【第1部終了】断罪されて廃嫡された元王子に転生した僕は救国の英雄の叔父に監禁されえげつない目にあうようです

ひよこ麺

文字の大きさ
94 / 126

最終話:断罪されて廃嫡された元王子に転生した僕は救国の英雄の叔父に監禁されえげつない目にあいましたがとても幸せです

しおりを挟む
イガルク帝国はやっと春になったばかりの肌寒かったプロキオン王国とは違い、湿り気のある南風が吹いていて常夏の気候だった。

到着早々、僕と叔父様はとりあえず暑苦しい服装から、リゾートっぽい服装に着替えることになったのだが……

「あの、それ着るのですか?」

叔父様が選んだのが、前世で沖縄に修学旅行に行った際に、みたことある「海人うみんちゅTシャツ」によく似たデザインだけれど大きく「裸人らんちゅTシャツ」と書かれたすごく全裸を彷彿とするTシャツだった。

折角、服を着る権利を得たのに全裸の気分を味わえるTシャツとか勘弁してほしい。

「とても良いデザインだと思って」

キラキラした瞳で、「裸人らんちゅTシャツ」を物色する叔父様。普段割とかっちりした格好をしているからこういう服装って興味ないのかと思っていたのだけれどそうでもないらしい。

「あの、マックスたん。僕はそれよりこっちのが好きです」

そう言って、赤地に白いハイビスカスが描かれたアロハシャツを手に取る。南国と言えばアロハのイメージがあるし、「裸人らんちゅTシャツ」は阻止したかった。

「分かった。とりあえず両方買おう」

そう言って、叔父様は値札などは一切気にせずに「裸人らんちゅTシャツ」とアロハシャツの色違いなどを何着か購入した。

そのまま、店のVIP用のラウンジで買った服に着替えた。

なお、忘れてはいけない「魔導式貞操アナルプラグ改」については、ちゃんと定期的に清潔にされつつ今も僕の一部として尻に入っているのでご安心ください。いや、むしろ安心できない。

「ルーク、できればペアっぽくふたりであわせたい」

という叔父様たっての希望で僕は、赤地に白のハイビスカスのアロハに黒のイージーパンツ、叔父様は青地に白のハイビスカスのアロハに白のイージーパンツとお互い自身の髪色と目の色に合わせたコーデになった。

なお、逆も着てみたのだけれどお互いびっくりするほど似合わなかったので却下した。

そして、叔父様のアロハの胸ポケットにはさりげなくサングラスが掛かっている。おしゃれな感じに僕が仕上げた。ルーク君のセンスは悪くないとこっそり自画自賛している。

ちなみに叔父様は僕に最初、オーバーサイズのどピンク色の「裸人らんちゅTシャツ」をものすごく着せたがったけど、これからまだお買い物に行くので、それはもう散歩が嫌いな犬くらい拒否して阻止した。

何が悲しくって野外で「裸人らんちゅTシャツ」って間接的に全裸の気持ちになる服を着たあげく、ズボンを穿いていないというリアル露出狂にならないといけないのか。小一時間問い詰めたい。

後で着ることにはなると思うけれど、どうせなら家で着せてほしい。家なら許されるし、家ならガチ全裸でいる方が多い気もするからね。

そうして、色々楽しく過ごして海の見える別宅に帰った時には、夕方近くになっていた。

別宅は少し高台になっているが、目の前は白い砂浜のプライベートビーチとなっている。さらに全室オーシャンビューというものすごくハイスペックな別宅である。

「ルーク、ふたりで砂浜へ行かないか?」

「いいですね」

叔父様に誘われて、手を繋いでふたりでプライベートビーチに下りた。砂が真っ白でとても美しい。

そして、ちょうど夕方なのもあり、真っ赤な夕日が海に沈もうとしていた。

「あの夕日は、まるでルークの瞳のようで美しいな」

うっとりしたように叔父様が僕の瞳を見つめる。甘い、甘いよ叔父様。そのまま、「ルークの瞳は1万ボルト」とか言われそうだ。

「なんか恥ずかしいです」

モジモジする僕の前で、叔父様はまるであの日の臣下の礼のように跪いて小さな箱を開いて差し出した。その中にはプラチナに青いサファイアが埋め込まれたリングが入っていた。

