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うれしい
しおりを挟む高校時代に伸びたとはいえ元が小さかった僕は
166あたりで止まり、筋肉もつきにくくて、ヒョロってしてる。それに比べてりゅうは高校時代に一気に伸びて
185には届かないけど180は越えていて、肩幅も広くて、
バランスよく筋肉がついている。
そんなかっこいいりゅうがさっき茶化されて照れていた。
しかも司と春舞は気づいていなかった。
僕だけが知ってるりゅう。
先週、知らないりゅうがでてきてびっくりしたし、
りゅうの事で知らない事あるのが少しショックだったけど
さっきの事で司達より僕の方が知ってるって実感した。
そりゃ、もう7年?8年目か。8年目の僕と、
出会って1年じゃそうかもしれないけど、
僕、りゅうとられちゃったら生きてけない。
まぁ、そんな心配しばらくしなくてよさそう。
あんだけ怒ったんだ。好きな人ていないよね。
「かずき?どうしたんだ?ずっとにこにこして
きもちわるいぞ?」
りゅうの事考えていたらにこにこしていたらしい。
「ううん、なんでもないよ」
「そっか、で、どこいく?」
「あぁ、考えてないや。どこいこ?」
あの場というか、司と春舞から離れたかっただけだからな。特に考えていない。
「隣の駅のショッピングモールとか行ってみる?」
「あ、新しくできたところ?行ってみたい!
そこに行こ?」
「じゃあ、そこ行くか」
隣駅に3ヶ月くらい前に新しいショッピングモールが
できていたが、僕もりゅうもあまり物欲がなくて、
行く機会なんてなかった。
「りゅう、ついでにお洋服もみようよ!
りゅう選んで!」
「俺のセンスでいいのか?」
「りゅうセンスいいもん!」
りゅうほ特別なセンスがある訳では無いけど
可もなく不可もなくだけどほんの少しだけの個性
って感じ。
あとは、ただ単にりゅうに選んでほしいだけ。
「かずき、どんな服がいい?」
「うーん、あんまり派手なのは嫌かな?
あとは、シンプルで使い回しできる感じがいい!」
「あー、お前は無地が多いよな。」
「楽なんだもん。」
りゅうはなんでもいいって言うと怒るからなぁ。
頼られるのは嬉しいタイプだけど、
丸投げされるのは嫌なんだよね。
最初はその線引きが、よく分からなくて怒られは
しなかったけど不機嫌になったりして、
原因分かんなくってすっごい困ったなぁ。
「俺も新しく服買おうかな?」
「あ!じゃあ、お揃い買お!ね?ね?」
「うーん、色も揃えるなら部屋着にしてくれ。」
「色違いだったら?」
「まぁ、それなら…。」
「ほんと?じゃあ、どっちも買お!いいよね?」
「はいはい。仰せのままに、かずき姫。」
「お姫様じゃないよ!」
「はいはい。」
ほっぺを膨らませて抗議してみたけど
ぷにっと軽くつままれてながされた。
こういうちょっとしたワガママ言うと
いっつも姫って言ってからからかうんだから!
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