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第三章
4.食欲の秋とお泊まり女子会
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お待ちかねの週末。王都の西公爵家では、秋の花が咲き誇る中庭のように予定通り華やかな空気に包まれていた。年頃の女の子たちの笑い声は姦しくなく、屋敷全体を明るくするように流れていく。その声を聴いた使用人たちは、誰からともなく自然と笑顔になっていった。
「まさか、あんなに大きなキノコを見ると思わなかったわ!」
「私も初めて見たわ」
「レティ! あのキノコはどうするの?」
「そうねぇ。調理してしまうのもいいけど・・・・・・折角だから、ただ焼いて食べるだけでもいいかもしれないわ! 勿論バターを添えてね!」
「そっか! キノコステーキね!!」
「「おいしそう!」」
ぐぅー、ぎゅるるるるるー・・・・・・。
そう。私たちが笑っていたのは、このお腹の虫が大きく鳴いた音だったの。皆で着いて早々、キノコ狩りをしに敷地の端にある森に行ったんだけど、思いの外大量のキノコをゲットできた。その大量キノコの中に、両手を広げたくらい大きなキノコを見つけて、どのように調理しようか迷っていたところ――護衛についていたアランくんのお腹がもたなかったみたい。そうよね。女の子たちとちがって、年頃のアランくんは食べ盛りだし。護衛についても鍛錬を欠かさないアランくんのお腹は、美味しそうにバターがじゅわーっと溶けて良い匂いを漂わせるだろうキノコに反応しちゃったんだろうね。日本人の味覚なら、そこに醤油をさっとかけてしまいたくなるよね~。
皆でキノコ料理を作る前に、今朝作っておいた塩気のきいたきな粉のパウンドケーキを取り出し、ティータイムにすることにした。甘さ控えめだから、甘党じゃないアランくんも食べやすいと思う・・・・・・口の中の水分、持ってかれちゃうけど。アリスが商会を通して探してくれた緑茶に氷を入れて、パウンドケーキのお供にした。秋なのに、まだまだ暑さは残ってるからね。
王都の四公爵家の屋敷は、どこも各領地の対魔物討伐兵士の訓練施設も併設されているために広い。彼らが昼夜訓練で出入りするため、警備面はどの公爵家も万全。勿論、例外なく西公爵家も万全。今日アランくんがいるのは、公務で来られないリオ様が過保護に護衛につけてくれたため。警備には心配ないし、お腹の虫も物凄く気になるので、顔が真っ赤なアランくんにも一緒に席についてもらう。ちょっと拒否されたけど、「騎士科なら四公爵家の屋敷の安全性は知ってるでしょ?」というと一発で座ってくれたわ――諦めたような顔してたけどね。リオ様に何か言われたら、庇ってあげるから。
あ、アランくんはクロエの横だよ! 「この二人、なんだかんだいい感じっぽいんだよね~」ってアリスが言ってたわ・・・・・・私、知らなかったけど。
皆で食べる甘じょっぱいパウンドケーキの鼻から抜けるきな粉の香ばしさと、持っていかれた水分補給のために咥えたストローから口の中へさっと広がっていく緑茶の爽やかさのおかげで、どうやら残暑は乗り越えられそうだ。アランくんのお腹の虫も、機嫌を良くしてくれたみたいでよかったわ。
暫くティータイムを楽しみながら、他愛もない話をして過ごした。その話の中で、真夏のデートを成功させた我らがヒロインは、後期試験が終わったその足で告白に行くと宣言した。アリスちゃんよ、なんか『試験=恋愛』になってない? そして私は、またお弁当を作るのね? そうなのね? 積極的な涼香の性格が前面に出ているアリスちゃんを全力で応援したいから、別にいいんだけどね。
流石に、公爵家にマドレーヌの突撃は無かった。おかげで話が弾み過ぎて、気が付けば夕方。今からみんなで料理するのも楽しいが、朝からキノコ狩りに付き合わせてしまったので疲れている皆に忍びない。ということで、今日は西公爵家自慢の料理人たちにお任せした。とっても美味しかったです。特に、ボチャの実のペーストが入ったクリームミートパイが絶品だった。旬のボチャの実とミルククリームの甘さを邪魔しない、塩気のきいたバイパーのあっさりした味とパサつかずしっとりした触感がよかったわ。キノコ料理大会は明日開こうと話しながら食堂を後にした。
部屋に戻る途中、何気なく見上げた窓の中に、まんまると大きく太った満月が鎮座していた。あ、お月見の時期だね。折角みんなでお泊りしてるし、ちょっとくらい甘い物を夜更かしして食べてもいいよね?
