102 / 140
エリアミッション:8
しおりを挟む
『了解! 重力制御砲の着弾地点は、150メートルから200メートルの範囲で調整してよっ!』
「任せろっ!」
そう言うと同時に、一気にアクセルペダルを最後まで踏み込み、ゼピュロスの方に正面を向けたまま、竜騎兵の最高速度でゼピュロスとの距離を取る。
竜騎兵の両足が、大地に刺さるかのように固定され、胸部が開き発射工が開口された。
何かのエネルギーを吸い込むようなエフェクトが、胸部に向かって流れ込む。
「重力制御砲! 発射っ!」
『逝っちゃえぇえええっ!』
目に見えない何かが、竜騎兵とゼピュロスの間に向かって飛んでいく。
ゼピュロスは、竜騎兵に向かって接近中だ。
そして、重力制御砲は着弾地点に達すると、黒い塊となって現れて、一気に膨張して広がっていく。
進行方向に、何かが発生したのを察知したゼピュロスが、進行方向を変えようとするが。
ゼピュロスが重力制御砲の範囲から逃げるよりも早く、重力制御砲の重力場に捕まり、中央に向かって引き込まれるようにゼピュロスが吸い込まれていく。
重力制御砲の中央部で、ゼピュロスが ガコッ! ベキッ! っと音を立てながら、圧縮、圧壊されていく。
そして、重力制御砲の重力場が消えた後には、ゼピュロスの姿も反応も消えていた。
「エネルギー残量は?」
『残量は28%よ。』
「ボス付近の所までの移動なら足りるか?」
『40%まで制御機構を落とせば、十分いけるよ。』
「なら、エリアボスの顔を見に行きますか。」
『うん。』
* * * 視点:エリアミッションボス * * *
「悠夜の方は、応援はいらないらしい。」
アイザックが、連合チャットで伝える。
「っと。 お出ましだぜ。」
サムソン声で、その場の全員がメインスクリーンに注目する。
街の中の十字路の中央が大きく盛り上がり、地面を割ってエリアボスが出現する。
★エリアミッションボス:GT-9AD★
呼称名:デス・スパイダー
タイプ:昆虫型
全長:48・3メートル
全高:23・5メートル
全幅:32・3メートル
地中から現れた機体は、正に名の示すとおりに、まさに蜘蛛。
大きく丸みを帯びた胴体に、8本の足に、2本の触肢。
HPゲージに目をやれば、HPゲージの本数は8本。
出現演出が終わり、蜘蛛の目の部分が怪しく光る。
と、同時に。 触肢の部分と後ろ足の部分が動き出し、触肢の部分で払う様に前面に密集している部隊に攻撃を。
後ろ足の部分で薙ぐ様に攻撃を仕掛ける。
「「うげぅっ!」」
「「ちょっ!」」
何人かのプレイヤーが攻撃に巻き込まれて吹き飛ばされて、近くの建物に機体を打ち付けて声を上げるが。
エリアボスのデス・スパイダーは、お構いなしに8本の足を自在に動かして周囲360の方向に攻撃を放つ。
すると上空から、デス・スパイダー目掛けて、ビームが幾条も降り注ぐ。
「下だけじゃないんだから。」
香織の戦姫を筆頭にした、航空部隊の面々がデス・スパイダーに向かってビームライフルでの攻撃。
一瞬だが。 デス・スパイダーの、顔に当たる部分の口が上下にカチカチと機械的な音を立てて揺れる。
すると、、8本の足の上空に向いている節の部分から何かが飛び出して、航空部隊の機体の何機かを捉え。
そのまま足を振りまして地上部隊に攻撃を加えると、まるで足の動きに引っ張られるように航空部隊の何機かが、機体の動きに反して地面と建物に叩きつけられた。
香織の戦姫も何かに引っ張られて、建物に叩きつけられたが、戦姫の装甲の厚さに助けられてダメージ自体は多くはない。
「香織!」
アイザックが声を上げて香織の名を呼ぶ。
戦姫は素早く足に絡まった何かをビームブレードで切り払うと、即座に上空に向かう。
「大丈夫。 それより気を付けて。 〝糸〟よ。」
アイザックの声に答えるか香織《かおり》。
そう、香織たち航空部隊が機体の制御を失ったのは、デス・スパイダーの節の部分から吐き出された極細の鋼糸。 蜘蛛の糸だった。
しかも、1つの足の節からは、1本ではなくて、複数の本数が伸びたのだった。
『香織。 1つの足から1本ではなく、複数の糸が出ています。 それと、糸自体にもダメージ判定があるようです。
もっとも、戦姫自体は、航空機体にしては装甲が厚いので、それほど気にする必要はありませんが。』
糸自体にも、ダメージ判定があるのか、糸に触れられた瞬間にも、機体のHPが減っていたのを伝える空。
「糸にもダメージ判定があるわ。 装甲の薄い機体は注意をして。」
連合チャットで、他のプレイヤーにも伝える香織。
「任せろっ!」
