22 / 46
19:いろんな世界を行き来できるタイプの変態の竜王様
しおりを挟む
「ティラノたん、なんだい??えっちな質問とか僕の服の下の秘密ならいつでも答えるよ」
「この流れでどうしてそうなるのですか、後、その質問しても僕に全く利点がありません」
冷たい声で言い放つと、ヨグ様は相変わらず嬉しそうにしているので、そのまま応答は待たずに質問をすることにした。
「母の日記によく出てくる『web版』と『書籍版』これの意味が良く分からず……強制力は字面的に神の意思のようなものなのかと思いますが……」
「ああ。うーん。この世界の概念じゃないからな。僕は時々『ウ=ス異本』とか色々目当てで別世界にも足を運んでいるから知ってるんだけど、どう説明しようかな……」
あっさり、ヨグ様が、次元というか世界の壁を越えられるらしいという事実を知ったけれどそこについては今度、機会があるときに問いただすとして、とりあえずそれが何か聞いてみよう。
「ヨグ様、理解できるかはわからないですが、一旦説明してみて頂けますか??」
「ああ、勿論。えっとね。簡単にいうと、本あるでしょ??あれの同じ物語が別の媒介で2パターンあるということなんだよね。ただ、この世界は本以外にそういう媒体がないから説明が難しいんだけど、まぁ大筋同じだけど一部違う物語って認識でいいんじゃないかな??それ以上の説明となると科学的な話になってこの国にない概念だからちょっと正気度が減るかも。個人的にはティラノたんをおかしくするならば、『ウ=ス異本』の説明をしておかしくしたいな……」
「なるほど。概要が分かりました。つまり、同じ物語の別パターンという意味なのですね。だとしたら……」
正妃がそれについて知りたいという理由についてぼんやりだけれどあたりがついたかもしれない。
「ティラノたんの思考が僕に入ってきたから、言うけど、多分僕もティラノたんと同じ見立てじゃないかと考えていた。どうやら、君の母親と正妃は『転生者』みたいだね。確か日記にも出てきていただろう??別世界から来てこの世界の運命を知っている人達のことなんだけど、その物語を物語とする力が強すぎてどうやら君の母親は無実の罪でひどい目にあわされて死んでしまったようだね。ただ、君の母親はこの世界を『書籍版』だと結論づけていた。けれどもしかしたら正妃は『web版』しか知らないのかもしれないね」
「それです。つまりこの世界の全ての事象、強制力を正妃は理解していないかもしれません。ただ……」
それでも、母上ではないため僕自身、『web版』も『書籍版』のことも分からない。それに正妃は強制力とやらに守られているのでそれをどうにかしないといけない。具体的にはそれが及ばない場所から攻める必要があるはずだ。
「ティラノたん、僕を誰だと思っているんだい??」
ヨグ様がびっくりするほどムカつくドヤ顔をしている。
「レジェンドオブ変態竜王と認知していますが……」
「ティラノたんの素敵な罵りはプライスレスだね。はぁはぁ。まぁ、それも間違っていないけれど、僕はさっきいったけど異世界にも行けるタイプの竜王だよ。だから取ってこようか??」
「えっ??」
「この世界の原作を」
「この流れでどうしてそうなるのですか、後、その質問しても僕に全く利点がありません」
冷たい声で言い放つと、ヨグ様は相変わらず嬉しそうにしているので、そのまま応答は待たずに質問をすることにした。
「母の日記によく出てくる『web版』と『書籍版』これの意味が良く分からず……強制力は字面的に神の意思のようなものなのかと思いますが……」
「ああ。うーん。この世界の概念じゃないからな。僕は時々『ウ=ス異本』とか色々目当てで別世界にも足を運んでいるから知ってるんだけど、どう説明しようかな……」
あっさり、ヨグ様が、次元というか世界の壁を越えられるらしいという事実を知ったけれどそこについては今度、機会があるときに問いただすとして、とりあえずそれが何か聞いてみよう。
「ヨグ様、理解できるかはわからないですが、一旦説明してみて頂けますか??」
