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シャノンの学友と隣国の動乱
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ーー シャノンと学友達
学園が長期休校になったことから、シャノンが学友を連れてライディン侯爵領に帰ってくることになった。
王都の邸から自宅までは馬車でゆっくり移動して1泊2日、学友とワイワイしながら帰ってくるようだ。
学友はセガール公爵家の三女メアリー、トーラル子爵家の二女ポエム、カルマン侯爵家の娘ケリーの3人だ。
馬車は勿論我がライディン侯爵家の特製馬車で他の家の馬車は後ろをついて来る形だ。
「本当シャノンの馬車は凄いわ。うちもこんな馬車を購入して欲しいわ。」
「「本当よね」」
3人娘が馬車の乗り心地と広さを誉める。
「多分お父様に頼めば購入は可能だと思うわよ。」
と答えるシャノンに3人は「本当に。」と喜んでいた。
3人ともシャノンの2つ上の12歳だがシャノンが見た目お姉さんだ。
学園は3年間が基準で、12~15歳くらいが一番多くシャノンのように10歳から入学するのは少ない。
貴族の場合、13歳から社交に参加し始め15歳には立派なレディーとして扱われる。
ケリーがシャノンに
「お兄様には婚約者はいらっしゃるの?」
と聞いてきた。
「お兄様は・・・多分いないわ。まだ16歳ですもの毎日訓練に汗を流してるお兄様は、そんなことまだ気にして無いもの。」
と言うと、メアリーが
「私立候補しようかしら。」
と言うと
「「私も!」」
とみんながなのりをあげだした。
『意外とお兄様はモテるのね。』
◇
侯爵領に着き屋敷入ると皆不思議な顔をし始めた。
「シャノンどうしてここはこんなに明るいの?」
屋敷は大きくなればなるほど、奥まで日の光が入りづらいため暗いのだそのため光のな道具か蝋燭を立てることになる。
しかしライディン侯爵家の屋敷は自然光が屋敷中を灯で埋めているのだ。
「それはあれよ。お父様とイデアお姉様が開発した、不壊の付与のついたガラスが光を多く取り込めるの。」
と2階のテラス側の大きく開いた開口は透明なガラスという素材が、自然光を多く屋敷内に取り込んでいるのが見えた。
「それになぜか外と違って涼しい気がするわ。」
メアリーが言うとみんな頷いて肯定した。
初夏の季節で、少し汗ばむ季節の今馬車からら降りたらムッとした気温も、屋敷に入ると過ごしやすくなったのだ。
「え!これは室内の気温を一定にする魔道具よ。どこの家にもあるんじゃ無いの?」
とシャノンが言えば
「「「そんな魔道具知らないわ。」」」
と皆んなが同時に答えた。
「シャノンの家は規格外過ぎよ。」
とポエムが言えば
「屋敷だけじゃなく、住んでる皆んなが規格外よ。」
と姿を現した母、エルメアを見ながらケリーが呟く。
母エルメアはシャノンのお姉さんとしか見えない若々しさで、
「皆さんいらっしゃい。ゆっくりしていってね。」
と言いながら、奥に姿を消した。
「最近私のお母様が、同じように若くなり始めたの。やっぱりあれが理由なの?」
メアリーが言うと
「それって、元王妃様が販売している魔法の化粧水のこと?」
とポエムが言うとシャノンが
「多分そうね。お婆さまが統括してるのよねあの化粧水は。」
と答えるとケリーが
「私のお母様も欲しがってるけど、中々手に入らないのよね。」
とため息をつきながら呟く。
元王妃に認められた貴族や豪商以外は、卸ていないため希少性が高いのだ。
ーー 子供達を連れてキャンプ
カイトが娘シャノンが学友を連れてきているのを知ったのは、中央大森林の第3回遠征から帰った時だった。
ライディン侯爵家の騎士団の強化を兼ねた遠征は今回3回目となる。
その効果は非常に高く。今までもこの世界最強に数えられていた騎士団は、その力をさらに向上させ他の追随を許さないほどになった。
今年の武術大会に出れば、上位独占は確実と思われた。
