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親密さとは
困惑と電話
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何となく足元がふわつく感じで、部屋のベッドに腰掛けた。あー、私、キスしたよね…?指で少し腫れた唇をなぞりながら、私はさっきまでの車中を思い返していた。好きかどうか分からない人とキスしてしまった。
ん?どちらかというと、野村さん、いや、裕樹さんは好きだと思う。好感度は高いと思う…のだけど、何だかもやもやするのは何だろう。キスは優しくて、ゆっくりと私を待ってくれていた。思いやりがあった。あいつと違って。
そうだ、天敵のあいつは私を蹂躙したはずだ。でも、その意に染まないキスに反応して、溺れたのは私だけど…。それは今は問題じゃない。結局、翼の冗談が真実となってしまって、私はお試し彼氏と試しにキスしてしまった。
結論は…、裕樹さんは素敵な彼氏になりそうって事。もし、私が橘兄弟と関わってなければ、きっとふわふわした前向きな気持ちでお付き合いしただろう。
「あー、もうわけがわからない!」
私は誰もいない部屋で一人大声を出した。今まで、自分の気持ちがこんなにはっきりしない事があったかな?いつも私はイエスかノーだったはずだ。グレーの部分が増えていくのが大人になるって事なんだろうか。
私はベッドから起き上がってお風呂に入ると、お気に入りのスリップドレスを着た。従姉妹の美波の影響で、部屋着に綺麗なキャミドレスを着る習慣が出来た。つるりとした手触りが思いの外着心地が良くて、寝る前はいつもこの格好でウロウロしている。フェミニンなデザインは私のクサクサした心を癒した。
ベッドにうつ伏せながら、私は彼氏(仮)からのメッセージに返事をした。今日のお礼と…、また誘ってください?またキスしたいって言ってるみたい?うーん、今度は私が誘いますね、と。私も彼女(仮)だもんね。ふふ、仮ってちょっと気が楽かも。まさに友達以上、恋人未満。
その時、手の中のスマホが震えて、着信の相手は橘征一。…なんで?
『…電話に出てくれ。…頼む。』あの時の橘の真っ直ぐ私を見つめる眼差しを思い出して、私は思わず受信ボタンに触れてしまった。
「もしもし、…美那か。弟が明日退院することになったんだ。予定通り、週末に迎えに行くから会いにきてくれるか?」
私は橘の勢いにすっかり押し切られて、行く約束をして電話を切った。ああ、何で私は断れなかったんだろう。そしてなぜ橘は私を美那と呼び捨てにするのだろう。そしてその事に私は腹が立つより、胸がざわめくのだ。
ん?どちらかというと、野村さん、いや、裕樹さんは好きだと思う。好感度は高いと思う…のだけど、何だかもやもやするのは何だろう。キスは優しくて、ゆっくりと私を待ってくれていた。思いやりがあった。あいつと違って。
そうだ、天敵のあいつは私を蹂躙したはずだ。でも、その意に染まないキスに反応して、溺れたのは私だけど…。それは今は問題じゃない。結局、翼の冗談が真実となってしまって、私はお試し彼氏と試しにキスしてしまった。
結論は…、裕樹さんは素敵な彼氏になりそうって事。もし、私が橘兄弟と関わってなければ、きっとふわふわした前向きな気持ちでお付き合いしただろう。
「あー、もうわけがわからない!」
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「もしもし、…美那か。弟が明日退院することになったんだ。予定通り、週末に迎えに行くから会いにきてくれるか?」
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