「ルーク、色々順番が逆転してしまっているが、これを受け取ってくれないか?」

真剣な目で叔父様に言われた。

「ありがとうございます、どうせならはめてくれませんか?」

首をかしげて甘えるように、左手を差し出してお願いする。すると、叔父様はその手に一度口づけを落としてからまるでお姫様にするように恭しく指輪を薬指にはめた。なんか背筋が甘くしびれた気がした。

「ルーク、これを僕にはめてくれないかい?」

そう言って、もうひとつ箱をどこからか取り出した。その中には黒い金属に赤いルビーの埋め込まれたリングが入っていた。

僕はそれを取り出し、差し出されている叔父様の左手の薬指にはめる。とても男らしいその手に僕は守られてきたのかと思うと、とても愛おしいので僕も叔父様のマネをしてキスをしてみた。

「ありがとう、愛しているよルーク」

「僕もです、マクス」

ちょうど、夕日が海に沈もうとするベストタイミングで、まるで僕と叔父様はドラマの主人公みたいなキスを交わした。それは深いキスではないけれどとってもロマンチックで甘い味がした。

お互いの唇が名残惜しげに離れた後、叔父様とふたり砂浜に座る。僕の肩を優しく抱き寄せながら叔父様が言った。

「この国では夕日が沈む瞬間に口づけを交わしたカップルは、永遠に結ばれるという言い伝えがあるそうだ」

「じゃあ、僕たち永遠に結ばれちゃいますね」

「ああ、そうだな。永遠に離さない」

叔父様の青い瞳に僕が映り込む。とってもこそばゆいけど、このまま時が止まればいいのにと、しばらく無言でその瞳を見つけていた。

なんやかんや色々ありましたが、断罪されて廃嫡された元王子に転生した僕は、救国の英雄の叔父に監禁されえげつない目にもあいましたがとても幸せです。

「ところでルーク」

「なんですか?」

「追いかけっこをしないか?」

「いいですよ」

いきなりそう言われて脳内に、バカップルが砂浜でキャッキャウフフしながら追いかけっこするイメージが浮かんだ。永遠に結ばれるらしいしそれくらい良いかとその時は思ったが、僕はこの選択を後悔することになる。

僕と叔父様は波打ち際で追いかけっこを始めた。

「ルーク、待っておくれ」

「マクス、つかまえてみてください」

キャッキャウフフ感を頑張って出してみた。すごくしんどい。はずかしい。やっぱりキャッキャウフフ初心者にはこれは難易度が高いかもしれない。

そんなことを考えながら、若干の虚無感のまま逃げていた時だった。

「ところで、ルーク」

「なんですか、マクス?」

薄暗くなっているのではっきり見えないが、叔父様がそれはもういたずらっ子のような笑みを浮かべているのがわかる。これは要注意の予感しかない。

「今、思いついたのだが、僕がルークを捕まえたら初夜の日数は3日3晩にしたいな」

いきなり、すっかりなかったことにした件を持ち出された。

(腹上死確定イベント!!無理!!絶対死ぬ!!)

「絶対にいやです!!」

「なら、僕に捕まらないように逃げてごらん、ルーク」

途端にまるでチーターのように急加速する叔父様、だめだ、アレに捕まったら僕の色々が大変なことになりそして約束された腹上死確定イベントに入ってしまう。

「えっ、嘘、腹上死確定イベントは強制ですか!?絶対無理!!」

その後、砂浜をキャッキャウフフではなく、軍隊の訓練くらい本気で走り抜ける僕と叔父様。腹上死確定イベントは絶対に避けたいので、どうか皆様には僕の無事を祈っていて欲しい。

(また皆様に出会えるようにどうか、どうか……あっ!!)

僕は、あまりに早く走ることに集中しすぎて、少し盛り上がっていた砂に足をとられて転んでしまった……さようなら、皆様。

そんな僕は、そのまま後ろからとても強く抱きしめられる。それはもう逃がさないという確かな意志を感じるくらいの強さで。

「ルーク、捕まえた」

HAPPY END???

