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変わるもの、変わらないもの
涼介side慟哭
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俺は震える指を眺めながら、耳からスマホを離した。
「…おれ、行かなくちゃ。理玖が…、篤哉が。」
俺は急き立てられるように、立ち上がった。咄嗟に俺の手を掴む蓮の心配そうな顔を見ながら、俺はヘラヘラと笑って言ったんだ。
「何かの冗談かな…。理玖と篤哉が交差点で信号無視のトラックに追突されたって。篤哉は理玖を乗せてる時に無茶な運転なんか絶対しないやつだぜ?イタズラだとするとタチが悪すぎるだろ?」
蓮が俺の手をぐっと痛いほど握りしめた。
「涼介、しっかりしろ。今すぐ病院に行くぞ。病院は何処だ。」
俺は心臓が馬鹿みたいに速くなって、何なら吐き気までして来て口元に手を押し当てて俯いた。
「…京教病院。」
蓮は俺を玄関まで引き摺って行くと、振り返って尋ねた。
「今すぐ京教病院へ向かうぞ。…誰からの連絡だった?」
俺は彗からの連絡だって答えるのが精一杯だった。蓮もそれ以上俺に尋ねなかった。
タクシーに乗って二人で病院へ向かいながら、蓮は誰かにメッセージを送っていた。多分壱太だろう。壱太だってこんなタチの悪い冗談は思いつかない筈だ。
俺はこれが現実なら、二人の状況をまず知るのが先だと少し冷静になれた。蓮は俺のことをチラッと見たけれど、何も言わなかった。
今は何を言われても、何も答えられない。俺も冷静じゃない。ショックが大き過ぎてどこかボンヤリしてるんだ。何も言わずに放っておいてくれる蓮にどこかホッとしていた。
それからの状況は、想像したものより酷いものだった。病院に着くと、既に緊急手術のランプは赤く光っていて、俺は理玖の手術室の前で呆然と立ち竦んでいた。
先に来ていた彗は心なしか青褪めていたけれど、冷静だった。俺の直ぐ後から駆けつけた両親と俺、そして俺に付き添っていた蓮に状況の説明をしてくれた。
「連絡した通りなんだ。詳しいことはまだよく分かってない。篤哉君と理玖の車に信号無視のトラックが突っ込んできたという事だ。…ドクターが言うには二人とも酷い有り様だったようだ。」
父さんが彗に尋ねた。
「…二人とも命に別状は無いんだろう?」
彗は心なしか目を潤ませて言った。
「…理玖がここに到着して直ぐに呼吸が止まったって…。直ぐに蘇生して息は戻ったみたいだけど…。出血が酷いみたいで…。」
俺たちは誰も何も言えなかった。父さんに抱き抱えられた母さんの、絞るような泣き声が冷たいフロアに響いた。
「…おれ、行かなくちゃ。理玖が…、篤哉が。」
俺は急き立てられるように、立ち上がった。咄嗟に俺の手を掴む蓮の心配そうな顔を見ながら、俺はヘラヘラと笑って言ったんだ。
「何かの冗談かな…。理玖と篤哉が交差点で信号無視のトラックに追突されたって。篤哉は理玖を乗せてる時に無茶な運転なんか絶対しないやつだぜ?イタズラだとするとタチが悪すぎるだろ?」
蓮が俺の手をぐっと痛いほど握りしめた。
「涼介、しっかりしろ。今すぐ病院に行くぞ。病院は何処だ。」
俺は心臓が馬鹿みたいに速くなって、何なら吐き気までして来て口元に手を押し当てて俯いた。
「…京教病院。」
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「今すぐ京教病院へ向かうぞ。…誰からの連絡だった?」
俺は彗からの連絡だって答えるのが精一杯だった。蓮もそれ以上俺に尋ねなかった。
タクシーに乗って二人で病院へ向かいながら、蓮は誰かにメッセージを送っていた。多分壱太だろう。壱太だってこんなタチの悪い冗談は思いつかない筈だ。
俺はこれが現実なら、二人の状況をまず知るのが先だと少し冷静になれた。蓮は俺のことをチラッと見たけれど、何も言わなかった。
今は何を言われても、何も答えられない。俺も冷静じゃない。ショックが大き過ぎてどこかボンヤリしてるんだ。何も言わずに放っておいてくれる蓮にどこかホッとしていた。
それからの状況は、想像したものより酷いものだった。病院に着くと、既に緊急手術のランプは赤く光っていて、俺は理玖の手術室の前で呆然と立ち竦んでいた。
先に来ていた彗は心なしか青褪めていたけれど、冷静だった。俺の直ぐ後から駆けつけた両親と俺、そして俺に付き添っていた蓮に状況の説明をしてくれた。
「連絡した通りなんだ。詳しいことはまだよく分かってない。篤哉君と理玖の車に信号無視のトラックが突っ込んできたという事だ。…ドクターが言うには二人とも酷い有り様だったようだ。」
父さんが彗に尋ねた。
「…二人とも命に別状は無いんだろう?」
彗は心なしか目を潤ませて言った。
「…理玖がここに到着して直ぐに呼吸が止まったって…。直ぐに蘇生して息は戻ったみたいだけど…。出血が酷いみたいで…。」
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