そう言うと同時に、一気にアクセルペダルを最後まで踏み込み、ゼピュロスの方に正面を向けたまま、竜騎兵の最高速度でゼピュロスとの距離を取る。
竜騎兵の両足が、大地に刺さるかのように固定され、胸部が開き発射工が開口された。
何かのエネルギーを吸い込むようなエフェクトが、胸部に向かって流れ込む。
「重力制御砲! 発射っ!」
『逝っちゃえぇえええっ!』
目に見えない何かが、竜騎兵とゼピュロスの間に向かって飛んでいく。
ゼピュロスは、竜騎兵に向かって接近中だ。
そして、重力制御砲は着弾地点に達すると、黒い塊となって現れて、一気に膨張して広がっていく。
進行方向に、何かが発生したのを察知したゼピュロスが、進行方向を変えようとするが。
ゼピュロスが重力制御砲の範囲から逃げるよりも早く、重力制御砲の重力場に捕まり、中央に向かって引き込まれるようにゼピュロスが吸い込まれていく。
重力制御砲の中央部で、ゼピュロスが ガコッ! ベキッ! っと音を立てながら、圧縮、圧壊されていく。
そして、重力制御砲の重力場が消えた後には、ゼピュロスの姿も反応も消えていた。
「エネルギー残量は?」
『残量は28%よ。』
「ボス付近の所までの移動なら足りるか?」
『40%まで制御機構を落とせば、十分いけるよ。』
「なら、エリアボスの顔を見に行きますか。」
『うん。』
* * * 視点:エリアミッションボス * * *
「悠夜の方は、応援はいらないらしい。」
アイザックが、連合チャットで伝える。
「っと。 お出ましだぜ。」
サムソン声で、その場の全員がメインスクリーンに注目する。
街の中の十字路の中央が大きく盛り上がり、地面を割ってエリアボスが出現する。
★エリアミッションボス:GT-9AD★
呼称名:デス・スパイダー
タイプ:昆虫型
全長:48・3メートル
全高:23・5メートル
全幅:32・3メートル
地中から現れた機体は、正に名の示すとおりに、まさに蜘蛛。
大きく丸みを帯びた胴体に、8本の足に、2本の触肢。
HPゲージに目をやれば、HPゲージの本数は8本。
出現演出が終わり、蜘蛛の目の部分が怪しく光る。
と、同時に。 触肢の部分と後ろ足の部分が動き出し、触肢の部分で払う様に前面に密集している部隊に攻撃を。
後ろ足の部分で薙ぐ様に攻撃を仕掛ける。
「「うげぅっ!」」
「「ちょっ!」」
何人かのプレイヤーが攻撃に巻き込まれて吹き飛ばされて、近くの建物に機体を打ち付けて声を上げるが。
エリアボスのデス・スパイダーは、お構いなしに8本の足を自在に動かして周囲360の方向に攻撃を放つ。
すると上空から、デス・スパイダー目掛けて、ビームが幾条も降り注ぐ。
「下だけじゃないんだから。」
香織の戦姫を筆頭にした、航空部隊の面々がデス・スパイダーに向かってビームライフルでの攻撃。
一瞬だが。 デス・スパイダーの、顔に当たる部分の口が上下にカチカチと機械的な音を立てて揺れる。
すると、、8本の足の上空に向いている節の部分から何かが飛び出して、航空部隊の機体の何機かを捉え。
そのまま足を振りまして地上部隊に攻撃を加えると、まるで足の動きに引っ張られるように航空部隊の何機かが、機体の動きに反して地面と建物に叩きつけられた。
香織の戦姫も何かに引っ張られて、建物に叩きつけられたが、戦姫の装甲の厚さに助けられてダメージ自体は多くはない。
「香織!」
アイザックが声を上げて香織の名を呼ぶ。
戦姫は素早く足に絡まった何かをビームブレードで切り払うと、即座に上空に向かう。
「大丈夫。 それより気を付けて。 〝糸〟よ。」
アイザックの声に答えるか香織《かおり》。
そう、香織たち航空部隊が機体の制御を失ったのは、デス・スパイダーの節の部分から吐き出された極細の鋼糸。 蜘蛛の糸だった。
しかも、1つの足の節からは、1本ではなくて、複数の本数が伸びたのだった。
『香織。 1つの足から1本ではなく、複数の糸が出ています。 それと、糸自体にもダメージ判定があるようです。
もっとも、戦姫自体は、航空機体にしては装甲が厚いので、それほど気にする必要はありませんが。』
糸自体にも、ダメージ判定があるのか、糸に触れられた瞬間にも、機体のHPが減っていたのを伝える空。
「糸にもダメージ判定があるわ。 装甲の薄い機体は注意をして。」
連合チャットで、他のプレイヤーにも伝える香織。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
64
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる