女剣士の道は険しい?

星野 夜空

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本編

リンのお話

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 私の家は代々攻撃系統を引き継ぐ家系なの。騎士になるならないは置いておき、家督を継ぐ為にはそれが絶対の条件で、最低限備えければならない
 だから、女である私は産まれた時から期待されていなかった。
 幸運だったのは、魔力適性が人以上にあったことと、母の体が弱くて、男でも女でも一人しか産めない、だから愛し育むと誓って子どもを──私を産んだ。だから決して、蔑まれてきたこともないし、虐待されて育ったわけでもないわ。
 けど、それでも納得いかない人というのは必ず出てくる。特に私が産まれてから雇われた、私専属の使用人は。長く私の家に勤めてくれている執事やメイド長は聞くたびに戒めてくれているけど、人の言葉に歯止めなんて難しいもの。悪意ある言葉は私の心を傷つけて、それでもそれを隠すのが貴族だから穏やかに笑って暮らして、心の中では泣いてる幼少期だった。
 両親から愛されていると分かっていても、身の回りの世話をしてくれる人達の態度が本当かどうか分からないのは怖いから。
 そんなある日に知ってしまった。攻撃系統を受け継いだ女子が現れた、と。
 上はまだ知られていなかったけど、メイドの中には一般民だという人もいたから、ラナさん、貴方の存在は割と早くから私は知っていたの。堂々と魔法を使っていたしね。
 嫉妬したわ、とても。でもこればかりは運だから……仕方ないとも思ったの。いいえ、思おうとしたの。それは姿が見えないからだと、ここにきて思い知ったわ。
 だって、私とそんなに頭の出来が変わらないんだもの。あぁ、貶しているわけではないのよ。ただ失礼な話をするとね、私達貴族は例外あっても、基本的にこの学園にくるレベルの魔力があると分かった場合、先行するように教師から学ぶの。それもあって成績上位に食い込みやすいのよ。一般の出でついていける人って中々いないのよ?
 つまり貴方は、それだけの努力をしていると自身で今も証明しているのよ。先日の体育祭も貴方が一役買ったってもっぱらの噂にもなったし、来年は今年と違って過ごしやすい学生生活になると思うわよ。
……そんなことを見て、知って。特に剣舞祭は攻撃系統が入っている人しかやれないから、女子は剣を握ったことのある人しかやれなくて。貴族である私には到底出れない舞台に出れることが羨ましかったわ。
 えぇ、本当に羨ましくて……魔が指したのね、衣装の保管部屋に忍び込んで、貴方のものだとされたそれを見つけて、壊したわ。鍵? 管理自体は厳重でなかったもの、いけないことだと分かっていたけど盗んだわ。
 だけど、どこかで罰せられるのを待っていたのかもね。この欠片を持ち出して、自分の罪を背負うと決めた時から。
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