沢山の魔物を倒しその素材を持ち帰った騎士団の成果を見にきたシャノン以下学友達。
「シャノンあれ、ワイバーンじゃない?」
ケリーが大きな魔物の一つを指差し尋ねるとその横で
「!あの子山のようなのは・・ドラゴン?」
メアリーが震えながら口にするとシャノンが
「どれ?あれはワイバーンね。あそこのは地竜みたいね。」
と答えるとメアリーが
「どうしてそんな冷静なの?」
と驚きながら尋ねると
「だって、私もワイバーンなら何度か狩で倒してるもの。」
と言ったのを聞き皆、引いていた。
『『『この家の人達は規格外すぎるわ。』』』皆の意見が一致した瞬間だった。
◇
夕食の時間は学友達が再度驚くイベントだった。
「これ物凄くお美味しいわ。」
ケリーが思わず口にすると
「このスープは神のスープだわ。」
とポエムも声を上げた。
この世界の調理技術はとても低く、焼くか煮込むしかない状況。
そこにライディン侯爵家の調理方法が世界を席巻することになる。
・焼き
・煮込み
・蒸し
・生
・麺料理
・ライス料理
・柔らか白パン
・ハンバーグ
・カレー
と数え上げたらキリがない料理の数々。
それを直に食べられるチャンスを得た、学友達は興奮の中にいた。
食事はビュフェ形式。
「これが、最新最高のライディン料理なのね。」
と興奮気味のポエム。
次の日カイトは、シャノンらを連れてキャンプに行くことになった。
「今から中央大深林にキャンプに行くぞ。」
と言うライディン侯爵にケリーらはこっそりシャノンに
「大丈夫なの?」
と心配顔で聞くと
「全然。向こうでお兄様が準備してると聞いたわ。行かない人いる?」
と聞くと
「え、お兄様!行きます絶対いきます。」
とメアリーが叫んで顔を赤くしていた。
そして次の瞬間最大の驚きが、ライディン侯爵の転移魔法で第森林に。
「神の魔法だわ」
ポエムが言うとシャノンが胸を張って
「お兄様も出来るそうよ。」
との言葉に
「「「えええ!」」」
と声がこだました。
その後のキャンプは、想像を超えることが次々に起こって3人は興奮の連続で。
次の日の夕方帰ってからは皆直ぐに寝てしまったほど。
こんな刺激的な日々を10日ほど過ごして3人はそれぞれに実家へと帰っていった。
ーー セガール王国の憂鬱
ミセール王国に西側中央大森林を隔ててセガール王国がある。
この国の抱える問題は多い。
・現国王が高齢の為後継問題が。
・セガール王国は3方に大森林と接し、魔物に被害が大きい。
・大河2つがよく氾濫を起こす為、交易が滞りやすい、
・ここ数年凶作が続いている。
と言うのが大きな問題だった。
話に聞くと隣国のミセール王国は、中央大森林を騎士団の遠征で管理していると聞く。
しかし我が国では大森林に兵を派遣しても被害が出ることはあっても、管理できる未来は見えない。
後継問題も、頭が痛い。
子沢山はいいが仲が悪く、争いが収まらない。
それ故、嫁取りや婿取り及び他国への婚姻が難しい。
ミセール王国では、治水工事に成功したようで安定した農耕や交易が可能になった。と言う話を聞くが我が王国では、とてもじゃないがをそんな話は無理でその為凶作の元になる。
ここで現国王は次の提案をした
・治水を成功した者
・大森林を管理可能とした者
何でもそれを成した者を、次の国王とする。
これを聞いた子供達は、後ろ盾と共に挑戦するもことごとく失敗することになり、国王を非常に落胆させた。
そして
「誰でも良い。この王国を助けたものに国王の権利を譲る。」
とまで言わせたのだ。
それからセガール王国には多くの外国人が訪れ、あれやこれやと愚にもつかない提案で、更なる混乱を招くのであった。
その為国力が急落し、地方を中心に盗賊団が力を持ち出し王国に兵でも抑えられないほどになるのだった。
ーー 盗賊退治の依頼。
冒険者ギルドから特別依頼が来たのは、隣国セガール王国の混乱が諸外国に知れ渡っら頃のことだった。
「ライディン侯爵。どうかセガール王国の盗賊討伐の依頼を受けてもらいたい。」
カイトに前に頭を下げる男3人、二人はミセール王国のギルマスそしてもう一人はセガール王国のギルマスだと言う。
