ケツで抱くタイプのバブみのある騎士団長様がなぜか僕だけ犯そうとします

ひよこ麺

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プロローグ

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「さて、お前は騎士団の規律を乱した罰を受ける必要がある」

 そう言って僕をベッドの上に逃げられないように押し付けているのはみるからに男の中の男としか形容できない人物で悪い夢でも見ているような気持ちになるが体を押さえつける強い力がそれが現実であることを物語っていた。

 黒髪短髪に切れ長の鋭い眼差しをした逞しい男はどう考えても歴戦の猛者であり、模倣的な騎士としかたとえる言葉が見つからない。

 その人物が僕に覆いかぶさりながら、そのしっかりと止められていた上着のボタンを外し始めている状況に危機感が募っていく。

(全然、想像と違う方向の罰を受けさせられそうじゃんか!!)

 騎士団から逃亡したけど体罰くらいだろうと高を括っていたが、これは違う。

 いや、ある意味で体に教え込む(意味深)という意味では体罰かもしれないが、その場合漏れなく僕の精神的なダメージも大きい。

 しかも質が悪いことに今、僕はこのほもぅ的、もとい模倣的な騎士団長とふたりっきりでその私室にいるという明らかに貞操の危機しか感じない状態になってしまっている。

(なんとか空気を変えないと……)

 焦った僕はとりあえず逃亡した罪を素直に認めて許してもらおうと考えた。

 組敷かれていることと体格差にもより自動的に上目遣いになるという屈辱の中で、僕は今まさにムチムチの逞しい胸板を露わにした臨戦態勢(意味深)の団長に震えながら言葉を絞り出した。

「団長。すいません、僕はその、騎士道に背く行為をしました、とても反省しております……」

「そうか。しかし脱走は騎士団にとってもっとも恥ずべき罪だ。だから謝罪だけでは許されないことはわかるな??」

 もちろん、騎士団などにおいて脱走がかなり重い罪になることは理解していた。しかし、根っからの女好きである僕にとって男しか存在しない辺境の地の騎士団なんて地獄でしかなかった。

 大体、僕が女の子にモテたことを妬んだ騎士達から陰湿な嫌がらせも受けていたのだから多少は多めに見て欲しいとすら思うが、それを口にするのが、危険であることは目の前の恐ろしい眼差しから察することができた。

「はい、なのでその、暴力なら甘んじて受けます、ただ……」

 間違えても団長とくんずほぐれつはしたくない。

 そう強い気持ちをアピールしようとしたが、それを見透かすように団長はこう続けた。

「……お前が騎士団から逃げようとしたのは、王都の女性が恋しいからだろう??しかし、お前はもう王都へ戻ることはない。この辺境地で我々騎士団の一員として一生を奉仕することになる。そのためにはお前が逃げ出したいなどと思わないようにダンケツする必要があるのはわかるな??」

 団結という言葉は絶対やましくないのにとてつもなくやましく感じるような表情で言われて正直先ほどから股間がまるでチワワくらい震えているし、腰も抜けてしまっている。

(男色は嫌だ!!僕は、僕はパトリシアの柔らかいナカならともかく男の菊の門になんてイチモツを挿れたくない!!)

 そう、最後の恋人であり、皇太子殿下の許嫁でもあった美しい公爵令嬢の感触を思い出しつつ、今目の前の現実的と見比べてやはり悪夢としか思えなかった。

「で、でもだからって、あの僕は……」

 ガタガタと本能的な恐怖に震えながら、今目の前にいる人物、辺境騎士団の団長にして、辺境伯子息で次代の辺境伯とされるギーレン・ファンデンベルクのふたつ名が浮かぶ。

『慈しみのケツを持つ魔性の男』

(男色がそもそも嫌なのに、このどう考えても騎士の中の騎士みたいな男をアンアン言わせるのとか王都イチのプレーボーイでモテ男だった僕のプライドが許さないんだけど!!)

 王都では『女泣かせのウッドペッカー』の異名を持っていた僕が、真逆の男色の極みケツ、もとい魔性のケツをウッドペッカーするなんて嫌すぎて死にたい。むしろ死んでいいなら死ぬ。

 そんな、僕のただならぬ気迫に気付いたのか、僕を押し倒した状態ですでに自身の菊の門をローションで器用に解していた団長が先ほどとは違う妖艶な微笑みを浮かべた。

「安心しろ。不思議なことに俺は魔性の男と言われている。一度でも俺と寝たものは女を恋しく思うことも無くなるそうだ、だから、お前ももう女のことは忘れてしまえ」

「何それ怖い!!そんな扉開きたくないです!!」

 泣きながら鉄板みたいな胸板を僕のあまり筋肉のない腕で叩くが、悲しいくらいにびくともしない。

(このままじゃ、絞られる!!)

 パトリシアとの甘い記憶が、消されると思った瞬間に僕は魂からの叫びをあげていた。

「団長を抱くなんて絶対にいやだ!!」

 もう二度と女の子を抱けないなら、せめて今までの記憶を大切に生きて行きたい、そんな切実な叫びに僕はてっきり団長は激怒するとおもったのだ、しかし……。

「そうか、つまりお前は俺に抱いてほしいんだな」

 と何故か物凄く幸せそうに団長が微笑んでいる。

 それは妖艶な先ほどの笑みとは違うどこか初々しい少年のような表情で思わず体にこもっていた力が抜けていった。

「いや、そうじゃな……」

 変な誤解をされていることに気付いて取り消そうとしたが、団長は今までの義務的な妖艶さではなく、それはもう幸せそうに愛おしい恋人にでも向けるような蕩けるような笑顔を浮かべなが恐ろしい言葉を紡いだ。

「やっと、俺自身を受け入れてくれる存在に出会えた、ずっとずっと探していたんだ」

 そう言いながら、今まで団長を抱かされる恐怖におののいていて気付かなかったが、その腰からぶら下がる恐ろしい存在を目撃することになった。

「なっ、なんですかそれ!!えっ……」

 あまりのデカさに声を失う。それはまさに大根よりも大きく立派な巨根だったのだから。赤黒いそいつは狂暴なみてくれで女の子でも恐怖するサイズであり、男である僕が恐怖しないわけがない規格外の姿をしていた。

「今までこの大きさに皆たじろいで、抱くことは拒否されてきた。団員達はみな無垢な子が多いから抱かれる側になってきたが、君、いや、ルベルス・フィッセルは違った」

 とんでもない誤解で話が進行していると気付いて、僕は確かに団長を犯したいとは1ミリも思わないが犯されたいとも思っていないことを伝えねばと思うのだが……。

「ルベルスはヤリチンだと聞いているが、抱かれた経験はあるか??」

 そう言いながらびっくりするほど優しい手つきで僕の臍の下らへんを撫でる。

 身体がビクンとはねそうになりながらその言葉を否定すべく僕はブンブンと首を振った。

 ヤリチンで女の子との経験は沢山あるが当然、ケツで抱いた経験は1回だってないし、男とそんな関係になってもいない。つまり非童貞処女である。

「あ、ぼ、僕はその処女なので……」

 無理と言おうとしたのにその唇がびっくりするくらい優しく奪われた。まるですべての呼吸を食まれているような妙なくちづけの後に、団長はこの世の中で一番幸せな男の顔でこう告げた。

「安心してほしい。俺も童貞だ。このギーレン・ファンデンベルクの初めてをルベルスに捧ぐ」

 そうまるで騎士の誓いのような真剣なキスを首筋に落とされた時、僕は悟った。今まで生きていた世界と永遠のさよならをすることになるだろうと……。
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