********************************************

この度は最終回まで読んで頂き本当にありがとうございます。読者の皆様には感謝しかありません。

また、現在、第2部についてもプロットを切っておりますので、そのうちまた、お会いできると思います。ただ、公募の締め切りの関係で、こちらの作品について以下の日程で、一旦完結に状態を変更させて頂きます。

11/27 完結にステータスを変更予定。

また、それまでの間はリクエスト頂いた内容や、番外編を更新してまいりますので今しばらく楽しんで頂けましたら幸いです+以下の記事や感想でリクエストを11/26 まで募集しておりますのでよろしかったら頂けますと作者が泣いて喜びます(五体投地)

https://www.alphapolis.co.jp/mypage/diary/view/158892

では、本当に長い間ありがとうございました。
しおりを挟む
感想 114

あなたにおすすめの小説

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

塩対応の同室αが実は俺の番を狙っていた

雪兎
BL
あらすじ 全寮制の名門学園に入学したΩの俺は、入寮初日から最悪の同室相手に当たった。 相手は学年でも有名な優等生α。 成績優秀、運動もできる、顔もいい。なのに—— めちゃくちゃ塩対応。 挨拶しても「……ああ」。 話しかけても「別に」。 距離も近づけないし、なぜか妙に警戒されている気がする。 (俺、そんなに嫌われてる……?) 同室なのに会話は最低限。 むしろ避けられている気さえある。 けれどある日、発情期トラブルで倒れた俺を助けてくれたのは、 その塩対応αだった。 しかも普段とは違い、必死な顔で言われる。 「……他のαに近づくな」 「お前は俺の……」 そこで言葉を飲み込む彼。 それ以来、少しずつ態度が変わり始める。 距離は相変わらず近くない。 口数も少ない。 だけど―― 他のαが近づくと、さりげなく間に入る。 発情期が近いと察すると、さりげなく世話を焼く。 そして時々、独占欲を隠しきれない視線。 実は彼はずっと前から知っていた。 俺が、 自分の運命の番かもしれないΩだということを。 だからこそ距離を取っていた。 触れたら、もう止まれなくなるから。 だけど同室生活の中で、 少しずつ、確実に距離は変わっていく。 塩対応の裏に隠されていたのは―― 重すぎるほどの独占欲だった。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】勇者パーティーハーレム!…の荷物番の俺の話

バナナ男さん
BL
突然異世界に召喚された普通の平凡アラサーおじさん<山野 石郎>改め【イシ】 世界を救う勇者とそれを支えし美少女戦士達の勇者パーティーの中……俺の能力、ゼロ!あるのは訳の分からない<覗く>という能力だけ。 これは、ちょっとしたおじさんイジメを受けながらもマイペースに旅に同行する荷物番のおじさんと、世界最強の力を持った勇者様のお話。 無気力、性格破綻勇者様 ✕ 平凡荷物番のおじさんのBLです。 不憫受けが書きたくて書いてみたのですが、少々意地悪な場面がありますので、どうかそういった表現が苦手なお方はご注意ください_○/|_ 土下座!

過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される

中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」 夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。 相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。 このお話はムーンライトでも投稿してます〜

モブなのに執着系ヤンデレ美形の友達にいつの間にか、なってしまっていた

マルン円
BL
執着系ヤンデレ美形×鈍感平凡主人公。全4話のサクッと読めるBL短編です(タイトルを変えました)。 主人公は妹がしていた乙女ゲームの世界に転生し、今はロニーとして地味な高校生活を送っている。内気なロニーが気軽に学校で話せる友達は同級生のエドだけで、ロニーとエドはいっしょにいることが多かった。 しかし、ロニーはある日、髪をばっさり切ってイメチェンしたエドを見て、エドがヒロインに執着しまくるメインキャラの一人だったことを思い出す。 平凡な生活を送りたいロニーは、これからヒロインのことを好きになるであろうエドとは距離を置こうと決意する。 タイトルを変えました。 前のタイトルは、「モブなのに、いつのまにかヒロインに執着しまくるキャラの友達になってしまっていた」です。 急に変えてしまい、すみません。  

処理中です...