「それで盗賊は幾つで、その勢力は?」
と尋ねると
「盗賊は大きく5つ、一番規模が大きいのが総勢2000、次が1500で他は1000人規模です。」
と答えたらセガール王国のギルマス。
普通1000~2000の盗賊といえば、国が対応する規模だがセガール王国では太刀打ちできないと言う。
「それで王国は維持できないだろう。」
と言う私の言葉にただ頷く3人。
「いいでしょう。で報酬は?」
と聞くと、苦い顔で
「それが・・盗賊のお宝で。」
と言う始末、王国が本気で依頼してないのか。
「それなら話にならぬな。もう少し様子を見ようか。」
と言うとギルマスが真っ青な顔で
「それでは王国民が生きていけません。」
と言うので
「それこそ王国の責任でしょうが!」
とその話を打ち切った。
その後本国のギルマスらが
「どのような条件なら受けてもらえますか?」
と聞いてきたので
「我が騎士団の入国の許可と自由な移動。それから中央大森林側の領地を譲渡してもらおう。」
と言うと
「それは・・・無理かも。」
と言いながら帰っていった。
しかし事態は大きく変わる。
盗賊らの勢力が急拡大し、総勢2万の盗賊らが王都を取り囲み占拠されそうになったのだ。
週の後期貴族もその勢力に手も出せず、自領に引きこもる一方。
王国自体の存亡が危うくなった。
セガール王国の国王は近隣諸国に応援を頼んでいたが、報酬面なので今一歩協力が得られていなかった。
ここに来て国王は決断した
「王国を助けた者に次の国王を譲る。」
と。
そして各国から兵士が派遣され始めるが、盗賊らが意外とて強く応援部隊が大敗し始める。
その頃やっとライディン侯爵の元にあのギルマスともう一人の男が現れ
「私はセガール王国の宰相、国王の代理で依頼いたします。是非我がセガール王国えおお救い願います。」
と依頼してきた。
◇
盗賊退治の日。
ライディン侯爵の騎士団2000人とキャノンを連れたカイトは、集団転移魔法でセガール王国に。
「いいかこれから盗賊団を後ろから急襲しながら殲滅する。部隊を二つに分ける一つはキャノン率いる第一部隊。残りは私に付け。行くぞ!」
と気合を入れ、短距離転移を使いながら移動する。
突然後方から襲われる盗賊団、逃げることも出来ず殲滅され始める。
その情報を聞きつけた盗賊団の首領たちは、すぐに対応すべく待ち受け体制を取るが。
相手は転移魔法で考えられぬ場所に現れる上、恐ろしく強い兵士。
数倍の数を誇る盗賊団も次ぎ次に討ち取られ、僅か5日で殆どが打ち取られた。
残りの盗賊が最後の方法で王都内に逃げ込もうと攻勢をかけた途端、落雷の雨が。
殲滅した盗賊の首領の首を刈ったライディン侯爵が王都に凱旋し、王城のセガール国王にその首を差し出した。
セガール国王はライディン侯爵に
「我が国を救ってくれたそちに、次の国王に任ずる。」
と布告した、これでセガール国王の跡目争いが最高潮に。
息子と王城に招かれていた二人を亡き者にしようと、国王の後継らが5000の兵を連れて強襲してきたのだ。
事前に予想していた二人は、首謀者の王家の者たちを中心に倒すとその首を国王に差し出し。
「このような国は滅ぶしか無いかもしれませんね。」
と言うと転移魔法で自国に帰った。
セガール国王は、息子らの暴挙に非常に落胆し10日後に心労が祟り急逝してしまった。
大混乱のセガール王国にこれ幸いと兵を向ける国が現れ始めた頃。
その国に一つの警告が届いた
「我ライディンなり。セガール国王に手を出すものは、何人であっても我に敵対する者として処断する。」
と言う文面だ。
諸外国の国王はライディンの恐ろしさを知っている、直ちに兵を自国に引帰らせた。
その頃その情報を知り得たセガール王国の宰相は
「この国の存亡はライディン侯爵が握っておる。皆覚悟して判断せよ。」
と高位貴族を集め決断を求めた。
その結果
「ライディン侯爵の後ろ盾で、新国王を擁立し皆で忠誠を立てる。」
と言う物と、中央大森林側の領地をライディン侯爵の直轄地にし、中央大森林側の魔物を管理せてもらう。と言う提案だった。
