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新しい僕
ガブリエルside落ちつかない気持ち
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「ガブリエル、どうしたの?随分機嫌が悪いじゃない。」
そう僕に話しかけてきたのは、仲が良いマーキュリーだった。
「ちょっとね、兄上がうざいだけだよ。」
僕が顔を顰めてマーキュリーを見ると、マーキュリーは眉を上げて笑った。
「僕も兄上が二人も居るからね。その気持ちはとってもよく分かるよ。‥でもガブリエルの兄上はもう卒業して騎士団入りするんだろう?僕たちとは立ってる位置が違うって言うか、そこまでイライラする様な事あるかな。僕みたいに、歳が近い兄弟ならいざ知らずさ。」
僕はため息をついてマーキュリーに言うともなしに呟いた。
「…立ち位置が違いすぎるからイライラするんだ。僕ではどうしようもない事があるって見せつけられてさ。本当ジュニは僕のものなのに!」
マーキュリーは首を傾げて尋ねてきた。
「…ジュニって?」
僕は立ち上がると、新入生のお茶会を見回した。マーキュリーはともかく、みんなまだ何処か幼い顔つきで呑気なものだ。僕の様な苦悩なんて感じたことも無いんだろう。
僕はジュニが家にやって来てから、毎日が楽しくて笑ってばかりいたんだ。でもジュニがジュシアになって、僕だけの特別なジュニじゃなくなっていくにつれて、僕は段々楽しいばかりじゃいられなくなった。
可愛くて、生意気で、綺麗なジュニは兄上からもアルフレッド様からもちょっかいかけられて、それには僕は力及ばない。それはどうしようもない事だけど、だからって納得できる訳でもない。
眉間に皺を寄せている僕に、マーキュリーは微笑んで言った。
「何か悩んでるみたいだけど、僕たちは確実に成長しているし、望む未来はいつか捕まえることが出来るはずだよ。ガブリエルは頭も飛び抜けて良いしさ。さぁ、あっちに行って気晴らししようよ。ガブリエルと対戦したいって皆家で特訓して来たんだから。」
僕はマーキュリーの言葉に少し慰められて苦笑すると、ボードゲームのコーナーで僕たちの方を見て手を振っている仲間を見つめた。
「分かったよ。マーキュリーの言うことももっともだし、僕が今できる事は皆をコテンパンにする事くらいしかないみたいだし。鬱憤をここで晴らさせてもらうよ。」
僕がそう言ってニヤリと笑うと、マーキュリーはバカみたいに笑って皆に呼びかけた。
「皆、今日のガブリエルはいつに増して手強そうだよ。コテンパンにやられても泣いちゃダメだぞ?」
そう僕に話しかけてきたのは、仲が良いマーキュリーだった。
「ちょっとね、兄上がうざいだけだよ。」
僕が顔を顰めてマーキュリーを見ると、マーキュリーは眉を上げて笑った。
「僕も兄上が二人も居るからね。その気持ちはとってもよく分かるよ。‥でもガブリエルの兄上はもう卒業して騎士団入りするんだろう?僕たちとは立ってる位置が違うって言うか、そこまでイライラする様な事あるかな。僕みたいに、歳が近い兄弟ならいざ知らずさ。」
僕はため息をついてマーキュリーに言うともなしに呟いた。
「…立ち位置が違いすぎるからイライラするんだ。僕ではどうしようもない事があるって見せつけられてさ。本当ジュニは僕のものなのに!」
マーキュリーは首を傾げて尋ねてきた。
「…ジュニって?」
僕は立ち上がると、新入生のお茶会を見回した。マーキュリーはともかく、みんなまだ何処か幼い顔つきで呑気なものだ。僕の様な苦悩なんて感じたことも無いんだろう。
僕はジュニが家にやって来てから、毎日が楽しくて笑ってばかりいたんだ。でもジュニがジュシアになって、僕だけの特別なジュニじゃなくなっていくにつれて、僕は段々楽しいばかりじゃいられなくなった。
可愛くて、生意気で、綺麗なジュニは兄上からもアルフレッド様からもちょっかいかけられて、それには僕は力及ばない。それはどうしようもない事だけど、だからって納得できる訳でもない。
眉間に皺を寄せている僕に、マーキュリーは微笑んで言った。
「何か悩んでるみたいだけど、僕たちは確実に成長しているし、望む未来はいつか捕まえることが出来るはずだよ。ガブリエルは頭も飛び抜けて良いしさ。さぁ、あっちに行って気晴らししようよ。ガブリエルと対戦したいって皆家で特訓して来たんだから。」
僕はマーキュリーの言葉に少し慰められて苦笑すると、ボードゲームのコーナーで僕たちの方を見て手を振っている仲間を見つめた。
「分かったよ。マーキュリーの言うことももっともだし、僕が今できる事は皆をコテンパンにする事くらいしかないみたいだし。鬱憤をここで晴らさせてもらうよ。」
僕がそう言ってニヤリと笑うと、マーキュリーはバカみたいに笑って皆に呼びかけた。
「皆、今日のガブリエルはいつに増して手強そうだよ。コテンパンにやられても泣いちゃダメだぞ?」
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