世界は私を退屈させる事なく廻り続ける

リュック仮面

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第一章 歌う砂場 前編

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 皆さんは砂丘が歌う場所があることを知っていますか?場所は日本から遥か遠い国のカザフスタンでこの現象が起こるのです。なぜなにも無い砂丘から歌が聞こえてくるのでしょうか?とある学者は砂が振動して音が出ているのではないかと推測した事があるそうです。また別の学者は表面にある砂が風などで斜面を滑る時に砂の粒が擦れて謳っているように聞こえると考えました。はたして本当にそうなのでしょうか?この地方には砂丘が歌う理由について古くからの言い伝えがあります。それは悪魔が叫んでいるというものです。そうなのです。最近では歌うなどと言われていますが、その土地では歌ではなく叫び声で言い伝えられているそうなのです。どうして叫び声が歌になったのでしょう?不思議ですね。それはさて置いといて、なぜ悪魔の叫びとなったのかというと、その昔悪魔が人々を嫌いその結果神様の怒りを買ってしまっらしいですね。そして神様から雷の速さで動く能力を奪われてしまい目的地まで歩いて行く羽目になり、その道中の砂の上で眠りについた悪魔がいつの間にか砂に呑み込まれてしまいました。砂に呑み込まれた苦しみから、叫び声んでいる声が聞こえて来るという説もあります。いやー砂に呑み込まれる人の苦痛や恐怖を考えるだけでゾクゾクしますね。

 さてどの説を信じるかはあなた次第ですが今回はそんな歌う砂場についての物語。




『先生が今言いたいことは自分の価値感で物事を見るなっていうことなんだね。でもどうでしょう私さっきから先生に私の言うことは全て屁理屈だって言っているのです。私思うのだけれど私の意見を屁理屈だと決め付けているのは先生の独自の価値観だと思うわけでね、それって先生が言っていることと矛盾していると思うわけなのです。』

『うるさい!いいから黙ってついて来い!』

『いやーん。そんな乱暴しないですダサい。誰かタースーけーテー先生にオーカーサーレールー。』
 
『いい加減にしろ!そんなことばかり言っていると単位をやらんぞ!』

『えー!それは酷いですー。私はただ悪戯しただけなのにー。怒りの沸点が低い人は奥さんにすぐ逃げられちゃいますよ。大学で一番人気があると言われている先生がどうして私だけにそんなこと言うのですかぁ?あっまさか!私に気があるのですかぁ?だめですよ先生いくら若くて元気が有り余っているからって浮気をしたら。あーガッカリです。私先生のこと信じてたのにー。』

『なにを言っているんだ!どうやらお前とは二人っきりで話し合わないといけないようだな!いいからこい!』

『ヤーメーテー・・・・・・・おや?あちらからすごい形相で向かって来る女性は誰でしょう?そこの人ー助けてください!この人に無理やり部屋に連れ込まれてしまいます!』

『変な事を言うな!うん?あの人影ちょっと見覚えが・・・まさか!』

『ちょっとあなた!沙月ちゃんとこの後食事の約束があったから来てみれば、一体これはどういうこと?』

『待ってくれ!えり!これは誤解なんだ!この女が勝手に言い出したことで・・』

『あったまきた。私の親友をこの女呼ばわりだなんて、こんな酷い人だとは思ってもいなかったわ!あなたとはもう口も聞きたくないわ!行きましょ沙月ちゃん』

『ちょ、ちょっと待てよ』

 ふふふやっぱり良いものですね。真実の愛とかほざいていた連中達の破滅を見るのは最高です。人の築き上げてきたものがガラガラと音をたたて崩れ落ちるのを見るのは気持ちがいいですね。人の不幸は蜜の味と言う言葉を生み出した人は天才ですね。
 おっと申し遅れました、私の名前は緑宴寺沙月何処にでもいる普通の大学生です。私は楽しい事が大好き!自分が楽しむ為ならなんだってしちゃう覚悟でいるのです。今回も学校で女子からやたら人気のあるイケメン先生の人生をだいなしにしましたし。えっ?どうして先生の奥さんと知り合いなのかって?先生家のの近所のレストランで知り合ったのです。そんなに引かないでください。私は楽しい事の為ならなんでもするって言ったじゃあないですか。それにしてもさっきの先生の泣き崩れるシーンは良かったですね!苦労した甲斐が有りました。
 え?どうして彼女と知り合ったのかって?嫌ですよー。そんなの決まっているじゃあないですか、これをしたかったからですよ。しかし彼女は私に思わぬ副産物をもたらしてくれたのです!彼女は私が知らないような噂などを知っているのです。いやー本当に人付き合いは大事ですねー。皆さんもどこで誰が役に立つか分からないので、友人は大事にしましょうね。

『本当に許せない!ごめんね沙月ちゃん。』

『いえいえ、もう落ち着きました。ところで話したい事とはなんですか?』

『最近この街起こっている奇妙な事件の事は知ってる?』
 
『何のことでしょう?私は知りません。』
 
 こう言って彼女は最近この町で起こったことについて話だしました。その内容は元々この町の七不思議の一つである歌う砂場というものだった。歌う砂場というのは、近くの公園にある砂場から夜な夜な変な歌が聞こえて来るという七不思議なのです。所詮は七不思議と思っていたのですが、話を聞く限りかなり面白そうな事件でした!

