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剣姫 編

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時間軸は少し巻き戻り。 苺花まいかがレイを連れ出した所から。


 * * * * *


レイと2人で、苺花まいかの部屋に入る。

「レイ。」

苺花まいかが、真面目な表情でレイの名前を呼ぶ。

「は! はいっ!」

怒られるのだと思い。 緊張の声を出す。

「どんなだった?」

「は・・・いぃ?」

待ち構えていたのに、苺花まいかの言葉の意味が分からない。

「だ~か~ら~。 芳乃よしの息子アレだよ! 息子アレ!」

「アレ?」

「チ自主規制コだよっ! チン自主規制!」

「は?」

「大きさはっ! 太かったのかっ!?」

「え? えっ?」

何故か聞かれたのは、芳乃よしのの息子の大きさと長さだった。

鬼気迫る勢いで、レイの肩を掴んでガクガク揺さぶる苺花まいか


 * * * 閑話休題 * * *


「悪かった!」

レイに向かって、両のてのひらを合わせて謝る苺花まいか

「い、いえ。 少しビックリしただけで。」

「それで、実際の所。 どうなんだ?」

「大きさは、これくらい?」

と、指と指で長さを伝える。

「マジかっ!」

「マジです。」

「で。太さは!?」

「これくらい?」

親指と中指で輪を作り大きさを示す。

「太っ!」

「はい。 太かったです。」

頬を赤らめて言うレイ。

「き、気持ち良かった?」

「・・・・はい。」

うっとりとした表情で言うレイ。

「くうううっ! だろうなっ! 長くて太いなんてっ! 羨ましいっ!!」

苺花まいかさん・・・。」

その後も、どう言う体位でヤッたエッチしたのか聞かれた。


「そう言やレイ。 レイから精霊の力を感じるんだが。」

一通り、芳乃よしのとの性行為の感想を聞きだした後に苺花まいかが尋ねる。

「私に、精霊の力が?」

「ああ。 弱いけど感じるぞ。」

「そうなのですか?」

芳乃よしのに聞けば、もっと具体的に分かると思うぞ。」

「聞いてみます。」

「ああ。」

そう言って、2人揃って1階のリビングに戻る。


* * * * * * *


結論から言うと。

レイは下級精霊の力を行使できた。

もともと精霊たちとは仲が良かったので、普通に精霊の能力ちからを貸してくれる。

下級の精霊たちは、意思の疎通は出来るのだが話す事が出来ない。

しかし、精霊寄りの存在のレイは精霊たちと話す事が出来るので、精霊たちが普通に力を貸してくれるのだと言う感じらしい。

あと判った事と言えば。

実体化した事により。 床や壁の通り抜けが出来なくなったこと。

それと、宙に浮かべなくなった事。

食事も食べれるが。 これは、人の様に栄養を必要としない霊体が実体化肉体を保有と言う形なので。

実体化を維持するためのエネルギー補充と言う感じなのだそうだ。

排泄と排尿も必要しない。 睡眠も、元から必要としないのだが。

なら、なんで今まで寝てたんだよ?と尋ねたら。

「何となく気分の問題です。」

との事。

特殊な能力ちからを持っていない人でも、見えて、触れて、話せる幽霊。

それが、今のレイの立ち位置。
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