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102話
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「クレア!!無事か?!!」
私が王宮に到着し、従者の手を借りて馬車から降りていると、陛下が私に駆けて来て抱き締めた。
「私は大丈夫です。助けていただきましたから」
「あぁ、早馬で知らせが来て聞いた。とりあえず中に入ろう」
陛下は私の肩を抱いて王宮の私の部屋へと連れて行った。
「ハーブティーです。落ち着きますよ」
とダイアナが私の前にカップを置いた。
「ありがとう」
私の笑顔を見て、ダイアナはホっとしたような表情を浮かべた。
きっと早馬の連絡を受けて、皆、心配してくれていたのだと私も理解する。襲われたという実感が今更ながらに、ジワジワと湧いてきた。
陛下は私の隣に腰掛けると私の腰を抱き、頭に口づけをした。
「何があったか粗方聞いた。続報はまだだが……」
と陛下が言ったそばから、
「陛下!ロータス卿が戻りました」
と近衛の一人が部屋へ報告に訪れた。
「分かった。此処に呼べ。クレア、どうする?お前は別に聞かなくても良いが……」
「私も……あの女性がどうして私を襲おうとしたのか……知りたいと思います」
と私は答えた。
あの女性はあの時『私のせいだ』と言っていた。
私があの女性に何かしたのだろうか……。
そんな風に考えていると、
「陛下、只今戻りました」
とロータス様が入って来た。
「ブルーノ、ご苦労だった。で?」
「犯人は……スーザン・ハワード。前ドーソン公爵夫人です」
とロータス様が言うと陛下は顔を顰めた。
「温情が仇になったか……」
と陛下は呟く。
「どういう事でしょう?」
「ドーソン公爵が夫人だけは助けてくれと……彼女は何も知らないからと言うから、国外追放を免れる様、先に離縁を認めたのだ。関係ない……と言われれば俺もそこまで非情ではないからな」
と言う陛下は後悔している様だ。
ロータス様は続けて、
「スーザン・ハワードは地下牢へ。ハワード侯爵……スーザンの兄には今、馬を向かわせた所です」
「地下牢か……。ロータス、お前結構怒ってるんだな」
と言う陛下の言葉に、
「今回は私の目の前でしたので……収まりませんでした」
とロータス様はサラリと言った。
「俺も同じ気持ちだ。で、話は?」
「錯乱状態で、まだ。鎮静剤を打って落ち着いてから話を訊く予定です」
私は二人の会話を聞きながら、一番気になっている事を尋ねる。
「あの……サリムは?彼に改めて礼を……」
と私がロータス様に言えば、彼は少し顔を曇らせて、
「彼は……行方を眩ませました」
と答えた。
私が王宮に到着し、従者の手を借りて馬車から降りていると、陛下が私に駆けて来て抱き締めた。
「私は大丈夫です。助けていただきましたから」
「あぁ、早馬で知らせが来て聞いた。とりあえず中に入ろう」
陛下は私の肩を抱いて王宮の私の部屋へと連れて行った。
「ハーブティーです。落ち着きますよ」
とダイアナが私の前にカップを置いた。
「ありがとう」
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陛下は私の隣に腰掛けると私の腰を抱き、頭に口づけをした。
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あの女性はあの時『私のせいだ』と言っていた。
私があの女性に何かしたのだろうか……。
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と答えた。
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