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幕間:ガッドでの新生活
幕間⑩:シャロンのお手柄
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~ポーラ視点~
コトハ姉ちゃんと離れて、ガッドに来て4ヶ月くらい。
ガッドに来てからは、政治や法律、貴族の勉強をしたり魔法の練習をしたり、初めてのことが一杯で楽しいことばかり。けど、最近はコトハ姉ちゃんに会いに帰りたいってよく思う。
お兄ちゃんは、冒険者としていろんな依頼を受けてお屋敷の外にいることが多いし、フォブス兄も一緒に行ってるし、最近はキアラ姉ちゃんも一緒だ。
キアラ姉ちゃんは2ヶ月くらい前にお兄ちゃんやフォブス兄が盗賊に捕らわれていたところを助けたエルフの女性。エルフについてはグレイさんから習ったけど、これまで会った人の中でも、コトハ姉ちゃんや『悪魔族』のレーベルたちを除いて魔力が多いと思う。だけど、キアラ姉ちゃんは魔法が使えないらしい。コトハ姉ちゃんに教わったイメージで魔法を使う方法も、魔法師団の人に教えてもらった呪文を唱える方法でも魔法は使えなかった。
よく分からないけど、キアラ姉ちゃんの魔力は多いのに、その魔力が流れていないような気がする。今度コトハ姉ちゃんに会ったら、お兄ちゃんはキアラ姉ちゃんのことを相談するつもりらしい。
♢ ♢ ♢
今日はレビンとシャロン、フォブス兄の弟のノリスとノリスの護衛をしている騎士さん2人と一緒に町の外に遊びに来ている。町から結構近いところに綺麗な湖があるらしいので、ノリスが案内してくれている。
「ノリス。後どのくらい?」
「もう少しだよ。少ししたら見えてくると思うよ」
「そっかー」
町からもそれほど離れてはいないので、私たちは歩きだ。見える範囲をシャロンが自由気ままに走り回っている。
ガッドでの生活が一番辛そうなのはシャロンだと思う。前までは、家の周りを自由に走り回ったり飛び回ったり、狩りをしたり木に向かって魔法の練習をしたりしていたけど、今ではほとんどの時間をお屋敷の裏で寝転がって過ごしている。
一度騎士団の訓練に敵役で参加したけど、シャロンが強すぎて訓練にならなかったみたい。
だから1週間に一度は町の外へ連れ出して、自由に走り回らせてあげようと思ってる。けど、お兄ちゃんたちやラムスおじさんは、騎士団の護衛がいないとダメだって言う。お願いし続けてレビンと護衛騎士が一緒ならオッケーって言ってくれた、でも正直、騎士より私の方が強いんだけどなー
湖に着いたので、その畔で休憩しながら、ノリスと一緒にレビンが持ってきてくれたお弁当を食べている。騎士さんたちは少し離れたところで休憩している。シャロンは湖に元気よく飛び込んだかと思えば、バシャバシャ泳いでいる。
「ポーラ。ここでよかった?」
ふと、ノリスがそんなことを聞いてきた。そういえば、どこでもいいから近くて綺麗な場所に連れてってとお願いしたっけ?
