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チュートリアル:5

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レーダに反応がないのを確認してCPUに話す。


『回答可能範囲内の質問ならお答えできます。』

「1つ目。 名前はあるのか?」

『個体番号は、デルタ3型、0083です。』

「製造認識番号及び、個体記録番号ではなく。 お前自身の名前と言う意味ね。」

質問の仕方が間違っていたらしい。改めて聞き直す。

『個体記録ナンバー以外の、呼称形式は登録されておりません。』

「俺が名前を付けても問題はない?」

『卑猥な発言にあたる言葉や、中傷などにあたいする言葉関連以外では、お好きにお呼びくださって構いません。』

「なら、0083だと呼びづらいから、ゼロで良いか?」

『了解です。マスター悠夜。』

「あと、悠夜で構わない。」

『それは、命令でしょうか。

基本プログラムの構成で、命令と質問以外の指示は受け付けなくなっております。』

「なら、命令だ。 悠夜と呼べ。』

『了解。 悠夜、敵機反応をレーダーに感知。数2

接触まで38秒。』

質問したい事は有るが。まずは、ミッションクリアを優先した方がユックリと話せそうだ。

先ほどは、敵機からの反撃はなかったが、今回は向こうからも機関砲での攻撃を仕掛けてきた。

今回は、回避運動は取らずに攻撃を優先した。

敵の攻撃が当たり、機体に振動が走る。

振動を無視して、敵機に突っ込む。

擦れ違い様に、ウィングブレードで1機。

真正面の敵には、嘴部分での特攻攻撃を仕掛けた。


★機体イーグルの特攻攻撃時★

特攻攻撃時は、両翼が機体側に折り畳まれて、機体全体が矢の様になる。

嘴部分から、機体全体にエネルギーフィールドが展開されて、特攻時の衝撃を中和する。


『機体の損傷率13%です。』

さすがに紙装甲。今の数発で、結構なダメージだな。

しばらく無言の時間が過ぎる。

どうやらゼロは、俺が話しかけない限りは、戦闘関連以外の発言はしないようだ。
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