「ああ、勿論。えっとね。簡単にいうと、本あるでしょ??あれの同じ物語が別の媒介で2パターンあるということなんだよね。ただ、この世界は本以外にそういう媒体がないから説明が難しいんだけど、まぁ大筋同じだけど一部違う物語って認識でいいんじゃないかな??それ以上の説明となると科学的な話になってこの国にない概念だからちょっと正気度が減るかも。個人的にはティラノたんをおかしくするならば、『ウ=ス異本』の説明をしておかしくしたいな……」
「なるほど。概要が分かりました。つまり、同じ物語の別パターンという意味なのですね。だとしたら……」
正妃がそれについて知りたいという理由についてぼんやりだけれどあたりがついたかもしれない。
「ティラノたんの思考が僕に入ってきたから、言うけど、多分僕もティラノたんと同じ見立てじゃないかと考えていた。どうやら、君の母親と正妃は『転生者』みたいだね。確か日記にも出てきていただろう??別世界から来てこの世界の運命を知っている人達のことなんだけど、その物語を物語とする力が強すぎてどうやら君の母親は無実の罪でひどい目にあわされて死んでしまったようだね。ただ、君の母親はこの世界を『書籍版』だと結論づけていた。けれどもしかしたら正妃は『web版』しか知らないのかもしれないね」
「それです。つまりこの世界の全ての事象、強制力を正妃は理解していないかもしれません。ただ……」
それでも、母上ではないため僕自身、『web版』も『書籍版』のことも分からない。それに正妃は強制力とやらに守られているのでそれをどうにかしないといけない。具体的にはそれが及ばない場所から攻める必要があるはずだ。
「ティラノたん、僕を誰だと思っているんだい??」
ヨグ様がびっくりするほどムカつくドヤ顔をしている。
「レジェンドオブ変態竜王と認知していますが……」
「ティラノたんの素敵な罵りはプライスレスだね。はぁはぁ。まぁ、それも間違っていないけれど、僕はさっきいったけど異世界にも行けるタイプの竜王だよ。だから取ってこようか??」
「えっ??」
「この世界の原作を」
2
あなたにおすすめの小説
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
平凡な俺が完璧なお兄様に執着されてます
クズねこ
BL
いつもは目も合わせてくれないのにある時だけ異様に甘えてくるお兄様と義理の弟の話。
『次期公爵家当主』『皇太子様の右腕』そんなふうに言われているのは俺の義理のお兄様である。
何をするにも完璧で、なんでも片手間にやってしまうそんなお兄様に執着されるお話。
BLでヤンデレものです。
第13回BL大賞に応募中です。ぜひ、応援よろしくお願いします!
週一 更新予定
ときどきプラスで更新します!
俺がこんなにモテるのはおかしいだろ!? 〜魔法と弟を愛でたいだけなのに、なぜそんなに執着してくるんだ!!!〜
小屋瀬
BL
「兄さんは僕に守られてればいい。ずっと、僕の側にいたらいい。」
魔法高等学校入学式。自覚ありのブラコン、レイ−クレシスは、今日入学してくる大好きな弟との再会に心を踊らせていた。“これからは毎日弟を愛でながら、大好きな魔法制作に明け暮れる日々を過ごせる”そう思っていたレイに待ち受けていたのは、波乱万丈な毎日で―――
義弟からの激しい束縛、王子からの謎の執着、親友からの重い愛⋯俺はただ、普通に過ごしたいだけなのにーーー!!!
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる
cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。
「付き合おうって言ったのは凪だよね」
あの流れで本気だとは思わないだろおおお。
凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
愛を知らない少年たちの番物語。
あゆみん
BL
親から愛されることなく育った不憫な三兄弟が異世界で番に待ち焦がれた獣たちから愛を注がれ、一途な愛に戸惑いながらも幸せになる物語。
*触れ合いシーンは★マークをつけます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる