病棟の花園

さと子

文字の大きさ
上 下
3 / 7

#2

しおりを挟む

「雄大!」

同級生の光太が僕の名前を叫んだ。


光太は僕の幼なじみだ。

生まれてからずっと一緒だ。

兄弟がいない僕の兄みたいな存在だ。

「光太!」

「心配したんだぜ、お前急に倒れるだもん。」

「心配かけてごめん。僕病気にかかったみたい。」

「何の病気?」

「11次元ショック」

「何それ」

「未知」

「未知?」

「前例がないんだ。だから僕はこの病気と向き合って行くって決意したんだ。」
しおりを挟む

処理中です...