中央大森林を全て自分の管理に置くことができたライディン侯爵。
提案を受け入れ、新国王に王弟の三女メネテール15歳を指名した。
女帝となったメネテールは、頭脳明晰で以前ライディン侯爵領の学校に留学していた経緯のある者で、ライディン侯爵が認めていた。
学園が長期休校になったことから、シャノンが学友を連れてライディン侯爵領に帰ってくることになった。
王都の邸から自宅までは馬車でゆっくり移動して1泊2日、学友とワイワイしながら帰ってくるようだ。
学友はセガール公爵家の三女メアリー、トーラル子爵家の二女ポエム、カルマン侯爵家の娘ケリーの3人だ。
馬車は勿論我がライディン侯爵家の特製馬車で他の家の馬車は後ろをついて来る形だ。
「本当シャノンの馬車は凄いわ。うちもこんな馬車を購入して欲しいわ。」
「「本当よね」」
3人娘が馬車の乗り心地と広さを誉める。
「多分お父様に頼めば購入は可能だと思うわよ。」
と答えるシャノンに3人は「本当に。」と喜んでいた。
3人ともシャノンの2つ上の12歳だがシャノンが見た目お姉さんだ。
学園は3年間が基準で、12~15歳くらいが一番多くシャノンのように10歳から入学するのは少ない。
貴族の場合、13歳から社交に参加し始め15歳には立派なレディーとして扱われる。
ケリーがシャノンに
「お兄様には婚約者はいらっしゃるの?」
と聞いてきた。
「お兄様は・・・多分いないわ。まだ16歳ですもの毎日訓練に汗を流してるお兄様は、そんなことまだ気にして無いもの。」
と言うと、メアリーが
「私立候補しようかしら。」
と言うと
「「私も!」」
とみんながなのりをあげだした。
『意外とお兄様はモテるのね。』
◇
侯爵領に着き屋敷入ると皆不思議な顔をし始めた。
「シャノンどうしてここはこんなに明るいの?」
屋敷は大きくなればなるほど、奥まで日の光が入りづらいため暗いのだそのため光のな道具か蝋燭を立てることになる。
しかしライディン侯爵家の屋敷は自然光が屋敷中を灯で埋めているのだ。
「それはあれよ。お父様とイデアお姉様が開発した、不壊の付与のついたガラスが光を多く取り込めるの。」
と2階のテラス側の大きく開いた開口は透明なガラスという素材が、自然光を多く屋敷内に取り込んでいるのが見えた。
「それになぜか外と違って涼しい気がするわ。」
メアリーが言うとみんな頷いて肯定した。
初夏の季節で、少し汗ばむ季節の今馬車からら降りたらムッとした気温も、屋敷に入ると過ごしやすくなったのだ。
「え!これは室内の気温を一定にする魔道具よ。どこの家にもあるんじゃ無いの?」
とシャノンが言えば
「「「そんな魔道具知らないわ。」」」
と皆んなが同時に答えた。
「シャノンの家は規格外過ぎよ。」
とポエムが言えば
「屋敷だけじゃなく、住んでる皆んなが規格外よ。」
と姿を現した母、エルメアを見ながらケリーが呟く。
母エルメアはシャノンのお姉さんとしか見えない若々しさで、
「皆さんいらっしゃい。ゆっくりしていってね。」
と言いながら、奥に姿を消した。
「最近私のお母様が、同じように若くなり始めたの。やっぱりあれが理由なの?」
メアリーが言うと
「それって、元王妃様が販売している魔法の化粧水のこと?」
とポエムが言うとシャノンが
「多分そうね。お婆さまが統括してるのよねあの化粧水は。」
と答えるとケリーが
「私のお母様も欲しがってるけど、中々手に入らないのよね。」
とため息をつきながら呟く。
元王妃に認められた貴族や豪商以外は、卸ていないため希少性が高いのだ。
ーー 子供達を連れてキャンプ
カイトが娘シャノンが学友を連れてきているのを知ったのは、中央大森林の第3回遠征から帰った時だった。
ライディン侯爵家の騎士団の強化を兼ねた遠征は今回3回目となる。
その効果は非常に高く。今までもこの世界最強に数えられていた騎士団は、その力をさらに向上させ他の追随を許さないほどになった。
今年の武術大会に出れば、上位独占は確実と思われた。
