレンロー侯爵とその一派が背負うことになった」
「・・・・・・4000人も死んだの?」
「・・・・・・ああ。正確には4000名の生死が不明、だがな。私は森に入り確信している。生き残りはいないであろう」
「・・・そうね。森の中で、生きている人を見かけたのは、あなたたち以外にはいなかったわね」
武具や肉片、血溜まり、骨なんかは山ほど見るけど、というのは止めておいた。
言わなくても分かるだろうし、ただの追い打ちだ。
その中に、バイズ辺境伯やここにいる人の知り合いがいるかもしれないし・・・
「責任を負う、レンロー侯爵らだが、侯爵含めてどの家も、当主が自ら此度の遠征に参加していた。まあ、肝であった魔除けの魔道具はレンロー侯爵らが開発したものであるし、その効果を信頼していたのであろうな。そして皆、死んだわけだ。
小さな貴族家は取り潰され、レンロー侯爵家は子爵家へ降爵させられることとなった。先程、金を巻き上げたと言ったのは、これに関連して、取り潰された貴族家やレンロー“子爵”家から、巻き上げたものだ。国王陛下含め、国の者には言えぬ以上、正式に賠償金を渡すことはできぬが、先程の金にはそれも含まれておる」
おー・・・
侯爵、伯爵、子爵だったと思うから、レンロー侯爵家は2ランクダウンか。
「取り潰された貴族家の領地やレンロー子爵家の領地を整理する過程で、私も新たな領地を賜った。この話をする前に地図を用意した理由は、その結果の領地図を見せようと思ったからだ。元々の私の領地に加えて、これらの場所が私の領地となる」
なるほど。
ラシアール王国とクライスの大森林が接する全ての場所が、バイズ辺境伯領に含まれることになったわけだ。
つまり、再度森を攻めようと思うと、必ずバイズ辺境伯に知られることになる・・・
「これまで以上に、あなたは情報を集めやすくなり、バカの暴走にも気づけるようになる。逆に、私から森の異変を聞く必要性も増すわけね・・・」
「その通りだ」
バイズ辺境伯は少しニヤッとしながら、そう答えた。
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