忘れられない思い

yoyo

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これから⑵

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「あ、でも結婚ってどうなんだ?全然知識がなくて、あれなんだけど……えっと、その、結婚はできないよな?」

「あー、そうですね。まだ日本では認められてないですね。でも、自治体によってはパートナーシップ制度が認められてるんですよ」

「ん?それって、何が違うんだ?」


   ボクだって、先生とのこれからを考えてない訳じゃないから、色々と調べたことがあった。同性婚は認められていなく、戸籍や相続など法的なものとしての結びつきはない。だけど、パートナー証明をすることで、何かあった時の緊急の連絡等、家族としての位置づけにいれる社会的な結びつきが出来るものと、ボクは解釈している。


「法的な繋がりではなく、社会的な繋がりですかね」


   そこで、お色直しを終えた新郎新婦が戻ってきて、場がわっと色めき立ち、まだハテナマークをあたまにチラつかせている都築さんとの話しは一旦中断になった。

   新たな衣装に変わった2人の様子を見て、先生とで……と考えてみるけど上手くイメージが湧かなかった。先生とはずっと一緒にいたいと思う。パートナーになったら何か変わるのかな。社会的な繋がりといっても、周りに公言することはないだろうし、子供を作れる訳でもない。今のままでもボク的には十分幸せだった。


   それに……先生はボクとパートナーになりたいと思っているのだろうか……







「今日の結婚式どうだった?」


   引き出物に貰ったバームクーヘンを一緒に食べようと思って、まっすぐに先生の家に寄っていた。

「すごく、よかったです。身内以外の結婚式って初めて参加したんですけど、新婦の両親への手紙も良かったんですけど、スピーチが凄く上手い人がいて、すごく印象的な式でした。2人ともとても素敵だったし」

「初めてだったんだな。25過ぎると嫌という程あるぞ」

「あははは。都築さんも同じこと言ってました」


   25は結婚を考える一区切りなのだろうか。それなら今年26にになるボクも結婚は考え方がいいのだろうか。黙り込んだボクを気にして、先生が「どうした?」と声をかけてきたけど、まだ自分でも考えがまとまっていなくてうまく話せる気がしなくて、首を振る。


「あ、そうだ。明日、研修で九州まで行ってくる。2泊だからすぐに帰るけど」

「学校の先生は、夏休みでも仕事してるんですね」


   7月後半、だいたいの学校が夏休みに入る時期。社会人になると本当に学生の頃は休みが多かったんだなと実感する。

「生徒が夏休みだからといって、オレ達は休みではないんだぞ。それに泊まりがけの研修は大抵、長期休み中に入ることが多いしな。授業があると他の先生に迷惑がかかるし。今年は夏休みの集中講座に出なくて良くなった分、研修が回ってきた」

   高校生のときに集中講座には参加したことがある。ボクの学校は1学期の内容を復習できる講座で、希望者は1週間の授業を受けることになる。ボクは苦手だった英語の講座に参加したけど、確かテストで赤点だった人は、強制参加だったような。なんだか懐かしい。


「ボクもお盆休みまで、もう一踏ん張りかな。今年の休みはどうしましょうか?」

   去年は泰輔さんに誘われてみんなでキャンプに出かけた。色々あったけど、今となっては全てが懐かしい。あの時はまだ、先生とは付き合っていなかった。1年後に結婚のことを意識しているなんて思いもしなかった。

「うーん、そうだな。今年は2人で旅行にでも行くか。あ、でも今からだともう宿取れないかな。また、レンタカー借りて日帰りでもいいしな。どこか行きたいところ考えておいて、オレも考えておくから研修から帰ってきたら一緒に決めよう」


   先生の提案に心が躍る。いずれ将来的なことは考えるとしても、今は先生と楽しく幸せならやっぱりそれでいいのではないかと思う。そしてケータイを手に取り、どこがいいか旅行サイトを検索し始めた。
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