 初めに事件が起きたのは、丁度一週間前の事です。夜遅くに公園に立ち寄ったカップルの男の方が急に変な歌声が聞こえると言い出し騒ぎ出したそうです。しかし彼女の方にはまったく聞こえなかったそうです。しかし彼の方にはとても不愉快な不協和音が聞こえたそうです。そして5分くらいのたうちまわった挙句何処かに走り去って行ったそうです。その後彼女の方が警察を呼び彼を探しましたが、彼氏の行方は分からず現在も調査中との事です。

 その次に事件が起きたのは六日前のことです。次の行方不明者は若いサラリーマンです。この方は本当に事件に関係のある失踪かどうかは解りません。しかしこの公園の近くに設置されている二つの監視カメラの片方には帰宅途中と思われる映像が残っており、次のカメラには写っていなかったそうです。しかし彼の家に帰るためには必ずもうひとつのカメラに映らないといけないのです。これは確実にこの公園で何かあったと考えていいでしょう。またこの次の日からこの方は職場に出勤していないそうで現在警察が行方を捜査中との事。

 三つ目は昨日起きた出来事です。昼間子供たちが遊んでいたら、急に歌が聞こえると男の子が言い出し南の山に向かって走って行ったそうです。その時まわりの子供たちは時間帯が日が暮れた後だったということもあり、子どもたちはその子を探しに行くことなく家に帰ってしまいました。その後一向に帰ってこない息子を心配した両親が警察に連絡、行方を追っているらしいです。

 いやー!話を聞くからに面白そうですね。どうして見つからないのでしょうか?うーん分からないですね。

『沙月ちゃんも夜は一人で出歩かないようにね。特にあの公園には近寄らないこと!わかった?』

『はい!もちろんです。私は自分の命がまだ大事ですから!』

『そう・・・わかってくれたら良いのだけど、あなたはなぜか事件に巻き込まれ易いから本当に注意して頂戴ね。それじゃあまたね。今日は楽しかったわ。』

 そう言って彼女は帰って行ってしまいました。もっと詳しく聞きたかったのだけれど・・・。まあ良いです今日のところは大人しく家に帰りましょう。しかしどうしましょう?私は楽しい事が大好きな女の子なのです。別に楽しみのためなら殺人だってします。今私はこのまま事の顛末をただ見守るのが良いのでしょうか、それともこの事件に首を突っ込み、事件の謎を暴いてまだいるか分からない犯人の悔しがる姿を見る方がいいのか。どっちも最高にそそられるのですけれど、うーん今はただの傍観者でいましょうか。だって犯人が本当にいるかなんて私には解りませんし。それにこの事件は聞いているだけでも全然飽きないですし。
 と、そんなことを考えながらもうすっかり辺りが暗くなったので帰路についていると、遠くから私を呼ぶ声が聞こえたので振り返ってみるとそこには私の彼氏である菊池時実がいるではありませんか!え?私に彼女がいる事が意外ですって?失礼なことをおっしゃりますね私だってピチピチの大学生ですよしかも物凄い美人です彼氏くらいますよ。知ってますか?私かなりモテるのですよ。毎日いろいろな男子に声を掛けられて苦労しているんです。彼氏との馴れ初めはまた機会があれば話しましょうか。

『やっぱり沙月だった!後ろ姿を見かけた時もしかしてって思ったんだ。ところで今日学校で先生が一人辞めて行ったんだが、沙月は心当たりあるよな?』

『そんなーせっかロマンチックな展開が繰り広げられると思って私ドキドキしてたのに。そんなに怖い顔をしないでよ私はなにも知らないのですよ。』

『本当か?じゃあこの音声を聞いてみてくれ』

 そう言って彼が差し出したのは今日の一連の会話が録音されたものだった。

『盗聴はよくないと思うのだよ?酷いよー私泣いちゃう。彼氏がこんなことをするなんてー。まあでもそういうところが大好なのです。それで?どうしたのですか?何か用事があったから話しかけてきたのですよね?』

『全くお前という奴は本当に人でなしだよ。いいかこんな事もう二度とやるなよ!俺がいないといつも退屈とか言ってすぐ他の人を虐めるんだから。まあこのことには後々追求するとして公園の砂場の事は知っているか?』

『さっき聞きましたよ。今回は私は関わらず傍観者でいようと思っていましたよ。』

『それなら良かった。お前は楽しい事が会ったらすぐちょっかいを出そうとするから心配してたんだそれが聞けて良かったよ。』

『いやーん!さすが私の彼氏です!あなたのことをさらに好きになりました!もう結婚しましょう!』

『それはいいことなのか?まあいいや。結婚はまだ先だな』

『そんなー、一世一代のプロポーズが断られてしましました!沙月ちゃんは立ち直れないですー
おや?どうしましたか?急に固まって』

『なあ、歌が聞こえないか?』

 さあ今回はここまでにしましょう。続きはまた今度ゆっくりと!くれぐれも体調には気をつけてくださいね。
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