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番外編①ミミの天界1パンコンクール選手権!予選
しおりを挟む番外編
ミミの天界パンコンクール選手権!
私の名前はミミ! 見習い女神です! 昔から天界の女神を目指して一生懸命勉強を頑張ってきました!
しかし、女神見習いはあくまでも見習い……どれだけ勉強しても女神としての資格を取らない限りはお金にはなりません。
だから私は約5年間、パン屋さんでアルバイトをしています。だからそれなりに美味しいパンが焼けるようになりました!
時給は720エリカという学生料金だけど、職場はとても楽しく暮らせています。それにこのアルバイトはマンションと提携をしていて、マンションの家賃が光熱費・水道代込みで10000エリカなんです。また天界は怪我な税金や社会保険料、年金、医療費なんてものは存在しません。だから天界での生活には全く困ることはありません。
さあ、今日は待ちに待った天界1パンコンクール予選の日です!
店長が私を推薦してくれて、出場できるようになりました! 最近の私が作るパンは「弾力がすごい」と大評判なんです! 日々の努力の賜物です!
♢ ♢ ♢
ゴス! ゴス! ゴス! ゴス!
私のパンを作るのは力をこめて練ることです!
「ミミ選手! ものすごい力で生地をこねこねしています! まるで練っている時の音が聞こえてくるみたいです!」
実況のお姉さんが私の手捌きを見て驚いています!
ゴス! ゴス! ゴス! ゴス!
こんなに力をこめて練ることは、他の参加者は真似できません。
ゴス! ゴス! ゴス! ゴス!
ゴス! ゴス! ゴス! ゴス!
生地がどんどんまとまってきました!
そしてここに私は……
「えええー!!! ミミ選手! せっかくまとまった生地に大量の水を加えています! これではべちょべちょです! なんて勿体無いことを……」
そうです。まとまった生地に水を加えたんです。でも私は馬鹿ではありません!
ゴス! ゴス! ゴス! ゴス!
「ミミ選手! べちょべちょだった生地が再びまとまり始めた! なぜだ! なぜなのでしょう? 解説よろしくお願いします」
「え……と、これは練るときの圧力を利用しているんだ。圧力を生地にかけることで生じる熱で余分な水分を蒸発し可能な限り水を練り込んだんだ!これは焼き上がりで超絶もちもちのパンになりそうだ!」
そうです! 私のパンは凄いんです! ほら! 焼く前からこんなにモチモチしている! 審査員に食べさせてほっぺたを落としてやります!
♢ ♢ ♢
審査タイム
「エントリーナンバー3番のミミさん。こ……これは……食パンか……真っ白だ」
「はい! 焼き方と小麦粉を工夫してオーブンで焼いても焦げ付かない食パンを作りました! 見た目からもちもちしてて美味しそうでしょ! 審査員さん! 食べてみてください!」
「お、おう……パクリ……モグモグ」
「さあ、ミミさんの白い食パンはどうだったのでしょうか!?」
「ど、どこじゃ? わしのほっぺはどこじゃ! ほっぺはどこじゃあああ!!!」
「審査員さん! 落ち着いてください! ほっぺはちゃんとついています!」
♢ ♢ ♢
試食後
「天界1パンコンクール予選を突破したのは……圧倒的な力を見せつけたミミさんです!!」
「わしのほっぺがなくなったかと思ったわい」
やりました! 予選通過です!
「それではミミさん、本選は1週間後行われます。ここで勝利した場合天界1位のパン職人として認められます! 副賞の100万エリカも貰えると良いですね! それでは!」
な! なんですって!
店長さん、聞いていませんでした! 賞金が出るんですって! しかも100万エリカ! これなら将大さんの稼いだお金と合わせてイセパットの修理代120万エリカ、無事に達成です! やりました!
次回の本戦! 私頑張ります!
さあ、帰ったらパン作りの特訓です!
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