60 / 149
夏休み
会っちゃうよねー?
しおりを挟む
喜色満面のタクミが大きく手を広げてこっちにやってくる!玲は一歩前に出ると、私を隠す様にしてタクミを止めた。
「ああ、番犬くんか。番犬くんはけいちゃんの彼氏じゃないんだろ?けいちゃんに挨拶させてよ。」
あぁ、玲がブチ切れそう!私は簡単に興味津々の部外者の二人に英語で説明すると玲の腕を掴んだ。
「…玲?…こんにちは。」
「こんにちは、けいちゃん!いや、漆原から別荘で合流ダメになったって聞いてがっかりで。漆原にけいちゃんの事聞こうと思ってたからさ。別代わりに荘に行く従兄弟ってけいちゃんの事だったんだ!俺ってほんとついてるよ。」
うん、私はついてない。なぜ同じ時期なんだ。
「ヘイ、ケイ…チャン?紹介シテクレヨ。」
あ、こいつ日本語不自由なフリする気だな?
「こちらタクミくん。この前プールで知り合ったの。玲はもう知ってるよね?こちらはマイキーとキャサリン。留学先のお友達。」
「「ハイ!タクミ。ヨロシクオネガイゴザイマーズ。」」
…二人ともめっちゃ楽しんでるし。
「タクミ、誰?」
うわぁ、遠くで佐藤が変な顔して立ってる。そりゃそーか、こんなに怪しい集団そうそう無いって。
「あぁ、ちょっと知り合い。挨拶しただけ。直ぐ戻るから。」
タクミは慌てて佐藤に言うと、また後でねとウイスパーボイスで囁いて立ち去った。
「…ねぇ、彩花の言ってた事合ってたね。」
「ん?タクミが他のヤツらに景の事教えないだろうって事?あーそんなの分からないの景ぐらいだと思うけどね。」
「ソデスネ、ケイは、何も見えてません!」
「ちょっと、インチキ外国人残ってるわよ、マイキー。」
うん、キャサリン真っ当な指摘ありがとう。とは言え私はすっかり開放的な気分になって漆原モードも何も、頭から抜け落ちてハングライダーを四人で楽しんだ。
「さっきの四人組、タクミの知り合い?話してたでしょ。」
僕はタクミにさっきから気になっていた事を聞いた。
「あー、ちょっと前に会ったことあって。…俺の好きな子。」
「えー⁉︎ タクミが好きとか言うの珍しくない⁉︎ タクミは基本博愛主義で、彼女とか作らないじゃん。裕、顔見た?どんな子だった?」
早速この手の話が大好物のトモが喰らい付いてきた。トモにバレると面倒臭いぞ、タクミ。
「いや、ハッキリは見てない。かなり可愛い…かな?…なんか見たことあるような?」
タクミは急に慌てて、僕たちをハングライダーのインストラクターの方へ連れ出した。何かタクミがこんなに挙動不審なのも珍しい気がする。
どんだけ好きなんだ。僕はちょっと笑ってしまった。もう少しちゃんと見とけば良かったなぁ。
「ああ、番犬くんか。番犬くんはけいちゃんの彼氏じゃないんだろ?けいちゃんに挨拶させてよ。」
あぁ、玲がブチ切れそう!私は簡単に興味津々の部外者の二人に英語で説明すると玲の腕を掴んだ。
「…玲?…こんにちは。」
「こんにちは、けいちゃん!いや、漆原から別荘で合流ダメになったって聞いてがっかりで。漆原にけいちゃんの事聞こうと思ってたからさ。別代わりに荘に行く従兄弟ってけいちゃんの事だったんだ!俺ってほんとついてるよ。」
うん、私はついてない。なぜ同じ時期なんだ。
「ヘイ、ケイ…チャン?紹介シテクレヨ。」
あ、こいつ日本語不自由なフリする気だな?
「こちらタクミくん。この前プールで知り合ったの。玲はもう知ってるよね?こちらはマイキーとキャサリン。留学先のお友達。」
「「ハイ!タクミ。ヨロシクオネガイゴザイマーズ。」」
…二人ともめっちゃ楽しんでるし。
「タクミ、誰?」
うわぁ、遠くで佐藤が変な顔して立ってる。そりゃそーか、こんなに怪しい集団そうそう無いって。
「あぁ、ちょっと知り合い。挨拶しただけ。直ぐ戻るから。」
タクミは慌てて佐藤に言うと、また後でねとウイスパーボイスで囁いて立ち去った。
「…ねぇ、彩花の言ってた事合ってたね。」
「ん?タクミが他のヤツらに景の事教えないだろうって事?あーそんなの分からないの景ぐらいだと思うけどね。」
「ソデスネ、ケイは、何も見えてません!」
「ちょっと、インチキ外国人残ってるわよ、マイキー。」
うん、キャサリン真っ当な指摘ありがとう。とは言え私はすっかり開放的な気分になって漆原モードも何も、頭から抜け落ちてハングライダーを四人で楽しんだ。
「さっきの四人組、タクミの知り合い?話してたでしょ。」
僕はタクミにさっきから気になっていた事を聞いた。
「あー、ちょっと前に会ったことあって。…俺の好きな子。」
「えー⁉︎ タクミが好きとか言うの珍しくない⁉︎ タクミは基本博愛主義で、彼女とか作らないじゃん。裕、顔見た?どんな子だった?」
早速この手の話が大好物のトモが喰らい付いてきた。トモにバレると面倒臭いぞ、タクミ。
「いや、ハッキリは見てない。かなり可愛い…かな?…なんか見たことあるような?」
タクミは急に慌てて、僕たちをハングライダーのインストラクターの方へ連れ出した。何かタクミがこんなに挙動不審なのも珍しい気がする。
どんだけ好きなんだ。僕はちょっと笑ってしまった。もう少しちゃんと見とけば良かったなぁ。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです
沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる