刑事と怪盗のカクテル

愛琉羽華

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怪盗爆炎

刑事と怪盗のカクテル1

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警視庁、捜査二課


「ふぁ…」

欠伸が出る。…俺らが何をしたっていうんだ。


警視庁捜査ニ課の警部でもある將門 岳。まあ、自分で言うのもなんだが、他からは捜査二課のエースと呼ばれている。

…そんな俺は今とある書類の山に追われている。


何徹だ?今俺…。事件事件…労働基準法に訴えるぞ?はぁー…。
公に言えないので、少し怒り気味に頭を回す。…ついでに手も動かす。

…あぁ、警察という名の国の犬…、だからってあんまりじゃねぇの?
俺、デスクワークとかマジで面倒くさいから…あぁー!現場行きてぇー!

カタカタ…と、何も考ずに書類をまとめるという亭で書いていく。
…ん?俺は間違えねぇぞ?…んなもん出来事書いときゃぁいいだけだ。
あぁー、くそ!マジで終わらねーーーー!

うんうん唸っていると、

「大丈夫ですか、將門巡査部長?」

人懐っこい笑みを浮かべて声をかけてきたのは、俺の部下である松本 京洛。…まあ優秀な奴だ。
イケメンっちゃイケメンで、署内じゃ結構有名(主に女共に)。

…まあ、初日からぶっ飛んだ奴で、初めの事件で良いところまでホシを追い詰めた。
その手柄は上に持ってかれたけども。
…その功績を認めて俺が部下に引き抜いたんだがな。予想通りの奴で、かなり役に立ってもらっている。

「あぁ、あとコレだけだ」

どさっとデスクの上に山となっている書類を指差す。
それを見て流石の松本は頬を引きつらせる。

「僕も手伝いましょうか?もう僕の方は終わりましたし…」

「あぁ、頼んだ!」

思わず即答する。はぁ、良い部下手に入れたなぁ…俺。
要領の良い松本は素早く的確にまとめあげていく。…有能!


あいつのせいで部長である俺までぶっ通しのデスクワーク。

…そう、あいつ。

毎度のように見ている姿が脳内をチラついた。



ここ1年くらいで有名となった、派手な仮面とマントを身につけて、夜の街を騒がせている怪盗…プロメテウス。
現れる際には必ずと言っていいほど予告状を送りつけ、俺ら警察を華麗に欺き、目当ての宝を手に入れる。…手口とよく回る口は警察の穴を見つけるという煩わしいもの。

物語に出てくるかのような怪盗で、俺ら警察はそいつを捕まえることができない。
…おかげで上からは無能扱いだ。まあ、世間は怪盗の凄さに圧倒されて警察なんか見ちゃいねぇけどな。

……そいつが騒ぐおかげで俺はデスワークに悩まされている。
まあ捕まえるために帆走してもいるんだが…、こっちの方が性に合ってて好きなんだがな。


そして、プロメテウスは依頼を受けて怪盗をするという。

これは警察の極一部の上層部しか知らないのだが…。
多額の金を積めばプロメテウスはどんなものでも盗んでくれる…と。それで裏社会では有名で、悪どい奴らが依頼する。
だが、それには裏があり…プロメテウスはそいつらを逆に警察にわざわざ捕まえさせているのだ。

…それも、盗まれた奴と盗みを依頼した奴の両方を。

それは、取り調べをしている最中に漏らしたもので、その情報はプロメテウスによって秘匿されているのか、その一人くらいしか言わなかった。
そして、それを聞いた警察の上層部は、プロメテウスを捕まえるために全力を尽くせ。それが出来ないならばプロメテウスの脛でもかじってろ。…めちゃくちゃムカついたな。まあ、やってることはその通りだからしゃーねーけど。

まさに義賊。…まあでもコソ泥には変わりない。

俺らは捕まえるのみだ…‼



……………のためにもデスワークだ!…ハァー…。




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