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番
朝の浜辺を
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何処からかささやくような呼び声に意識を浮上させる。この甘やかな声は僕の心を幸せで満たしてくれる。
「…理玖、起きて。ごめんね?もっと寝かせてあげたかったんだけど、朝の海に散歩行きたいって言ってたろ?どうする?止める?」
僕はあっくんの胸元に顔を埋めながら首を振った。ようやく出た声は掠れて酷いものだった。
「…いく。起こしてください…。」
あっくんは僕をぎゅっと抱きしめると、僕の髪を撫でながら嬉しそうな声で言った。
「はぁ。やっぱり朝一緒に起きるとか最高なんだけど。寝ぼけた理玖が可愛すぎて辛い…。このままずっとこうしてようか?」
僕はあっくんの通常運転が始まったせいで、妙に目が冴えて来た。顔を上げてあっくんを睨んで言った。
「…あっくんは、僕に甘過ぎだとおもう…。起きる。」
まだ夏が始まらない朝の空気は、波の音と一緒に身体の奥へ流れ込んで来るみたいだ。裸足に感じる足元の砂が、波と共にすくわれていって僕の身体を不安定にさせる。
僕はそれが昔感じた気持ちに似てる気がしてクスクスと笑った。手を繋いでいるあっくんが、僕を見てる。僕は潮風になびく長い髪が、あっくんの涼しげな顔立ちにかかるのを格好良くてドキドキすると思いながら、はにかんで言った。
「僕ね、まだ自分が何のバースかわからなかった時に、凄く不安だった。彗兄や涼兄はアルファだったし、僕自身はバースのこと何も知らなくて。
漠然と兄さんたちみたいにはなれない気がしていたんだ。だから間違った情報に踊らされて、何処かで不安な気持ちを抱えていたんだ。
でも今考えると、僕自身はアルファでも、べーターでも、オメガでもバース自体にこだわりがあったわけじゃない。…あっくんとずっと一緒に居られるのはアルファだけなんだって信じ込んでいたせいで、あっくんと離れちゃう気がして不安だったんだ。
だから、あっくんが中学入学のお祝いに来てくれて、僕のバース関係なしに「約束」しようって言ってくれた時、僕の不安は全部消えちゃった。
今、足元の砂が波にさらわれていくのを感じたら、あの時の気持ちを思い出したんだ。…何だか不思議だな。今こうしてあっくんと番になって、ずっと一緒に居られるのって何だか夢を見てる気がするから。
僕、夢を見てるわけじゃないよね?これって現実だよね?」
「…理玖、起きて。ごめんね?もっと寝かせてあげたかったんだけど、朝の海に散歩行きたいって言ってたろ?どうする?止める?」
僕はあっくんの胸元に顔を埋めながら首を振った。ようやく出た声は掠れて酷いものだった。
「…いく。起こしてください…。」
あっくんは僕をぎゅっと抱きしめると、僕の髪を撫でながら嬉しそうな声で言った。
「はぁ。やっぱり朝一緒に起きるとか最高なんだけど。寝ぼけた理玖が可愛すぎて辛い…。このままずっとこうしてようか?」
僕はあっくんの通常運転が始まったせいで、妙に目が冴えて来た。顔を上げてあっくんを睨んで言った。
「…あっくんは、僕に甘過ぎだとおもう…。起きる。」
まだ夏が始まらない朝の空気は、波の音と一緒に身体の奥へ流れ込んで来るみたいだ。裸足に感じる足元の砂が、波と共にすくわれていって僕の身体を不安定にさせる。
僕はそれが昔感じた気持ちに似てる気がしてクスクスと笑った。手を繋いでいるあっくんが、僕を見てる。僕は潮風になびく長い髪が、あっくんの涼しげな顔立ちにかかるのを格好良くてドキドキすると思いながら、はにかんで言った。
「僕ね、まだ自分が何のバースかわからなかった時に、凄く不安だった。彗兄や涼兄はアルファだったし、僕自身はバースのこと何も知らなくて。
漠然と兄さんたちみたいにはなれない気がしていたんだ。だから間違った情報に踊らされて、何処かで不安な気持ちを抱えていたんだ。
でも今考えると、僕自身はアルファでも、べーターでも、オメガでもバース自体にこだわりがあったわけじゃない。…あっくんとずっと一緒に居られるのはアルファだけなんだって信じ込んでいたせいで、あっくんと離れちゃう気がして不安だったんだ。
だから、あっくんが中学入学のお祝いに来てくれて、僕のバース関係なしに「約束」しようって言ってくれた時、僕の不安は全部消えちゃった。
今、足元の砂が波にさらわれていくのを感じたら、あの時の気持ちを思い出したんだ。…何だか不思議だな。今こうしてあっくんと番になって、ずっと一緒に居られるのって何だか夢を見てる気がするから。
僕、夢を見てるわけじゃないよね?これって現実だよね?」
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