「うん! 涼しいし、湖綺麗だし。シャロンも嬉しそう」
「よかった。僕も一度通りかかったことがあっただけだったから。覚えていてよかったよ」
「うん。ありがと、ノリス」
それから勉強のこととか訓練のこととかいろいろ話した。
そんな中ノリスが、
「ポーラは嫌いな勉強とかあるの?」
と聞いてきた。一緒に勉強しているけど、最近は別々の内容だったことが多くてそんな話をすることもなかった気がする。
「うーん、なんだろう。ダンスは嫌いかなー。後、礼儀作法?の授業もつまんない」
「あー、なんとなく分かるかも。でも、将来使うでしょ?」
「使うの?」
「礼儀作法はもちろん、ダンスもパーティー出たりするときとかに使うんじゃない?」
「パーティー出るの?」
「い、いや、分かんないけど。貴族は、パーティーでいろんな人と話して仲良くなるもんだと思ってたけど。特に女性は、け、結婚相手を探したり?」
「うーん、面倒くさそう」
「でも結婚はするでしょ?」
「そうなの?」
「・・・・・・たぶん。貴族の結婚だと、貴族家の当主が決めることが多いけど」
「私もそれは習ったけどさ、コトハ姉ちゃんが私の結婚相手を決めるとかしないと思うよ?」
「・・・それは、そうだね」
「なんか面倒くさいし、今度会ったらノリスと結婚するって言っとくね」
「へっ!?」
「ん? 嫌?」
「嫌じゃ、ないけど・・・・・・」
「一番仲いいのノリスだし。いいでしょ?」
「・・・・・・い、いいけど」
結婚の話は習ったけど、政略結婚で、爵位がどうとか派閥がどうとか絶対面倒くさい。女性は1人としか結婚しないらしいし、ノリスと結婚すればいいよね。お兄ちゃんは、キアラさんと結婚するのかな? 仲いいと思うけど。今度コトハ姉ちゃんに伝えておかないと。
結婚の話をしてからノリスの様子が変だったけど、シャロンは満足そうだし私も綺麗な場所でお昼を食べられて満足だった。
そろそろ帰ろうかと思ってシャロンを呼び、帰ろうかとしていた時だった。
いきなりシャロンが「グルゥゥゥ」と低いうめき声を出しながら巨大化し、湖近くの茂みの方を睨みつけた。
「どうしたの?シャロン」
そう問いかけると、「敵がいる。あそこに3人」との念が伝わってきた。
シャロンの様子に気づいたレビンと騎士さんが警戒態勢を取る。レビンにシャロンから伝わってきた内容を伝えると、直ぐに騎士さんにも共有された。
シャロンは本当に危険な場合じゃ無ければ私が命令しない限り攻撃しない。町に入るときに私とコトハ姉ちゃんが言い聞かせた。強くない敵なら自分でなんとかできるし、レビンも一緒にいる。シャロンが暴れればその方が大惨事になってしまうから。
少し経ってもシャロンは相変わらずうなり声を上げている。それに魔法を直ぐに使えるように、魔力を集中させていた。あの茂みに何か危険な存在がいるのは間違いないし、ほっとくわけにもいかない。レビンと騎士さんが相談した結果、レビンが茂みを確認することになった。レビンは静かだし、華奢なので強そうには見えないけど、かなり強いから安心できる。
レビンが茂みに近づき、
「何者かは知りませんがそこにいるのは分かっています。おとなしく出てこなければ、向こうで今にも襲いかかりそうにしている子を送り込みますよ?」
と問いかけた。レビンでも余裕だろうけど、確かに今のシャロンは結構怖いと思う。私は安心だけどね。
レビンが話しかけてから少しして、2人の男が茂みから出てきた。胸当てや手足に防具を装備していて腰には剣を差している。冒険者の仕事をするときのお兄ちゃんやフォブス兄に似てるけど冒険者?
そう思った瞬間、2人が出てきたのとは少しズレた場所から男がもう1人飛び出してきた。最初に出てきた2人は武器を抜く素振りも無く両手を見せていたけど、この男は走りながら剣を抜いて、こちらに向かってきた。
・・・・・・・・・けど別に不意打ちでも何でも無い。茂みの中に3人いることはシャロンに教えてもらっていた。最初に2人しか出てこなかった時点で、騎士さん2人が警戒態勢を強め、シャロンはレビンがいるのとは別の場所を目で追っていた。
うちのシャロンを舐めないでよね!
