1 / 26
第1話
しおりを挟む
俺の名前は本田 広。
34歳、未だ女を知らず……。
顔立ちは中の中。要は中だ。
目も小さからず大きからず。鼻は小さいが日本人なら平均的だろ。唇も厚くなく細くもなく、小さくもない。
あくまで平均的。保健の教科書に載ってそう。
問題は体格かな? 身長は170センチだが、体重は関取サイズ(100キロ)
だから、平均サイズだった顔のサイズがモアイ象並みにデカくなった。
あとは服装か?
年中真っ黒なジャージ。というのは、太るからジーンズは高いしすぐにキツくなるから、母親に「安い500円のこれにしろ」と言われた。
500円って……そんなに価値ない? ってツッコミたくなるがね。
以来、ずっとジャージだ。別に俺なんか誰も見てないし。
靴も黒。キャップも黒の時がある。
名探偵コ●ンの犯人顔負けの黒ずくめだ。
まあ服装や髪型、それと自信さえクリアできれば、学生時代もリア充生活だって出来たはずなのだよ、多分。
だが、できなかった。というか、頑張らなかった。
ただただ時がくれば、いい女と出会い、いい生活ができるとなんとなく思っていた。
子供の頃は明るい性格で男友達も何人もいた。
もちろん友達とまではいかなかったが、クラスの可愛い女子とも遊んだりしたこともあった。
俺が住んでいた名古屋には6、7年はいただろうか?
だから、小学生時代はほとんど上記の町だ。
だが、父の職業が元々、転勤の多い会社に勤めていて、いずれは引っ越すと思っていた。
中学生になる前に名古屋から遠く離れた福岡に引っ越したことにより、以前住んでいたゆるい小学校とは違い、規則にかなり厳しく、その変化に対応しきれず、中学2年生で、不登校になってしまった。
もちろん男友達すらゼロ。
家に来るのはプリント持ってくる優しいクラスメイト。
というかウザいだけだったのだが。
その後、自分を変えようと勉強し直した上で、数年遅れで通信制の高校に通った。
卒業までちゃんといたが、月2回程度のスクーリングでいつ女の子と話す?
それ以上に高校でも友達も誰一人できなかった。
推薦入学した大学も似たようなものだ。
サークルにも入らず、ただただ毎日足を運ばせていただけだ。
だが、大学の男友達はいてもいなくても良かったかな?
独特のダサいセンスのファッション、いつも汗臭い、処女にこだわる…。
もう手遅れなのにプライドだけは高く、上から目線で女を見る、だけ。
夜間大学のせいか、選んだ学部のせいか、女性は10人もいただろうか?
しかも全員がブス。
あまりの大学のつまらなさに1年もしないうちに辞めてしまった。
親からの冷たい目に耐えられず、次第と部屋に引きこもりがちになっていった。
日中はずっと眠り、夕方に目を覚まし、行動を始める。
親の年金から得た小遣いで、ゲームを買ってクリア後も遊び倒す。
それに飽きると誰もいない深夜に散歩したり、コンビニに入ったばかりのマンガを買いにいったり、まあおもしろいよ?
今は平日のゴールデンタイムだから人も車もまだ多い。
まあ人は多いが、近所の古本屋に立ち読みでもいくか。
机の上にあったMP3プレーヤーを取ろうとした瞬間だった。
普段、誰からも鳴らない携帯が鳴った。
基本使用料しか払ってないガラケーだ。
大学に入学した時に契約してずっと同じ電話会社だ。
もちろん料金は親持ち。
「イッチーか……」
送信者を見ると以前住んでいたころの友達だった。
市原 海人。小学生時代の友人だ。
数少ない、というか現在、唯一残っている親友だ。
しばらく連絡をとっていなかった。
こいつも悪いやつじゃないが、かなりの『癖』を持っていて、変態さんでもある。
『ヒロちゃん、久しぶり! 唐突だけど、今度名古屋に遊びにこない?』
いや、唐突すぎるだろ…。
折りたたみの携帯を閉じようとした瞬間、ある映像が頭の中をよぎった。
34歳、未だ女を知らず……。
顔立ちは中の中。要は中だ。
目も小さからず大きからず。鼻は小さいが日本人なら平均的だろ。唇も厚くなく細くもなく、小さくもない。
あくまで平均的。保健の教科書に載ってそう。
問題は体格かな? 身長は170センチだが、体重は関取サイズ(100キロ)
だから、平均サイズだった顔のサイズがモアイ象並みにデカくなった。
あとは服装か?