沢山の魔物を倒しその素材を持ち帰った騎士団の成果を見にきたシャノン以下学友達。
「シャノンあれ、ワイバーンじゃない?」
ケリーが大きな魔物の一つを指差し尋ねるとその横で
「!あの子山のようなのは・・ドラゴン?」
メアリーが震えながら口にするとシャノンが
「どれ?あれはワイバーンね。あそこのは地竜みたいね。」
と答えるとメアリーが
「どうしてそんな冷静なの?」
と驚きながら尋ねると
「だって、私もワイバーンなら何度か狩で倒してるもの。」
と言ったのを聞き皆、引いていた。
『『『この家の人達は規格外すぎるわ。』』』皆の意見が一致した瞬間だった。
◇
夕食の時間は学友達が再度驚くイベントだった。
「これ物凄くお美味しいわ。」
ケリーが思わず口にすると
「このスープは神のスープだわ。」
とポエムも声を上げた。
この世界の調理技術はとても低く、焼くか煮込むしかない状況。
そこにライディン侯爵家の調理方法が世界を席巻することになる。
・焼き
・煮込み
・蒸し
・生
・麺料理
・ライス料理
・柔らか白パン
・ハンバーグ
・カレー
と数え上げたらキリがない料理の数々。
それを直に食べられるチャンスを得た、学友達は興奮の中にいた。
食事はビュフェ形式。
「これが、最新最高のライディン料理なのね。」
と興奮気味のポエム。
次の日カイトは、シャノンらを連れてキャンプに行くことになった。
「今から中央大深林にキャンプに行くぞ。」
と言うライディン侯爵にケリーらはこっそりシャノンに
「大丈夫なの?」
と心配顔で聞くと
「全然。向こうでお兄様が準備してると聞いたわ。行かない人いる?」
と聞くと
「え、お兄様!行きます絶対いきます。」
とメアリーが叫んで顔を赤くしていた。
そして次の瞬間最大の驚きが、ライディン侯爵の転移魔法で第森林に。
「神の魔法だわ」
ポエムが言うとシャノンが胸を張って
「お兄様も出来るそうよ。」
との言葉に
「「「えええ!」」」
と声がこだました。
その後のキャンプは、想像を超えることが次々に起こって3人は興奮の連続で。
次の日の夕方帰ってからは皆直ぐに寝てしまったほど。
こんな刺激的な日々を10日ほど過ごして3人はそれぞれに実家へと帰っていった。
ーー セガール王国の憂鬱
ミセール王国に西側中央大森林を隔ててセガール王国がある。
この国の抱える問題は多い。
・現国王が高齢の為後継問題が。
・セガール王国は3方に大森林と接し、魔物に被害が大きい。
・大河2つがよく氾濫を起こす為、交易が滞りやすい、
・ここ数年凶作が続いている。
と言うのが大きな問題だった。
話に聞くと隣国のミセール王国は、中央大森林を騎士団の遠征で管理していると聞く。
しかし我が国では大森林に兵を派遣しても被害が出ることはあっても、管理できる未来は見えない。
後継問題も、頭が痛い。
子沢山はいいが仲が悪く、争いが収まらない。
それ故、嫁取りや婿取り及び他国への婚姻が難しい。
ミセール王国では、治水工事に成功したようで安定した農耕や交易が可能になった。と言う話を聞くが我が王国では、とてもじゃないがをそんな話は無理でその為凶作の元になる。
ここで現国王は次の提案をした
・治水を成功した者
・大森林を管理可能とした者
何でもそれを成した者を、次の国王とする。
これを聞いた子供達は、後ろ盾と共に挑戦するもことごとく失敗することになり、国王を非常に落胆させた。
そして
「誰でも良い。この王国を助けたものに国王の権利を譲る。」
とまで言わせたのだ。
それからセガール王国には多くの外国人が訪れ、あれやこれやと愚にもつかない提案で、更なる混乱を招くのであった。
その為国力が急落し、地方を中心に盗賊団が力を持ち出し王国に兵でも抑えられないほどになるのだった。
ーー 盗賊退治の依頼。
冒険者ギルドから特別依頼が来たのは、隣国セガール王国の混乱が諸外国に知れ渡っら頃のことだった。
「ライディン侯爵。どうかセガール王国の盗賊討伐の依頼を受けてもらいたい。」
