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秘密の発覚
秘密基地
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「…ここなの?」
そう呆れた様な顔で建物を見上げたガブリエルに非常に同意してしまう。アルフレッドがどう手を回したのか分からないけれど、ギーク侯爵家の力を舐めてた。
王都でも華やかな大通りから一本入ったこの通りは、閑静な三階建ての建物が並んでいた。ケニー経由で僕に届いた部屋の鍵と地図にあったのが、黒と白のツートンカラーで彩られた、その通りでは一際洒落た建物だった。三階建ての建物は各フロアが占有になって居て、僕の部屋は三階だった。
皆で共有玄関を入って階段を上がっていくと、目の前に青銅色の洒落た門扉に辿り着いた。大きな方の鍵を開けて、中に入ると、広いポーチの先に美しい玄関扉が見えた。
凝った装飾のついた鍵を使って玄関を開けると、目の前に明るい室内が広がった。想像よりも広い室内には、洒落た家具が配置されて居て、ルーフバルコニーに面した広い応接には幾つかの部屋の扉があった。
「ジュニ!見て!」
ガブリエルに呼ばれて行くと、そこは主寝室だった。開放的な窓に面した部屋には大きなベッドがあって、明るい青い壁紙が白い装飾を引き立てていた。
壁面クローゼットを開けると、そこには充分すぎる衣装が揃っていた。僕がちょっと唖然としてそれを眺めていると、部屋の中を見回っていたガブリエルが、衣装を幾つかチェックして言った。
「ふうん、これってアルフレッド様の趣味なのかな。」
僕はガブリエルを見下ろして言った。
「それはどうか分からないけど、こんなに揃えてくださったなんて、ちょっと想像してなかったよ。お礼をしないといけないよね?」
するとガブリエルは僕の手を引っ張って、ケインとケニーが話をしている応接の間へ戻ろうと部屋を出た。
「別にいいんじゃない?アルフレッド様の命の恩人なんだから、これくらいしてもらってもいいでしょう。」
「ジュシア、随分豪勢な部屋を用意してもらったんだな。」
そうケインが揶揄うので、僕は肩をすくめて言った。
「僕が頼んだわけじゃないけどね。スペアルームがあるから、ケインも泊めてあげるよ。」
ケインはニヤリと笑うと、自分は泊めてもらえる先は幾らでもあるんだと余計な事を言うので、僕はガブリエルに自分はそんな不埒な真似はしていないと、何故か弁明する羽目になってしまった。
「僕はここには泊まりに来れないでしょ…。」
そうガブリエルが寂しそうに呟くから、僕がガブリエルに言ったんだ。
「だったら、ルーク様に頼んだらどう?兄上のルーク様が一緒なら、きっと外泊許可も出るでしょ?」
すると何故かガブリエルは渋い顔でぶつぶつ言っていた。よく聞こえなかったけれど、聞き返したら何でもないって言うので僕も深追いはしなかった。ケニーとケインが意味深に目で合図してるのが何だか嫌な感じだ。まったく。
『兄上と一緒になんて、絶対ムリ。ジュニの事狙ってるんだから!』
そう呆れた様な顔で建物を見上げたガブリエルに非常に同意してしまう。アルフレッドがどう手を回したのか分からないけれど、ギーク侯爵家の力を舐めてた。
王都でも華やかな大通りから一本入ったこの通りは、閑静な三階建ての建物が並んでいた。ケニー経由で僕に届いた部屋の鍵と地図にあったのが、黒と白のツートンカラーで彩られた、その通りでは一際洒落た建物だった。三階建ての建物は各フロアが占有になって居て、僕の部屋は三階だった。
皆で共有玄関を入って階段を上がっていくと、目の前に青銅色の洒落た門扉に辿り着いた。大きな方の鍵を開けて、中に入ると、広いポーチの先に美しい玄関扉が見えた。
凝った装飾のついた鍵を使って玄関を開けると、目の前に明るい室内が広がった。想像よりも広い室内には、洒落た家具が配置されて居て、ルーフバルコニーに面した広い応接には幾つかの部屋の扉があった。
「ジュニ!見て!」
ガブリエルに呼ばれて行くと、そこは主寝室だった。開放的な窓に面した部屋には大きなベッドがあって、明るい青い壁紙が白い装飾を引き立てていた。
壁面クローゼットを開けると、そこには充分すぎる衣装が揃っていた。僕がちょっと唖然としてそれを眺めていると、部屋の中を見回っていたガブリエルが、衣装を幾つかチェックして言った。
「ふうん、これってアルフレッド様の趣味なのかな。」
僕はガブリエルを見下ろして言った。
「それはどうか分からないけど、こんなに揃えてくださったなんて、ちょっと想像してなかったよ。お礼をしないといけないよね?」
するとガブリエルは僕の手を引っ張って、ケインとケニーが話をしている応接の間へ戻ろうと部屋を出た。
「別にいいんじゃない?アルフレッド様の命の恩人なんだから、これくらいしてもらってもいいでしょう。」
「ジュシア、随分豪勢な部屋を用意してもらったんだな。」
そうケインが揶揄うので、僕は肩をすくめて言った。
「僕が頼んだわけじゃないけどね。スペアルームがあるから、ケインも泊めてあげるよ。」
ケインはニヤリと笑うと、自分は泊めてもらえる先は幾らでもあるんだと余計な事を言うので、僕はガブリエルに自分はそんな不埒な真似はしていないと、何故か弁明する羽目になってしまった。
「僕はここには泊まりに来れないでしょ…。」
そうガブリエルが寂しそうに呟くから、僕がガブリエルに言ったんだ。
「だったら、ルーク様に頼んだらどう?兄上のルーク様が一緒なら、きっと外泊許可も出るでしょ?」
すると何故かガブリエルは渋い顔でぶつぶつ言っていた。よく聞こえなかったけれど、聞き返したら何でもないって言うので僕も深追いはしなかった。ケニーとケインが意味深に目で合図してるのが何だか嫌な感じだ。まったく。
『兄上と一緒になんて、絶対ムリ。ジュニの事狙ってるんだから!』
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