【実話】ダメ男に一目惚れした高島れいかのリアルなキセキ~スレ違いと号泣の果てに……いつまでも~

たたら

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第4章 僕から高島さんへ3回目の告白

第52話 3回目の告白(2)<2220.10.26>_戸塚氏の話

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 座席に戻ってから時計のことを聞かれることは無かった。
 会話を再開した。いつからか自分でやり遂げた仕事の話をした。そのやり遂げた仕事の結果に満足していて、今でも誇りに思っていることを話した。
 どうしてそのような話をしたのかは思い出せない。ただ僕の話を聞き終えた高島さんの口から想像もしない言葉を聞くことになってしまった。
「戸塚さんと同じこと言っている」
 うつむいて嬉しそうに話す高島さん。

(えっ、この話の流れで嬉しそうに微笑むって……誰に対して微笑んでいるんだ? 俺? 戸塚氏? ……いやそれもそうだが、何故ここで戸塚氏の話がでてきた? 違う違う、そういうことじゃない。戸塚氏と同じことを言っているということは、戸塚氏とそういう話しをすることがあったということか…………)

 一気に頭の中が混乱してしまった。

(何しに来たんだろう…………)

 これから僕が告白しようとしている高島さんが、戸塚氏の名前を出して、それでいて微笑んでいる。
 良い意味で捉えて、つまり、僕に対して微笑んだとしても、今ここで僕に向かって男性の名前を出すというのはそもそもどうなんだろうか。例えばこの席で「川原さんは若くて魅力的な女性だよね」と僕が言っているのと同じだと思うのだけど。僕にとって川原さんに何か惹かれるものはないと高島さんが分かっていたとしても、少なくとも告白直前には決して触れてはいけないことだと思う。
 逆に悪い意味で捉えると、高島さんは僕に気持ちはなく戸塚氏に気持ちがあると捉えられる。
 どっちに転んでも面白くない。
 去年の湖畔ライブから今年の8月に行ったコンサートまで僕と戸塚氏とに何か接点のあった記憶はない。
 そんな戸塚氏が最近になって突然あらゆる場面で出てくるようになったため、僕の目には高島さんと戸塚氏が急接近しているように思えていた。

(遠回しに…………ということなんだろうか? …………今日何しに来たんだろうか…………何も言わないで帰ろうかな…………告白しても結果が見えているようにしか思えないな…………)

 この会話があまりにショックだったのか、この喫茶店での会話はこれ以外何も思い出せない。
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