食の誘惑に勝てるはずもない私は、皆に寝る準備まで済ませたらレティシアの部屋に集合するよう伝えた。領地の屋敷なら温泉があるから、皆でお風呂にはいれるのになぁ。急遽だったから、領地まで帰ってられないしね。学院の授業もあるし。
皆と別れて部屋に戻って直ぐ、烏の行水のように超スピードでお風呂を済ませた・・・・・・若干、専属侍女サマの視線が痛かったけど。だって、今からお団子作らなきゃだし? 夜は冷えるし、女子会だから体の芯から温まるショウの根入りお汁粉作りたいし。
専属侍女サマの視線はいつもと変わらないので、放置して続き扉をくぐった。ここは、あまりにも昼夜問わず厨房に籠る私のために、両親が用意してくれた私専用の簡易キッチン。日本でいうと、ワンルームについてる一人用キッチンと同じのね。大きさも六帖くらいの公爵家にしては小さめの部屋。部屋のわりに大きな窓を備えるこの部屋には、調理台と小さめの丸テーブル一つに一人がけソファ二脚だけ。冷蔵庫は――空間魔法のおかげでいらないし。この部屋は、元は専属になった侍女用の部屋だった。それが私専用のキッチンに変えられ、専属侍女サマは反対側にある二倍広い部屋に変わった。待遇的には、そのほうがよかったと思うわ。
いつものエプロンを身に着け、もち粉や保存しておいた餡子などを取り出して準備にかかった。あ、ショウの根のシロップ作ってあったな。すりおろさずに、こっちのシロップ入れよう。
白い小玉たちがお湯に浮き出し、餡子とショウの根のシロップの甘~い匂いが部屋中を満たし始めたころ、順番に皆が集まりだしていた。窓際にテーブルセッティングをお願いしていたので、そちらで先にビーの蜜入りホットミルクをニナに配ってもらう。あ、できたできた。熱いからお椀ではなく、取っ手付きのスープカップに白玉と餡子のスープをいれて・・・・・・完成! うぅー・・・・・・待ちきれない!! 早く食べたい!
後片付けは食べてからにしようと、そそくさとアツアツのお汁粉たちをお盆にのせて部屋に戻った。
「おまたせ!」
「あ! いい匂い~」
「甘い匂いね?」
「スイーツかしら?」
「お汁粉よ」
「やった! おしるこ~」
「「おしるこ?」」
「小豆で作った甘いスープに、もち粉で作った小さいお団子をいれたものよ」
「あら、美味しそうね!」
「もう季節的に夜は寒いし、温かいのは嬉しいわね」
「あれ? 一つ多くない? ニナさんの?」
言われて確認すると一つ多い。なんでだろう? あ、そっか。曲がりなりにも淑女の部屋だからと、廊下で護衛に立ってるんだった・・・・・・ニナもそうだけど西公爵家、色々事情持ちの使用人ばかりだから休んでくれていいのにね。戦闘力が未だ上がりつつあるニナに、お汁粉と一緒に部屋で休んでほしいと部屋の外にいるであろう人へ伝えてもらった。
「二ナのは別に用意してあるの。あれは、アランくんの」
「「「なるほど」」」
その後、のんびりと大きなお月様を見上げながら温かいお汁粉を堪能した。餡子の優しい甘さが口いっぱいに広がり、ショウの根シロップのおかげで体中ポカポカになった。そのまま今日は夜が更けるのもお構いなしに、女子トークは続いていった。
そういえば、前世でうちのお味噌汁は豆腐とネギにしめじだったな。涼香が来ては、妹と「なめこもいいけど、お味噌汁のあのつるんっと感は許せない!」とか言って。その割には、なめこの醤油漬けやエノキで作ったトロトロのなめ茸は、ご飯の上にねばねば系たちと一緒にかけまくってたわ。あ、なめ茸食べたい。明日の朝は、今日の戦利品たちでしめじのお味噌汁になめ茸作ってご飯にかけるかなぁ。そんなことを頭の隅に浮かべながら、女子トークはまだまだ続いていった。
「まさか、あんなに大きなキノコを見ると思わなかったわ!」
「私も初めて見たわ」
「レティ! あのキノコはどうするの?」
