女剣士の道は険しい?

星野 夜空

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番外編

やっちゃったよ(前編)

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 それはある日の昼下がり。体の休息も大事だからと依頼を受けない休息日のことだ。

「頼む、ほんの少しで良いんだ。相手をしてくれないか?」
「おい、俺が今頼んでたとこだぞ。横入りするな」
「僕が最初に話しかけたのです。ですから僕が最初ですよね?」

 もうすぐ私達三人がギルドを移す──要するに王都から去ると知られたのは比較的最近の話になる。それから休みのたび、連日稽古や鍛錬といった相手を頼まれることが増えた。
 どうにも一番最初に受けた依頼、そしてその後受け続けた討伐依頼は、初心者向けゆえにここ王都では人気がなかったものばかりらしい。なまじ害が低く道端で出くわしても対処を掴んだ冒険者なら誰でも倒すことのできる魔獣ばかり。食物連鎖の一番低い位置にいることもあって、人間にとって脅威となるほど繁殖もしない。でもある程度しないと、強力な魔獣が増えたり出現したりする可能性があるからそろそろ誰かがやらないといけない。
 どれもこれもがそういった訳あり依頼だったからか、割りのいい仕事として私達は受け続けた。これくらいならさほど騒ぎにはならなかったのかもしれない。
 この前アランやマリが話していた通り、初回の討伐依頼を半日で終わらすなんてことをしなければ。
 他のやつも平均数より上を頼まれている討伐依頼なのに数日で終わらせたり、受理された数時間後には帰ってきたりしていたこともあって、私達三人は予想をはるかに超えて注目されていたみたいだ。
 今をもって様々な人──おそらく前衛職に関わる人から誘われている状況を見る限りは。
 そしてこれは、何も私だけじゃない。他二人もそれぞれ囲まれているのが目の端に見えた。
 安くて女性も安心して泊まれる、ギルドに直結している宿を使用しているから毎度こうして囲まれてしまう。部屋に篭っていてもすることはないし、第一ご飯を食べるのには下のご飯処に行かないといけない。
 なら宿を変えたら良い話なんだけど、そうは問屋がおろしはしてくれない。なんせここ以外で泊まろうとするとどこから嗅ぎつけてくるのか、マリの家から馬車が来て彼女の家もしくは高級宿へ案内しようとするから。幸い「彼女マリの親が心配してるからたまには顔を出してね」と言われたことにしているから、ギルドで騒ぎにはなっていない。
……でも、そろそろこの誘いも鬱陶しくなってきたなぁ。
 私は、私だけで戦っている訳じゃない。三人で戦っているからこそ、あの結果が出たと言える。だから個別に来られても、鍛錬としては確かに良くても何かこう、得るものがあるとは思えない。
 だから、だろう。つい口から漏れた言葉が挑戦的になってしまったのは。

「いっそ、アラン、マリ、私の三人と戦ってみない?」
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