年中真っ黒なジャージ。というのは、太るからジーンズは高いしすぐにキツくなるから、母親に「安い500円のこれにしろ」と言われた。
500円って……そんなに価値ない? ってツッコミたくなるがね。
以来、ずっとジャージだ。別に俺なんか誰も見てないし。
靴も黒。キャップも黒の時がある。
名探偵コ●ンの犯人顔負けの黒ずくめだ。
まあ服装や髪型、それと自信さえクリアできれば、学生時代もリア充生活だって出来たはずなのだよ、多分。
だが、できなかった。というか、頑張らなかった。
ただただ時がくれば、いい女と出会い、いい生活ができるとなんとなく思っていた。
子供の頃は明るい性格で男友達も何人もいた。
もちろん友達とまではいかなかったが、クラスの可愛い女子とも遊んだりしたこともあった。
俺が住んでいた名古屋には6、7年はいただろうか?
だから、小学生時代はほとんど上記の町だ。
だが、父の職業が元々、転勤の多い会社に勤めていて、いずれは引っ越すと思っていた。
中学生になる前に名古屋から遠く離れた福岡に引っ越したことにより、以前住んでいたゆるい小学校とは違い、規則にかなり厳しく、その変化に対応しきれず、中学2年生で、不登校になってしまった。
もちろん男友達すらゼロ。
家に来るのはプリント持ってくる優しいクラスメイト。
というかウザいだけだったのだが。
その後、自分を変えようと勉強し直した上で、数年遅れで通信制の高校に通った。
卒業までちゃんといたが、月2回程度のスクーリングでいつ女の子と話す?
それ以上に高校でも友達も誰一人できなかった。
推薦入学した大学も似たようなものだ。
サークルにも入らず、ただただ毎日足を運ばせていただけだ。
だが、大学の男友達はいてもいなくても良かったかな?
独特のダサいセンスのファッション、いつも汗臭い、処女にこだわる…。
もう手遅れなのにプライドだけは高く、上から目線で女を見る、だけ。
夜間大学のせいか、選んだ学部のせいか、女性は10人もいただろうか?
しかも全員がブス。
あまりの大学のつまらなさに1年もしないうちに辞めてしまった。
親からの冷たい目に耐えられず、次第と部屋に引きこもりがちになっていった。
日中はずっと眠り、夕方に目を覚まし、行動を始める。
親の年金から得た小遣いで、ゲームを買ってクリア後も遊び倒す。
それに飽きると誰もいない深夜に散歩したり、コンビニに入ったばかりのマンガを買いにいったり、まあおもしろいよ?
今は平日のゴールデンタイムだから人も車もまだ多い。
まあ人は多いが、近所の古本屋に立ち読みでもいくか。
机の上にあったMP3プレーヤーを取ろうとした瞬間だった。
普段、誰からも鳴らない携帯が鳴った。
基本使用料しか払ってないガラケーだ。
大学に入学した時に契約してずっと同じ電話会社だ。
もちろん料金は親持ち。
「イッチーか……」
送信者を見ると以前住んでいたころの友達だった。
市原 海人。小学生時代の友人だ。
数少ない、というか現在、唯一残っている親友だ。
しばらく連絡をとっていなかった。
こいつも悪いやつじゃないが、かなりの『癖』を持っていて、変態さんでもある。
『ヒロちゃん、久しぶり! 唐突だけど、今度名古屋に遊びにこない?』
いや、唐突すぎるだろ…。
折りたたみの携帯を閉じようとした瞬間、ある映像が頭の中をよぎった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
とっていただく責任などありません
まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、
団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。
この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!?
ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。
責任を取らなければとセルフイスから、
追いかけられる羽目に。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
幼馴染の勇者に「魔王を倒して帰ってきたら何でもしてあげる」と言った結果
景華
恋愛
平和な村で毎日を過ごす村娘ステラ。
ある日ステラの長年の想い人である幼馴染であるリードが勇者として選ばれ、聖女、女剣士、女魔術師と共に魔王討伐に向かうことになる。
「俺……ステラと離れたくない」
そんなリードに、ステラは思わずこう告げる。
「そうだ‼ リードが帰ってきたら、私がリードのお願い、一つだけなんでも叶えてあげる‼」
そんなとっさにステラから飛び出た約束を胸に、リードは村を旅立つ。
それから半年、毎日リードの無事を祈り続けるステラのもとに、リードの史上最速での魔王城攻略の知らせが届く。
勇者一行はこれからたくさんの祝勝パーティに参加した後、故郷に凱旋するというが、それと同時に、パーティメンバーである聖女と女剣士、そして女魔術師の話も耳にすることになる。
戦いの昂りを鎮める役割も担うという三人は、戦いの後全員が重婚の認められた勇者の嫁になるということを知ったステラは思いを諦めようとするが、突然現れたリードは彼女に『ステラの身体《約束のお願い》』を迫って来て──?
誰がどう見ても両片思いな二人がお願いをきっかけに結ばれるまで──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる