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祝福
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パチ、パチパチ
誰かが鳴らしたその拍手を境に固まっていた人々も拍手を送り出す。
周りを見ればそこにはあまりの急展開に困惑気味、だがそれでも嬉しそうにこちらを祝福する人々。おめでとうございます、レイリア様、と呟く声がそこかしこから聞こえてくる。
こんなにも人がいたのだ。それを改めて認識させられ、今しがたのことを思い返すと顔から火が出そうになくらいに羞恥の念に駆られた。
レオナルドが立ち上がり、そっと耳元に囁く。
「それじゃ、今日は帰ろうか。色々と伝えないといけないこともあるしね、君も疲れているだろう?」
そして彼は私が頷く前に私を抱え上げた。
ふぇ!?き、急に視界が反転したと思ったらこれは、お、お姫様抱っこと言うやつでは!?
「ちょ、レ、レオナルド!私歩けますわよ!?」
「ふふっ」
その様子を見た周りの歓声は一際大きくなり、ついにはヒューヒューと口笛を鳴らす音までもがこのエントランスに響きわたった。
ふふっ、じゃありませんよ!は、恥ずかしいですわ~!!
彼は私を抱き上げたまま先生を含む周りにいる人に向かって「今日はすいませんがここで失礼させてもらいますね。」と言い扉へと歩みを進める。だがふと立ち止まり、振り返ってアレン王子たちの方を見た。彼は私達の一連の様子をずっとその場で見ており、口を開けて唖然としていた。
そんなアレン王子へ向かってレオナルドは今まで聞いたこともないような冷たい声音で言い放った。
「レイリアは僕がもらった。これからはレイリアを侮辱することはすなわち僕、レオナルド・フェルシスひいてはフェルシス王国への侮辱と取る。君がレイリアを傷つけることは絶対に許されない。覚えておいてください。」
そんな言葉を殺気とともに伝えられ、アレン王子はその怖さに屈しコクコクと頷いた。
レオナルドはその瞬間雰囲気を一変させ、今のは何だったのかと思うような柔らかく笑い失礼します、と言って開いたままの扉から出た。
私達が出ると、守衛によりその扉は閉められ、それにより向けられていたいくつもの視線は遮られた。
ふぅ…ようやく落ち着けますわ……
いや落ち着ける訳ありませんよね!?だって現在レオナルドの腕に抱え上げられているわけですよ?心臓が大変なことになっているのですけれども!
「レオナルド、あの、おろしていただけませんか?」
「どうして?」
「いや、あの、恥ずかしいですわ」
「もう周りに人はいないけど……嫌、だった?」
そんな子犬のような悲しそうな目で言われましても…!
「嫌…ではありませんけども…」
「そうか、それなら良かった!」
そう言ってニコニコと笑いそのまま歩く。
ああ、こんな反応されたら何も言えないではないですか!もう!
誰かが鳴らしたその拍手を境に固まっていた人々も拍手を送り出す。
周りを見ればそこにはあまりの急展開に困惑気味、だがそれでも嬉しそうにこちらを祝福する人々。おめでとうございます、レイリア様、と呟く声がそこかしこから聞こえてくる。
こんなにも人がいたのだ。それを改めて認識させられ、今しがたのことを思い返すと顔から火が出そうになくらいに羞恥の念に駆られた。
レオナルドが立ち上がり、そっと耳元に囁く。
「それじゃ、今日は帰ろうか。色々と伝えないといけないこともあるしね、君も疲れているだろう?」
そして彼は私が頷く前に私を抱え上げた。
ふぇ!?き、急に視界が反転したと思ったらこれは、お、お姫様抱っこと言うやつでは!?
「ちょ、レ、レオナルド!私歩けますわよ!?」
「ふふっ」
その様子を見た周りの歓声は一際大きくなり、ついにはヒューヒューと口笛を鳴らす音までもがこのエントランスに響きわたった。
ふふっ、じゃありませんよ!は、恥ずかしいですわ~!!
彼は私を抱き上げたまま先生を含む周りにいる人に向かって「今日はすいませんがここで失礼させてもらいますね。」と言い扉へと歩みを進める。だがふと立ち止まり、振り返ってアレン王子たちの方を見た。彼は私達の一連の様子をずっとその場で見ており、口を開けて唖然としていた。
そんなアレン王子へ向かってレオナルドは今まで聞いたこともないような冷たい声音で言い放った。
「レイリアは僕がもらった。これからはレイリアを侮辱することはすなわち僕、レオナルド・フェルシスひいてはフェルシス王国への侮辱と取る。君がレイリアを傷つけることは絶対に許されない。覚えておいてください。」
そんな言葉を殺気とともに伝えられ、アレン王子はその怖さに屈しコクコクと頷いた。
レオナルドはその瞬間雰囲気を一変させ、今のは何だったのかと思うような柔らかく笑い失礼します、と言って開いたままの扉から出た。
私達が出ると、守衛によりその扉は閉められ、それにより向けられていたいくつもの視線は遮られた。
ふぅ…ようやく落ち着けますわ……
いや落ち着ける訳ありませんよね!?だって現在レオナルドの腕に抱え上げられているわけですよ?心臓が大変なことになっているのですけれども!
「レオナルド、あの、おろしていただけませんか?」
「どうして?」
「いや、あの、恥ずかしいですわ」
「もう周りに人はいないけど……嫌、だった?」
そんな子犬のような悲しそうな目で言われましても…!
「嫌…ではありませんけども…」
「そうか、それなら良かった!」
そう言ってニコニコと笑いそのまま歩く。
ああ、こんな反応されたら何も言えないではないですか!もう!
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