「そうねぇ。調理してしまうのもいいけど・・・・・・折角だから、ただ焼いて食べるだけでもいいかもしれないわ! 勿論バターを添えてね!」
「そっか! キノコステーキね!!」
「「おいしそう!」」
ぐぅー、ぎゅるるるるるー・・・・・・。
そう。私たちが笑っていたのは、このお腹の虫が大きく鳴いた音だったの。皆で着いて早々、キノコ狩りをしに敷地の端にある森に行ったんだけど、思いの外大量のキノコをゲットできた。その大量キノコの中に、両手を広げたくらい大きなキノコを見つけて、どのように調理しようか迷っていたところ――護衛についていたアランくんのお腹がもたなかったみたい。そうよね。女の子たちとちがって、年頃のアランくんは食べ盛りだし。護衛についても鍛錬を欠かさないアランくんのお腹は、美味しそうにバターがじゅわーっと溶けて良い匂いを漂わせるだろうキノコに反応しちゃったんだろうね。日本人の味覚なら、そこに醤油をさっとかけてしまいたくなるよね~。
皆でキノコ料理を作る前に、今朝作っておいた塩気のきいたきな粉のパウンドケーキを取り出し、ティータイムにすることにした。甘さ控えめだから、甘党じゃないアランくんも食べやすいと思う・・・・・・口の中の水分、持ってかれちゃうけど。アリスが商会を通して探してくれた緑茶に氷を入れて、パウンドケーキのお供にした。秋なのに、まだまだ暑さは残ってるからね。
王都の四公爵家の屋敷は、どこも各領地の対魔物討伐兵士の訓練施設も併設されているために広い。彼らが昼夜訓練で出入りするため、警備面はどの公爵家も万全。勿論、例外なく西公爵家も万全。今日アランくんがいるのは、公務で来られないリオ様が過保護に護衛につけてくれたため。警備には心配ないし、お腹の虫も物凄く気になるので、顔が真っ赤なアランくんにも一緒に席についてもらう。ちょっと拒否されたけど、「騎士科なら四公爵家の屋敷の安全性は知ってるでしょ?」というと一発で座ってくれたわ――諦めたような顔してたけどね。リオ様に何か言われたら、庇ってあげるから。
あ、アランくんはクロエの横だよ! 「この二人、なんだかんだいい感じっぽいんだよね~」ってアリスが言ってたわ・・・・・・私、知らなかったけど。
皆で食べる甘じょっぱいパウンドケーキの鼻から抜けるきな粉の香ばしさと、持っていかれた水分補給のために咥えたストローから口の中へさっと広がっていく緑茶の爽やかさのおかげで、どうやら残暑は乗り越えられそうだ。アランくんのお腹の虫も、機嫌を良くしてくれたみたいでよかったわ。
暫くティータイムを楽しみながら、他愛もない話をして過ごした。その話の中で、真夏のデートを成功させた我らがヒロインは、後期試験が終わったその足で告白に行くと宣言した。アリスちゃんよ、なんか『試験=恋愛』になってない? そして私は、またお弁当を作るのね? そうなのね? 積極的な涼香の性格が前面に出ているアリスちゃんを全力で応援したいから、別にいいんだけどね。
流石に、公爵家にマドレーヌの突撃は無かった。おかげで話が弾み過ぎて、気が付けば夕方。今からみんなで料理するのも楽しいが、朝からキノコ狩りに付き合わせてしまったので疲れている皆に忍びない。ということで、今日は西公爵家自慢の料理人たちにお任せした。とっても美味しかったです。特に、ボチャの実のペーストが入ったクリームミートパイが絶品だった。旬のボチャの実とミルククリームの甘さを邪魔しない、塩気のきいたバイパーのあっさりした味とパサつかずしっとりした触感がよかったわ。キノコ料理大会は明日開こうと話しながら食堂を後にした。
部屋に戻る途中、何気なく見上げた窓の中に、まんまると大きく太った満月が鎮座していた。あ、お月見の時期だね。折角みんなでお泊りしてるし、ちょっとくらい甘い物を夜更かしして食べてもいいよね?
