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二学期

文化祭2日目嵐の予感

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僕は一日目と同じ行程を経て、やっぱり教室のバックヤードに待機。

2日も同じ服を着るのは嫌だなと思ってたら、和也がさっさと洗ってくれた。手洗いで…。なんかご機嫌だった。もしかして見ちゃいけないもの見てしまったんだろうか…。

コスプレ服って案外乾きやすい生地で出来てる様で、朝には乾いていた。もちろんオーバーパンツは自分で洗ったよ。
和也は遠慮するなと言ってくれたけど、流石にね…、女子が終わりそうで。

そんな話を待機中に佐藤と話してたら、ギョッとしながらも恥ずかしそうな顔で、今日脱いだら自分が洗濯するから渡せって言うんだけど。なんで?洗濯好きなの?


僕が佐藤の圧に腰が引けてたら、お呼びが掛かって僕は昨日より上手くなった来客スキルを披露した。
今日も学内生徒は予約券必要らしい。すごいね。稼ぐぞー!

僕が笑顔を振りまくのにも疲れてきたお昼ごろ、お店の前が騒ついている。

『いらっしゃいませ♡ご主人様?」

僕が入ってきたお客さんにご挨拶するとお客の二人はビシリと固まった。
ついでに僕も。


「きゃーカワイイ!健斗可愛すぎでしょっ⁉︎ねぇ、玲!」

相変わらずゴージャスな彩花が僕に抱きついて煩く騒ぐ。
見つかってしまって急に恥ずかしい僕は、どうしたらいいか分からずやられっぱなし。

「彩花、俺によこせ。」

地を這う様な怖い声で僕の腕を引っ張って腕の中に抱きかかえたのは玲だ。あー、一番見つかったら煩そうな奴にバレた。

「玲?…今日来るって言ってたっけ?」

「そりゃあ、こんな見ものがあったら俺に内緒にするよな?バレたからには覚悟してるんだよな?」


「え?カクゴッテナンデスカ?」

玲はニヤリと笑うと罰は受けなきゃなと言いながら僕にキスした。

玲は夏休み以来、僕に会うと決まり事の様にキスするんだ。ベロチュウのヤバいやつ。
僕は玲のキスに激弱で、いつも何だか分からなくなってしまう。

それをこんな衆人環視の中でやられた…。

気がつけば野太い悲鳴と黄色い声と、お店はカオスになっちゃって。
直ぐ近くで彩花ニヤニヤしながらが写メ撮ってるし。


『マジであれってリアルBLじゃないの⁉︎だって男の娘だよね⁉︎』ってお客の腐女子は騒いでるし。

僕はやっと覚醒して玲から離れると息も絶え絶えで言った。

「お客様、お触り厳禁です!」

「健斗、そんな蕩けた顔で言っても説得力がないぜ?
ま、いっか。牽制は出来たし。…健斗もケイも俺のものだから。」

玲は僕の後ろを見ながらそんな事を言ったんだ。
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