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寄せては返す波のように
蜜月※
温かな微睡みの中で目を覚ますと、ヴィンセントの逞しい裸に包まれていた。ヴィンセントのウッディでスパイシーなクセのある香りに包まれていると、何ともリラックス出来た。
昨日の夜のひどく幸福な気持ちも、本当の事なのだとヴィンセントの温かな胸に頬を寄せて感じる事が出来た。知らずに微笑んでしまう様なそれは湧き上がる喜びで、私は今までのずっと張り詰めてきた気持ちがすっかり無くなっている気がした。
あれからまた眠ってしまったのだろう。カチャカチャいう音に意識が浮上して、ぼんやりと瞼を動かした。すると侍女長のベルが丁度部屋を出て行くところだった。
身動きすると、ベッドに寄りかかりながら書類の様なものを広げていたヴィンセントが、私を見下ろして微笑んだ。
「目が覚めたかい?エリザベス。今丁度侍女長が朝のお茶を淹れてくれたところだよ。」
そう言って手元の書類をベッドサイドの椅子の上に置くと、私に屈んで甘く唇を吸った。
離れて行くヴィンセントの唇をぼんやり見つめながら、私は窓の外がすっかり明るくなっているのに気づいた。そう言えば、ヴィンセントはシャツを羽織っている。髪も濡れて撫で付けられているので軽く湯浴みしたのかもしれない。
そんな私の髪を指先で漉きながら、ヴィンセントは状況把握をしている私を見ながら微笑んだ。
「エリザベスは私のために、ずっとベッドに居てくれて構わないがね、テオが待ちくたびれたらこの部屋に突進してきそうだ。さぁこれを飲んで。」
そう言ってベルの用意したティーポットからカップに紅茶を淹れて、起き上がった私に差し出した。そうは言っても私は何も着ていないのでソーサーを受け取ろうとして、胸がぽろり出た。
慌てて薄い掛け物を引っ張り上げると、ヴィンセントの眼差しが情欲を含んだものに変わっていた。
「エリザベスにお茶も飲ませてあげたいし、その美しい胸は可愛がりたいし、テオも待っているし…。私の願いはあちこちに引っ張られて引き裂かれそうだ。君を閉じ込めてしまいたい。」
そう言って冗談ともつかない事を言って笑うヴィンセントが、私に良い香りの紅茶を差し出した。
「君はこれが好きだろう?少し甘い花の香りのお茶…。君が別室で寝起きしていた頃、私は一人で起きた朝や、仕事の時にこればかり飲んでいたんだ。君を身近に感じたくて。まるで恋を覚えた様な少年の様だから、誰にも言えなかったけどね。」
私は離宮に来てから、心尽しの持てなしをされて来た事を思い出した。そのうちの一つがこのお茶で、侍女長のベルの願い通り、いくつか飲み比べをして好みの物を選んだのだった。
「私は離宮で随分甘やかされているの。あの小さな屋敷では色々な事を私もしたのに…。あの小さな屋敷が私の全てだったから、今考えると小さな世界に閉じこもって、私は貴族社会と戦っていたのかもしれないわ。
でもテオと侍女のマリーとクッキーを焼いたのはとても素敵な思い出だわ。」
そう考えると、急にクッキーを作りたくなった。私の話を肩に手を回して体温を分けながら聞いていたヴィンセントは、私の手からソーサーを受け取ってワゴンに置くと、こめかみに優しく口づけながら言った。
「私もエリザベスとテオの小さな世界のクッキー、食べたいな…。研究室の者たちは食べたんだろう?それは私も食べなくては。エリザベスの夫であり、テオの父親である私が食べるべきだろう?」
少し拗ねた様子のヴィンセントにクスクス笑いながら、離宮に戻ったら作ると約束した。それを聞いてヴィンセントは本当に嬉しそうにするので、私は思わずヴィンセントに優しく口づけた。
けれどもその口づけはあっという間にヴィンセントに喰まれて、口の中を暴れ回るヴィンセントの舌に私は脚の間を疼かせてしまった。気づけば私の胸の先端を啄ばむヴィンセントがベッドに私を張り付けて、ぬるついた割れ目を指でなぞっていた。
「…っ、エリザベス、君の可愛いここがどんどん溢れてくるよ。私を欲しがっているんだね…?」
そう言いながらヴィンセントの唇は私の身体を這い降りて、押し開かれた太腿の奥へ辿り着いた。期待と恥ずかしさと気持ち良さに、私はヴィンセントの名前を呼びながら、湿った髪を撫でて湧き上がる快感に喘いでいた。
じんわりと肌が汗ばむ頃には、私の中を掻き混ぜるヴィンセントの指に追い詰められていた。
「あぁっ!ヴィンセントっ!」
切羽詰まった私の声に反応して、ヴィンセントは身体を起こして口元を手の甲で拭うと、シャツをはだけてぬらぬらと猛り切った剛直を私に見せつける様に何度か手で摩って言った。
「エリザベスを味わっていると、いつもはち切れそうになってしまうよ。私を味わいたいかい?」
私は溢れそうな唾液を飲み込んで囁いた。
「…欲しいわ。ヴィンセントの逞しいそれが。お願い、ヴィンセント。もう、待てないの…。」
