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僕の足元の沼地
耳を撫でましょう
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僕ははっとして、くったりしたマイケルの顔を覗き込んでどうしたのと呼びかけた。丁度その時伯爵が僕のそばに寄ってきて、異変に気づいた。
伯爵は僕に、もしかして撫で過ぎたんじゃないかと尋ねた。耳元を撫ですぎると、興奮しすぎてぐったりしちゃうのだと伯爵は思いがけない事を言った。
「…そうなんですか。僕可愛くて、撫ですぎちゃったかもしれません。どうしよう。」
僕がそう言って伯爵を泣きそうな気持ちで見上げると、伯爵は呆れた様に僕からマイケルを抱き取ると何かつぶいやいた。すると、とろんとした目のマイケルがぱっちりと覚醒して、再び元気を取り戻した。
伯爵と僕は目を見合わせて、みんなのいる方へと戻った。
僕はデービス殿下と最近遊んだばかりだったので、その時に使った残り紙を手に取ると、サッとツルを折った。僕の手の中で形作られていくツルに、みんなの関心が寄せられた。
「マモル、もしかしてそれってロクシーかい?」
アーチストの一言に僕はハタっと手を止めた。この世界に鶴は居るんだろうか…。確かにこれはロクシーに見えないこともない。僕は、はははと笑って誤魔化しながら言った。
「そう、これはロクシーだよ。」
すると話を聞いていたかの様に、ロクシーが温室の入り口からテラスへとやって来た。ロクシーの事はロービンの母君に竜になるところを見せていたので、その危険性も無いとわかってもらってあった。
ロービンの母君は流石のリットン伯爵の姪御さんだけあって、その手の不思議な事に対する免疫があるというか、抵抗が無かった。
僕は鶴の折り紙のしっぽを持って、羽ばたかせるとマイケルはロクシーとそれを見比べて、手を叩いて喜んだ。それを見ていたロービンにアーチスト、伯爵までもが、僕にロクシーを折ってくれとせがんできた。
僕は外国に来た日本人みたいになっちゃったと面白い気分で幾つか折った。僕の手先が器用だとロービンの母君が感心したように言った。
「僕の国ではこれを折り紙と言うのですが、とても盛んでした。子供の頃からみんな遊びで紙を折るんです。大人になってもこれをやる方もいて、そうなると遊びというよりは一種のオブジェの様なものを作ったりして。
そう言えば先日、僕子供に紙を使った絵本を作ったんです。マイケルにもぜひ作らせてください。マイケルはどんなものがいいかなぁ?」
そう言って、膝の上に座った可愛いマイケルを覗き込んだ。
伯爵は僕に、もしかして撫で過ぎたんじゃないかと尋ねた。耳元を撫ですぎると、興奮しすぎてぐったりしちゃうのだと伯爵は思いがけない事を言った。
「…そうなんですか。僕可愛くて、撫ですぎちゃったかもしれません。どうしよう。」
僕がそう言って伯爵を泣きそうな気持ちで見上げると、伯爵は呆れた様に僕からマイケルを抱き取ると何かつぶいやいた。すると、とろんとした目のマイケルがぱっちりと覚醒して、再び元気を取り戻した。
伯爵と僕は目を見合わせて、みんなのいる方へと戻った。
僕はデービス殿下と最近遊んだばかりだったので、その時に使った残り紙を手に取ると、サッとツルを折った。僕の手の中で形作られていくツルに、みんなの関心が寄せられた。
「マモル、もしかしてそれってロクシーかい?」
アーチストの一言に僕はハタっと手を止めた。この世界に鶴は居るんだろうか…。確かにこれはロクシーに見えないこともない。僕は、はははと笑って誤魔化しながら言った。
「そう、これはロクシーだよ。」
すると話を聞いていたかの様に、ロクシーが温室の入り口からテラスへとやって来た。ロクシーの事はロービンの母君に竜になるところを見せていたので、その危険性も無いとわかってもらってあった。
ロービンの母君は流石のリットン伯爵の姪御さんだけあって、その手の不思議な事に対する免疫があるというか、抵抗が無かった。
僕は鶴の折り紙のしっぽを持って、羽ばたかせるとマイケルはロクシーとそれを見比べて、手を叩いて喜んだ。それを見ていたロービンにアーチスト、伯爵までもが、僕にロクシーを折ってくれとせがんできた。
僕は外国に来た日本人みたいになっちゃったと面白い気分で幾つか折った。僕の手先が器用だとロービンの母君が感心したように言った。
「僕の国ではこれを折り紙と言うのですが、とても盛んでした。子供の頃からみんな遊びで紙を折るんです。大人になってもこれをやる方もいて、そうなると遊びというよりは一種のオブジェの様なものを作ったりして。
そう言えば先日、僕子供に紙を使った絵本を作ったんです。マイケルにもぜひ作らせてください。マイケルはどんなものがいいかなぁ?」
そう言って、膝の上に座った可愛いマイケルを覗き込んだ。
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