Life 〜【作成】スキルでのほほんサバイバル イカダを改造して戦艦にする〜

なか

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第1話 目覚めれば海

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気づくと俺は水の中だった。


 ゴボゴボゴボ......


 突然の事につい水の中で普段通り呼吸をしてしまった。
 気管に水が入り込み、むせ返った衝動で肺の空気を残らず吐き出してしまった俺は暴れ狂うように腕と足をばたつかせ空気を求める。


 苦しい!!!!息が......


 どちらが上か下かも考えられずがむしゃらに手足をこぐように動かし必死で酸素を求める。
 視界が暗くなっていき徐々に意識も薄れていく。


 やばい.....死ぬ......


 なくなる意識の中、突然目の前が明るく開け、真っ青な空が目に入ってきた。





 ザバァァン!!!





「ブハッ!!!! ハァハァハァ......」


 何も考えられない。とりあえず体から二酸化炭素を吐き出し、新鮮な酸素を口から送り込む。
 体に倦怠感がドッと押し寄せてくる。
 無意識に体は立ち泳ぎをしており首の下あたりから上を水の上に出し必死に呼吸する。


「ハァハァハァ......グッ...ゴホゴホ......ハァハァハァ......」


 どのくらい時間がたったか、もしかしたらまだ数秒しかたってないのかもしれない。
 それでも必死で呼吸を整え頭が正常に回りだすまでの間、必死で呼吸だけに専念した。


「ハァハァ......なんなんだ!? なんで水が......ゴホゴホ......」


 落ち着きを取り戻しやっと周りの景色を見た俺はただただ頭の中が真っ白になりやっと落ち着いてきた動悸がまた激しく唸りだした。


「どこだここ......水がしょっぱい。海か......なんで......?」


 辺りは水以外何も見えない。
 水平線の彼方まで海が広がっている。

 海は驚くほど静かで波一つ立っていない。
 晴れ渡る空と同じ青色が視界いっぱいまで広がっている。


 まさか俺いま海にいる!? なんで!? どういう事!?
 やばい、動揺しすぎてまた呼吸が......落ち着け......とりあえず落ち着くんだ。

 こういう時は.....そうだ! まず現状を把握することが生存率を大きく上げる方法ってなんかのテレビで見たぞ。

 たしか......太陽の位置!!  真上、ってことは今は12時前後か、そんで周りに何か目印になるようなものは......
 目を向けた先に何かぷかぷか浮いてるものが見えた。
 大きさはどれくらいだろう? 軽自動車より少し小さいか?


 そんな呑気な事を考えていた時にある考えが頭をよぎり、俺はゾワっと悪寒が走るのを感じた。


 そういえばここは海のど真ん中だ。
 底なんてまるで見えない深い場所、そんな所でなにか人間に危害の加える生き物に出会ったりなんてしたら......

 やばい、逃げなきゃなのに体が動かない。やばいやばい.....


 焦る俺とは裏腹に、それは身動き一つ取らずその場でプカプカと海に浮かんでいる。
 どのくらい時間がたっただろうか? やっぱり数秒しかたってない気がする。
 あの海に浮いてるものは動く気配がまったくない。
 生き物のような気配もない。

 さすがに生き物なら眠っているってわけじゃないだろう。
 敵意があればもう襲ってきてもいいはずだ。
 そうじゃないって事は生き物なら死んでるか、生き物じゃないか。

 とはいえこのままではいずれ溺れて俺は死んでしまうだろう。
 警戒しながらも海に浮かぶ謎の物体に泳いで近づいてみた。


「あれって.....」


 それはタタミで言うと1畳分、ただただ木の板を浮かべただけのように見えるが今の俺から見れば立派過ぎると言ってもいいくらいの”イカダ”だった。


「イカダじゃん!!」


 わかっていても言ってしまう。
 俺は海の底の見えない恐怖から逃げるように急いでイカダに近づき上によじ登った。


「薄っぺらく感じたけど乗っても沈まなそうだ。」


 イカダの上に乗った俺は今まで水中で軽くなっていた自分の体重を支えきれずにバランスを崩しゴロンとあおむけの状態に転げてしまった。


 なんで俺こんなとこにいるんだろ? てかここどこだろ?
 焦んなきゃいけないんだろうけど、なんだろうなー。もしかしたら死ぬかもしれないのに。

 空綺麗だなー。
 俺の部屋の窓から見える空と同じ空とはとても思えないな。
 映画の中にいるみたいだ。


 人間あまりの非現実感を感じるとこうも無気力になるものなのか。


 なんか動揺していろいろてんぱっちゃったけどどうでもよくなってきた。
 やべー、携帯もないんだよな。助け呼ぶどころじゃねぇー。
 やってらんねぇー......


 俺は気持ちのいい日差しを受け、つい先ほど死にかけた時の反動か重たい倦怠感が体を襲い気を失うようにマブタを閉じるのだった。

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