【第1部終了】断罪されて廃嫡された元王子に転生した僕は救国の英雄の叔父に監禁されえげつない目にあうようです

ひよこ麺

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33.アニマルセラピーの有効性を知った日

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目を覚ました僕は、ベッドルームへ戻されていた。

周囲を見渡したが兄上は留守みたいだし、部屋の中には僕以外いなかった。

兄上は、王太子だし忙しいのだろう。まぁ僕が王太子の時はさぼってたんであまり忙しくなかったけれど。

周りを見渡して自身の状況確認をした後、現在の装備も確認する。

首輪と「魔導式貞操アナルプラグ」の愉快な仲間はそのままに、ちゃんと清潔で質の良い下着とシャツとズボンとベルトを身に着けていた。

しかし、それらとは別でハーネスも付けられていた。イメージ的には一番迷子紐が近い。そしてその紐の先を部屋のそれ専用と思われる頑丈な梁のようなものに縛られている。

兄上はどこまでも僕を拘束したい願望が強いらしい。

それのせいで、部屋の中なら出歩けそうだけれど、部屋を出るには長さが足りそうにない。その絶妙な長さ、手慣れた犯行だ。

(これトイレとかどうすんだろう……)

一応部屋の中を見渡したらもうひとつ個室があるのが見えたので、紐の長さ的にもなんとか間に合いそうだけれど、この後個室がちゃんとトイレかという確認をしないといけない。

個室がトイレであるか否かにより「人間としての尊厳を守れるか?守れないか?」という大切なことが決まるので、現段階で最重要事項でもある。

そして、色々ここに来てからありすぎて忘れていたけれど、クリスに渡されたあのペンダントが見当たらない。

何度か兄上の前で無防備を晒したからどこかでとられてしまった気がする。

なんせ、銀色に青い石入りとかカラーリング的に叔父様からの贈り物にしか見えないから取り上げられてしまったようだ。

兄上のあの僕への執着ぶりから叔父様からもらったペンダントをつけたままになんかしたくなかったのだろう。

しかし、あれは取り返したい。僕の中の野生の勘が呟いている。多分、アレは重要アイテムだと思っている。

後は、ジャックが元気かも気になる。

エドワードの術にかかってしまった可能性が高いけど、もしかからず付いてきたなら、何かしら合図とかしてくれたら良いなとか、誰かに僕の危機を知らせてほしいなと思っていたりもする。

(まぁ、考えるだけじゃどうにもならないし、喫緊の問題をどう片づけるか)

そう考えて、ゆっくりと立ち上がりとりあえず個室がトイレかを、確認しに行こうとした時だった。

コツリ

と窓に何かがぶつかるような音がした。何事かとそちらを見ると、1羽の真っ白な鳩がいた。

そういう鳩って白に赤い目が多いけど、この子は白に青い目をしているとても高貴な雰囲気の子だ。

「鳩……手品師から逃げたのかな……ん?」

よく見れば、その足に手紙が着いていた。

あ、これ伝書鳩だ。

とりあえず窓まで行ってみる。窓は嵌め殺しではないが、顔を出したり、飛び出したりはできない程度しか開かないようだ。

それでも、鳩から手紙を受け取るくらいはできそうだ。

関係ないけど、嵌め殺しって言葉なんかエッチだなとずっと思っていたけど、この状況だと僕の暗澹あんたんたる未来みたいで嫌な言葉だなとか思った。なんとしても兄上とのドキッ感情上書きラブラブエンド(デッドエンド)は阻止したい構えだ。

それに、そうなるくらいなら僕は叔父様と……何か変なことを考えかけたがそれについて一旦忘れよう。

誰かが部屋に、来たら嫌なので聞き耳を立てて人の気配がないのを確認してから、窓に近付いて鳩の手紙を足から外した。

鳩はよくしつけられていて、その柔らかい頭や胸毛を僕の手にスリスリしてきた。

ポッポ

可愛いね。マジかわいい。最近こういう癒しに飢えていたので結構ガチ目にモフったけど、めちゃくちゃ良い子だ。よし、後で名前でもつけようかな。

「うーん。何て名前がいいかな」

とか考えつつ、足についている手紙を開く。

手紙の内容は……


『世界一愛しいルークへ

ルークが今、王都の外れのタウンハウスこと『鳥かごの屋敷』にいるということは、おじたんを裏切りレイズの手先であるエドワードについて行ったということだろう。

それはすごく悲しいことなので、後で追って詳細を確認させてもらうが、ルークは今とても後悔している頃かなと思い鳩に手紙を託しました。

ルークがおじたんの元に戻りたいと思ったならいつでも僕は迎えに行くので、その場合、手紙を持っていった鳩を常駐させておくのでその子に帰還指示の合言葉である「マクスおじたんが世界一好き」と告げて欲しい。そうすれば是が非でもすぐ迎えに行く。

どんな障害があろうが、ルークのためならどんな不可能も可能にしよう。

ただ、ルークも分かっていると思うが迎えに行ってルークと再会したら、流石に僕は耐えきれずルークの初めてをその夜には、貰うだろうからその覚悟と受け入れるということの意味を考えた上で鳩に命令してほしい。

すごく嫌だが、もしルークがレイズを選ぶのなら、僕は愛する君の選択を否定しない。邪魔はするかもしれないがそれは許して欲しい。

愛を込めて、マクスおじたんより』

これ完全にフラグだ。多分これが恋愛ゲームなら、僕は今叔父様を選ぶか兄上を選ぶかって分岐にいるんだろう。正直、感情を塗り替えられるのはいやなんで叔父様を選びたいが、それはつまり僕が叔父様を受け入れるということを選んだ結果になる訳で……そう考えて急に恥ずかしくなる。それに僕は叔父様に強制力でこのなんとも言い難い気持ちを抱いているんだと思っている。だから…

唸っていると、鳩が僕の肩に乗り、心配そうに見つめて来る。

これものすごく癒されるアニマルセラピー万歳。鳩のふわふわの羽毛の癒しに負けたのと、多分兄上はまだすぐ戻らないだろうと自分を納得させて、もう少し考えてから答えを出すことにした。
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