【完結】どんな君でも君が好き~最強魔術師溺愛に溺れる∼

抹茶らて

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第2章

幸せな時間

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「それで、拘束したその日に種明かしをするのを条件にロイにも協力してもらうことができたんだけど…まさか部屋を出るなんて思いもつかなかったよ。ナーシィ、怖い思いさせてごめん。傷つけてごめん。」

謝罪を含めたことの顛末を話し終えたサーシスは、少し疲れ切ったような顔をしていた。

もしかしたら、いなくなった私を探してくれてたりしたのかな。それだったら嬉しいな。

「うん、怖かったし、傷ついた…演技で良かったって心底思うよ。もう、しないでほしい。皆に信じて貰えなくて生きた心地がしなかった。私、もう一人では生きていけないよ…」

「あぁ、もちろん。この名に誓うよ。もうこのようなことはしない。」

その言葉を聞いてホッとした。そしたら、身体の力が抜けてきて、眠くなる。

「みんなが、ね…いなくなった、私を、探してくれてたら…うれし、な…てお、も…」

意識が遠のくのを感じる。ロイの温かい腕の中は気持ちがよくて好きだなぁ。

「あぁ、探した。死に物狂いで探した。ほんと、戻ってきてくれてありがとう。」

大好きな優しい声とともに、おでこに柔らかい感触を感じたのを最後に私の意識は闇へと落ちた。

「お休み。今は何も考えなくていい。」







目が覚めると王城の一室だった。右手に温かみを感じて見てみるとロイがベッドに突っ伏して寝ていた。

「フフ、ずっといてくれたのかな。って、そんな訳ないか。」

「あぁ、ずっといた。一緒にいたかったから。」

「お、起きて!?」

「今起きたんだ。気分悪いとかないか?いきなり倒れて驚いた。無理させてたんだな。」

下から覗き込む心配そうな目とあう。頬に手が添えられて、思わず手に擦り付けてしまう。

「ん、大丈夫。ありがとう、傍にいてくれて。えへへ」

久しぶりの甘いロイにちょっと照れくさくなる。

私が寝ている間にハルトが診察をしてくれたらしい。疲労や精神的なものだろうって。

「ところで、ステファニア令嬢の件はどうなったの?」

「あぁ、3日後のパーティーの日に決着を付けるらしい。侯爵家を含めた公開処刑をするって言ってたな。その時のサーシスの護衛はもちろん俺とナーシィだ。ローブを深く被って参加という指示が出た。」

「分かった。」

「でもその前に…俺にもナーシィ充電させてくれ。」

ロイはそう言うと、ベッドにあがり私を後ろから抱きしめた。

「はぁ、俺ナーシィが傷ついてる姿を見て心臓が痛くて…なんで何よりも大切にしたい人をこんな目に合わせてるんだろうって分からなくなって、ナーシィがいなくなって後悔した。俺はこんなにも弱い…でも、もう何があっても離さないから…だから、俺のそばにいて。」

ロイは普段口ベタだ、甘々な時はサラサラ言葉が出てきてたけど、基本はそこまで話すタイプじゃなかった。だから、今必死に言葉で伝えようとしてくれているのを感じて無性に愛おしく感じる。

「うん、ずっといるよ。嫌だって言っても離してあげられそうにないや。フフ、私どんなロイでも好きだよ?だからね、一緒に幸せになろうね。」

肩にうずめているロイの頭を撫でながら言うと、腕も力を強めてロイは
「うん、絶対に。」

そう一言だけ返した。

その後は何も話さず、沈黙が続いた。

でも、苦ではなく心地いい沈黙。今は会話なんていらないのかもしれない。ただただ、お互いがお互いを思う幸せな時間…



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