私はもう恥ずかしさは無くなっていた。只々ヴィンセントの愛で、この切羽詰まった疼きを鎮めて欲しかった。ああ、ヴィンセントだけが私を震わせるんだわ。
昨日の夜のひどく幸福な気持ちも、本当の事なのだとヴィンセントの温かな胸に頬を寄せて感じる事が出来た。知らずに微笑んでしまう様なそれは湧き上がる喜びで、私は今までのずっと張り詰めてきた気持ちがすっかり無くなっている気がした。
あれからまた眠ってしまったのだろう。カチャカチャいう音に意識が浮上して、ぼんやりと瞼を動かした。すると侍女長のベルが丁度部屋を出て行くところだった。
身動きすると、ベッドに寄りかかりながら書類の様なものを広げていたヴィンセントが、私を見下ろして微笑んだ。
「目が覚めたかい?エリザベス。今丁度侍女長が朝のお茶を淹れてくれたところだよ。」
そう言って手元の書類をベッドサイドの椅子の上に置くと、私に屈んで甘く唇を吸った。
離れて行くヴィンセントの唇をぼんやり見つめながら、私は窓の外がすっかり明るくなっているのに気づいた。そう言えば、ヴィンセントはシャツを羽織っている。髪も濡れて撫で付けられているので軽く湯浴みしたのかもしれない。
そんな私の髪を指先で漉きながら、ヴィンセントは状況把握をしている私を見ながら微笑んだ。
「エリザベスは私のために、ずっとベッドに居てくれて構わないがね、テオが待ちくたびれたらこの部屋に突進してきそうだ。さぁこれを飲んで。」
そう言ってベルの用意したティーポットからカップに紅茶を淹れて、起き上がった私に差し出した。そうは言っても私は何も着ていないのでソーサーを受け取ろうとして、胸がぽろり出た。
慌てて薄い掛け物を引っ張り上げると、ヴィンセントの眼差しが情欲を含んだものに変わっていた。
「エリザベスにお茶も飲ませてあげたいし、その美しい胸は可愛がりたいし、テオも待っているし…。私の願いはあちこちに引っ張られて引き裂かれそうだ。君を閉じ込めてしまいたい。」
そう言って冗談ともつかない事を言って笑うヴィンセントが、私に良い香りの紅茶を差し出した。
「君はこれが好きだろう?少し甘い花の香りのお茶…。君が別室で寝起きしていた頃、私は一人で起きた朝や、仕事の時にこればかり飲んでいたんだ。君を身近に感じたくて。まるで恋を覚えた様な少年の様だから、誰にも言えなかったけどね。」
私は離宮に来てから、心尽しの持てなしをされて来た事を思い出した。そのうちの一つがこのお茶で、侍女長のベルの願い通り、いくつか飲み比べをして好みの物を選んだのだった。
「私は離宮で随分甘やかされているの。あの小さな屋敷では色々な事を私もしたのに…。あの小さな屋敷が私の全てだったから、今考えると小さな世界に閉じこもって、私は貴族社会と戦っていたのかもしれないわ。
でもテオと侍女のマリーとクッキーを焼いたのはとても素敵な思い出だわ。」
そう考えると、急にクッキーを作りたくなった。私の話を肩に手を回して体温を分けながら聞いていたヴィンセントは、私の手からソーサーを受け取ってワゴンに置くと、こめかみに優しく口づけながら言った。
「私もエリザベスとテオの小さな世界のクッキー、食べたいな…。研究室の者たちは食べたんだろう?それは私も食べなくては。エリザベスの夫であり、テオの父親である私が食べるべきだろう?」
少し拗ねた様子のヴィンセントにクスクス笑いながら、離宮に戻ったら作ると約束した。それを聞いてヴィンセントは本当に嬉しそうにするので、私は思わずヴィンセントに優しく口づけた。
けれどもその口づけはあっという間にヴィンセントに喰まれて、口の中を暴れ回るヴィンセントの舌に私は脚の間を疼かせてしまった。気づけば私の胸の先端を啄ばむヴィンセントがベッドに私を張り付けて、ぬるついた割れ目を指でなぞっていた。
「…っ、エリザベス、君の可愛いここがどんどん溢れてくるよ。私を欲しがっているんだね…?」
そう言いながらヴィンセントの唇は私の身体を這い降りて、押し開かれた太腿の奥へ辿り着いた。期待と恥ずかしさと気持ち良さに、私はヴィンセントの名前を呼びながら、湿った髪を撫でて湧き上がる快感に喘いでいた。
じんわりと肌が汗ばむ頃には、私の中を掻き混ぜるヴィンセントの指に追い詰められていた。
「あぁっ!ヴィンセントっ!」
切羽詰まった私の声に反応して、ヴィンセントは身体を起こして口元を手の甲で拭うと、シャツをはだけてぬらぬらと猛り切った剛直を私に見せつける様に何度か手で摩って言った。
「エリザベスを味わっていると、いつもはち切れそうになってしまうよ。私を味わいたいかい?」
私は溢れそうな唾液を飲み込んで囁いた。
「…欲しいわ。ヴィンセントの逞しいそれが。お願い、ヴィンセント。もう、待てないの…。」
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⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。