食の誘惑に勝てるはずもない私は、皆に寝る準備まで済ませたらレティシアの部屋に集合するよう伝えた。領地の屋敷なら温泉があるから、皆でお風呂にはいれるのになぁ。急遽だったから、領地まで帰ってられないしね。学院の授業もあるし。
皆と別れて部屋に戻って直ぐ、烏の行水のように超スピードでお風呂を済ませた・・・・・・若干、専属侍女サマの視線が痛かったけど。だって、今からお団子作らなきゃだし? 夜は冷えるし、女子会だから体の芯から温まるショウの根入りお汁粉作りたいし。
専属侍女サマの視線はいつもと変わらないので、放置して続き扉をくぐった。ここは、あまりにも昼夜問わず厨房に籠る私のために、両親が用意してくれた私専用の簡易キッチン。日本でいうと、ワンルームについてる一人用キッチンと同じのね。大きさも六帖くらいの公爵家にしては小さめの部屋。部屋のわりに大きな窓を備えるこの部屋には、調理台と小さめの丸テーブル一つに一人がけソファ二脚だけ。冷蔵庫は――空間魔法のおかげでいらないし。この部屋は、元は専属になった侍女用の部屋だった。それが私専用のキッチンに変えられ、専属侍女サマは反対側にある二倍広い部屋に変わった。待遇的には、そのほうがよかったと思うわ。
いつものエプロンを身に着け、もち粉や保存しておいた餡子などを取り出して準備にかかった。あ、ショウの根のシロップ作ってあったな。すりおろさずに、こっちのシロップ入れよう。
白い小玉たちがお湯に浮き出し、餡子とショウの根のシロップの甘~い匂いが部屋中を満たし始めたころ、順番に皆が集まりだしていた。窓際にテーブルセッティングをお願いしていたので、そちらで先にビーの蜜入りホットミルクをニナに配ってもらう。あ、できたできた。熱いからお椀ではなく、取っ手付きのスープカップに白玉と餡子のスープをいれて・・・・・・完成! うぅー・・・・・・待ちきれない!! 早く食べたい!
後片付けは食べてからにしようと、そそくさとアツアツのお汁粉たちをお盆にのせて部屋に戻った。
「おまたせ!」
「あ! いい匂い~」
「甘い匂いね?」
「スイーツかしら?」
「お汁粉よ」
「やった! おしるこ~」
「「おしるこ?」」
「小豆で作った甘いスープに、もち粉で作った小さいお団子をいれたものよ」
「あら、美味しそうね!」
「もう季節的に夜は寒いし、温かいのは嬉しいわね」
「あれ? 一つ多くない? ニナさんの?」
言われて確認すると一つ多い。なんでだろう? あ、そっか。曲がりなりにも淑女の部屋だからと、廊下で護衛に立ってるんだった・・・・・・ニナもそうだけど西公爵家、色々事情持ちの使用人ばかりだから休んでくれていいのにね。戦闘力が未だ上がりつつあるニナに、お汁粉と一緒に部屋で休んでほしいと部屋の外にいるであろう人へ伝えてもらった。
「二ナのは別に用意してあるの。あれは、アランくんの」
「「「なるほど」」」
その後、のんびりと大きなお月様を見上げながら温かいお汁粉を堪能した。餡子の優しい甘さが口いっぱいに広がり、ショウの根シロップのおかげで体中ポカポカになった。そのまま今日は夜が更けるのもお構いなしに、女子トークは続いていった。
そういえば、前世でうちのお味噌汁は豆腐とネギにしめじだったな。涼香が来ては、妹と「なめこもいいけど、お味噌汁のあのつるんっと感は許せない!」とか言って。その割には、なめこの醤油漬けやエノキで作ったトロトロのなめ茸は、ご飯の上にねばねば系たちと一緒にかけまくってたわ。あ、なめ茸食べたい。明日の朝は、今日の戦利品たちでしめじのお味噌汁になめ茸作ってご飯にかけるかなぁ。そんなことを頭の隅に浮かべながら、女子トークはまだまだ続いていった。
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