「シャロン。いいよ」
私がそう言うと同時に、シャロンが右の前脚を振り上げてから振り下ろした。その瞬間、シャロンの得意技である『風刃』が放たれ、男の脚の両膝から下を切り落とした。
走っていた男は勢い余って前に倒れ込み、少ししてから血が吹き出る自分の脚を見て絶叫し、気を失った。それを見て言葉を失っていた最初の2人も、レビンがあっさり殴り倒して、意識を刈り取った。そう、レビンは魔法よりも殴ったり蹴ったりする方が得意なのだ。
シャロンが脚を飛ばした男は騎士さんが止血して、3人を私が『土魔法』で作った檻の中に閉じ込めた。どうするか迷ったけど、話を聞くために連れ帰る必要はある。だけど、一緒に連れて行くのは難しいし、かといってここに放置もできないとの結論になった。
結局、巨大化したシャロンの背中に私とノリス、レビンが乗って町に帰って、騎士団に援軍を頼むことにした。
シャロンにお願いして急いでもらったけど、久しぶりに私を乗せて嬉しいみたいで、たまに飛びながらかなり高速でお屋敷に戻ってくれた。
コトハ姉ちゃんと離れて、ガッドに来て4ヶ月くらい。
ガッドに来てからは、政治や法律、貴族の勉強をしたり魔法の練習をしたり、初めてのことが一杯で楽しいことばかり。けど、最近はコトハ姉ちゃんに会いに帰りたいってよく思う。
お兄ちゃんは、冒険者としていろんな依頼を受けてお屋敷の外にいることが多いし、フォブス兄も一緒に行ってるし、最近はキアラ姉ちゃんも一緒だ。
キアラ姉ちゃんは2ヶ月くらい前にお兄ちゃんやフォブス兄が盗賊に捕らわれていたところを助けたエルフの女性。エルフについてはグレイさんから習ったけど、これまで会った人の中でも、コトハ姉ちゃんや『悪魔族』のレーベルたちを除いて魔力が多いと思う。だけど、キアラ姉ちゃんは魔法が使えないらしい。コトハ姉ちゃんに教わったイメージで魔法を使う方法も、魔法師団の人に教えてもらった呪文を唱える方法でも魔法は使えなかった。
よく分からないけど、キアラ姉ちゃんの魔力は多いのに、その魔力が流れていないような気がする。今度コトハ姉ちゃんに会ったら、お兄ちゃんはキアラ姉ちゃんのことを相談するつもりらしい。
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今日はレビンとシャロン、フォブス兄の弟のノリスとノリスの護衛をしている騎士さん2人と一緒に町の外に遊びに来ている。町から結構近いところに綺麗な湖があるらしいので、ノリスが案内してくれている。
「ノリス。後どのくらい?」
「もう少しだよ。少ししたら見えてくると思うよ」
「そっかー」
町からもそれほど離れてはいないので、私たちは歩きだ。見える範囲をシャロンが自由気ままに走り回っている。
ガッドでの生活が一番辛そうなのはシャロンだと思う。前までは、家の周りを自由に走り回ったり飛び回ったり、狩りをしたり木に向かって魔法の練習をしたりしていたけど、今ではほとんどの時間をお屋敷の裏で寝転がって過ごしている。
一度騎士団の訓練に敵役で参加したけど、シャロンが強すぎて訓練にならなかったみたい。
だから1週間に一度は町の外へ連れ出して、自由に走り回らせてあげようと思ってる。けど、お兄ちゃんたちやラムスおじさんは、騎士団の護衛がいないとダメだって言う。お願いし続けてレビンと護衛騎士が一緒ならオッケーって言ってくれた、でも正直、騎士より私の方が強いんだけどなー
湖に着いたので、その畔で休憩しながら、ノリスと一緒にレビンが持ってきてくれたお弁当を食べている。騎士さんたちは少し離れたところで休憩している。シャロンは湖に元気よく飛び込んだかと思えば、バシャバシャ泳いでいる。
「ポーラ。ここでよかった?」
ふと、ノリスがそんなことを聞いてきた。そういえば、どこでもいいから近くて綺麗な場所に連れてってとお願いしたっけ?
