ヴェリテ〜賢竜帝様の番は過ちを犯し廃嫡されて幽閉されている元王太子で壊れていました

ひよこ麺

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20.尻子玉では断じてないらしい(側近ガトー視点)

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「やはりミケが捕まっている!!あああ、すぐに助けないと、ミケぇええええええ!!」

ミケには勿論防衛魔法が何重にもかけてあるが、万が一があってはいけない。一刻も早く助けにいかなければいけない。慌てる私を竜帝様が何故か止めた。

「落ち着け。番が攫われて取り乱すのは分かるが、騒いでも何も変わらないし、朕の推測が正しければこれは罠だ」

竜帝様は、自分の可愛い番は開かずの間に保護監禁していて無傷だからと、悠長なことを言っているのだろう。

同じ立場なら最悪城ごと破壊しているくらい取り乱したはずだ。なんせ千年も童帝で待ち続けた最愛の番。冷静でいられるはずがない。

「ミケってヤツを助けるんなら俺が血祭に……」

「だから落ち着け、大体ガトーとヴィクトール両方がこの城から出ると戦力が半減する」

半減、半減ですむだろうか。実は私は相当強い部類の側近だ。具体的には、本気出すと竜になり火を噴いて街を火の海にもできる。

ただ、ちょっと修行を適当にやったせいで尻から炎が出てしまうのを除けば最強戦士の部類であるし、辺境伯様は言わずもがなだ。

「まぁ、私と辺境伯様は強いですからね。でも半減って、もう半分は誰ですか??この王城の近衛騎士も強いですが、私達ふたりから比べたら雑魚ですよ。竜とカエルくらいの差があります」

「もう半分は本気出した朕だ。ただ、本気だすと竜になってしまうので最悪城ごと壊れて可愛いルーエリンが怯えるし開かずの間ほごしせつも崩壊してしまうので出来れば避けたい」

確かに本気出した、竜帝様の力はとても強い。

ちょっと悔しいが認めざる負えない。具体的にはしっかり口から炎を出して、あっさり国を焦土に出来るくらい強い。尻から炎が出ないのがもの動く羨ましい。多分修行で短期コースにしたのが問題だったのかもしれない。

「兄上、聞き捨てならないぜ。俺は兄上の半分の半分なんて雑魚じゃねぇ。兄上の三分の二くらいの力はあるはずだ!!」

さりげなく辺境伯様が失礼なことを言っているが敢えて私は傍観している。

「ああ、じゃあそれでいい。ガトーは三分の一くらいということにしたらいい」

凄くやる気なく返す竜帝様。いつも思うけれど竜帝様は割と辺境伯様への対応が塩だ。

ちなみにもうひとりいる甥っ子様の父君でもある上の弟の公爵様に対してはここまで塩ではなく普通な感じである。

「……もしかして竜帝様は上の弟で公爵のウジェーヌ様の方が可愛いのですか??」

思わず疑問を竜帝様に聞いてしまった。すると竜帝様は驚いたようだったし、辺境伯様は切なげな顔をした。

「ああ、そうか。兄上は俺より小兄上の方が好きなのか。俺は兄上のことも尻の奥底にある竜玉りゅうたまを抜いちゃいたいくらいには愛しているのに……」

「なぜ尻から竜玉りゅうぎょくがでるんだ、それは竜玉りゅうぎょくではない、単なる尻子玉だろう。いや、そもそも竜玉りゅうぎょくは尻から出す玉じゃない。なんだ怖い、ウミガメの産卵か??確かに竜は爬虫類寄りだがそもそも朕らは尻からたまごを出すタイプではないだろう」

「まぁ、ふざけた会話は後にして、早くミケを救いたいです。尻子玉で早くミケの居場所を教えてください」

竜玉りゅうたまは尻子玉ではな……あ、まて竜玉りゅうたまではない、竜玉りゅうぎょくだ」

「もうどちらでも良いでしょう??それよりミケです!!」

「話を脱線させた元凶の癖に腹立たしいな」

そう苛立った様子ながらも竜玉りゅうたまで見せてくれたのは、ミケが縛られているところだった。

「くそ!!ふざけるな!!ミケを縛ってMの快感を教えてあげるのは私だ!!」

その発言になぜか、竜帝様はもちろん辺境伯様まで「目怖っ」という顔でこちらを見ていた。
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