「うん! 涼しいし、湖綺麗だし。シャロンも嬉しそう」
「よかった。僕も一度通りかかったことがあっただけだったから。覚えていてよかったよ」
「うん。ありがと、ノリス」
それから勉強のこととか訓練のこととかいろいろ話した。
そんな中ノリスが、
「ポーラは嫌いな勉強とかあるの?」
と聞いてきた。一緒に勉強しているけど、最近は別々の内容だったことが多くてそんな話をすることもなかった気がする。
「うーん、なんだろう。ダンスは嫌いかなー。後、礼儀作法?の授業もつまんない」
「あー、なんとなく分かるかも。でも、将来使うでしょ?」
「使うの?」
「礼儀作法はもちろん、ダンスもパーティー出たりするときとかに使うんじゃない?」
「パーティー出るの?」
「い、いや、分かんないけど。貴族は、パーティーでいろんな人と話して仲良くなるもんだと思ってたけど。特に女性は、け、結婚相手を探したり?」
「うーん、面倒くさそう」
「でも結婚はするでしょ?」
「そうなの?」
「・・・・・・たぶん。貴族の結婚だと、貴族家の当主が決めることが多いけど」
「私もそれは習ったけどさ、コトハ姉ちゃんが私の結婚相手を決めるとかしないと思うよ?」
「・・・それは、そうだね」
「なんか面倒くさいし、今度会ったらノリスと結婚するって言っとくね」
「へっ!?」
「ん? 嫌?」
「嫌じゃ、ないけど・・・・・・」
「一番仲いいのノリスだし。いいでしょ?」
「・・・・・・い、いいけど」
結婚の話は習ったけど、政略結婚で、爵位がどうとか派閥がどうとか絶対面倒くさい。女性は1人としか結婚しないらしいし、ノリスと結婚すればいいよね。お兄ちゃんは、キアラさんと結婚するのかな? 仲いいと思うけど。今度コトハ姉ちゃんに伝えておかないと。
結婚の話をしてからノリスの様子が変だったけど、シャロンは満足そうだし私も綺麗な場所でお昼を食べられて満足だった。
そろそろ帰ろうかと思ってシャロンを呼び、帰ろうかとしていた時だった。
いきなりシャロンが「グルゥゥゥ」と低いうめき声を出しながら巨大化し、湖近くの茂みの方を睨みつけた。
「どうしたの?シャロン」
そう問いかけると、「敵がいる。あそこに3人」との念が伝わってきた。
シャロンの様子に気づいたレビンと騎士さんが警戒態勢を取る。レビンにシャロンから伝わってきた内容を伝えると、直ぐに騎士さんにも共有された。
シャロンは本当に危険な場合じゃ無ければ私が命令しない限り攻撃しない。町に入るときに私とコトハ姉ちゃんが言い聞かせた。強くない敵なら自分でなんとかできるし、レビンも一緒にいる。シャロンが暴れればその方が大惨事になってしまうから。
少し経ってもシャロンは相変わらずうなり声を上げている。それに魔法を直ぐに使えるように、魔力を集中させていた。あの茂みに何か危険な存在がいるのは間違いないし、ほっとくわけにもいかない。レビンと騎士さんが相談した結果、レビンが茂みを確認することになった。レビンは静かだし、華奢なので強そうには見えないけど、かなり強いから安心できる。
レビンが茂みに近づき、
「何者かは知りませんがそこにいるのは分かっています。おとなしく出てこなければ、向こうで今にも襲いかかりそうにしている子を送り込みますよ?」
と問いかけた。レビンでも余裕だろうけど、確かに今のシャロンは結構怖いと思う。私は安心だけどね。
レビンが話しかけてから少しして、2人の男が茂みから出てきた。胸当てや手足に防具を装備していて腰には剣を差している。冒険者の仕事をするときのお兄ちゃんやフォブス兄に似てるけど冒険者?
そう思った瞬間、2人が出てきたのとは少しズレた場所から男がもう1人飛び出してきた。最初に出てきた2人は武器を抜く素振りも無く両手を見せていたけど、この男は走りながら剣を抜いて、こちらに向かってきた。
・・・・・・・・・けど別に不意打ちでも何でも無い。茂みの中に3人いることはシャロンに教えてもらっていた。最初に2人しか出てこなかった時点で、騎士さん2人が警戒態勢を強め、シャロンはレビンがいるのとは別の場所を目で追っていた。
うちのシャロンを舐めないでよね!
「シャロン。いいよ」
私がそう言うと同時に、シャロンが右の前脚を振り上げてから振り下ろした。その瞬間、シャロンの得意技である『風刃』が放たれ、男の脚の両膝から下を切り落とした。
走っていた男は勢い余って前に倒れ込み、少ししてから血が吹き出る自分の脚を見て絶叫し、気を失った。それを見て言葉を失っていた最初の2人も、レビンがあっさり殴り倒して、意識を刈り取った。そう、レビンは魔法よりも殴ったり蹴ったりする方が得意なのだ。
シャロンが脚を飛ばした男は騎士さんが止血して、3人を私が『土魔法』で作った檻の中に閉じ込めた。どうするか迷ったけど、話を聞くために連れ帰る必要はある。だけど、一緒に連れて行くのは難しいし、かといってここに放置もできないとの結論になった。
結局、巨大化したシャロンの背中に私とノリス、レビンが乗って町に帰って、騎士団に援軍を頼むことにした。
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