カイトに前に頭を下げる男3人、二人はミセール王国のギルマスそしてもう一人はセガール王国のギルマスだと言う。
「それで盗賊は幾つで、その勢力は?」
と尋ねると
「盗賊は大きく5つ、一番規模が大きいのが総勢2000、次が1500で他は1000人規模です。」
と答えたらセガール王国のギルマス。
普通1000~2000の盗賊といえば、国が対応する規模だがセガール王国では太刀打ちできないと言う。
「それで王国は維持できないだろう。」
と言う私の言葉にただ頷く3人。
「いいでしょう。で報酬は?」
と聞くと、苦い顔で
「それが・・盗賊のお宝で。」
と言う始末、王国が本気で依頼してないのか。
「それなら話にならぬな。もう少し様子を見ようか。」
と言うとギルマスが真っ青な顔で
「それでは王国民が生きていけません。」
と言うので
「それこそ王国の責任でしょうが!」
とその話を打ち切った。
その後本国のギルマスらが
「どのような条件なら受けてもらえますか?」
と聞いてきたので
「我が騎士団の入国の許可と自由な移動。それから中央大森林側の領地を譲渡してもらおう。」
と言うと
「それは・・・無理かも。」
と言いながら帰っていった。
しかし事態は大きく変わる。
盗賊らの勢力が急拡大し、総勢2万の盗賊らが王都を取り囲み占拠されそうになったのだ。
週の後期貴族もその勢力に手も出せず、自領に引きこもる一方。
王国自体の存亡が危うくなった。
セガール王国の国王は近隣諸国に応援を頼んでいたが、報酬面なので今一歩協力が得られていなかった。
ここに来て国王は決断した
「王国を助けた者に次の国王を譲る。」
と。
そして各国から兵士が派遣され始めるが、盗賊らが意外とて強く応援部隊が大敗し始める。
その頃やっとライディン侯爵の元にあのギルマスともう一人の男が現れ
「私はセガール王国の宰相、国王の代理で依頼いたします。是非我がセガール王国えおお救い願います。」
と依頼してきた。
◇
盗賊退治の日。
ライディン侯爵の騎士団2000人とキャノンを連れたカイトは、集団転移魔法でセガール王国に。
「いいかこれから盗賊団を後ろから急襲しながら殲滅する。部隊を二つに分ける一つはキャノン率いる第一部隊。残りは私に付け。行くぞ!」
と気合を入れ、短距離転移を使いながら移動する。
突然後方から襲われる盗賊団、逃げることも出来ず殲滅され始める。
その情報を聞きつけた盗賊団の首領たちは、すぐに対応すべく待ち受け体制を取るが。
相手は転移魔法で考えられぬ場所に現れる上、恐ろしく強い兵士。
数倍の数を誇る盗賊団も次ぎ次に討ち取られ、僅か5日で殆どが打ち取られた。
残りの盗賊が最後の方法で王都内に逃げ込もうと攻勢をかけた途端、落雷の雨が。
殲滅した盗賊の首領の首を刈ったライディン侯爵が王都に凱旋し、王城のセガール国王にその首を差し出した。
セガール国王はライディン侯爵に
「我が国を救ってくれたそちに、次の国王に任ずる。」
と布告した、これでセガール国王の跡目争いが最高潮に。
息子と王城に招かれていた二人を亡き者にしようと、国王の後継らが5000の兵を連れて強襲してきたのだ。
事前に予想していた二人は、首謀者の王家の者たちを中心に倒すとその首を国王に差し出し。
「このような国は滅ぶしか無いかもしれませんね。」
と言うと転移魔法で自国に帰った。
セガール国王は、息子らの暴挙に非常に落胆し10日後に心労が祟り急逝してしまった。
大混乱のセガール王国にこれ幸いと兵を向ける国が現れ始めた頃。
その国に一つの警告が届いた
「我ライディンなり。セガール国王に手を出すものは、何人であっても我に敵対する者として処断する。」
と言う文面だ。
諸外国の国王はライディンの恐ろしさを知っている、直ちに兵を自国に引帰らせた。
その頃その情報を知り得たセガール王国の宰相は
「この国の存亡はライディン侯爵が握っておる。皆覚悟して判断せよ。」
と高位貴族を集め決断を求めた。
その結果
「ライディン侯爵の後ろ盾で、新国王を擁立し皆で忠誠を立てる。」
と言う物と、中央大森林側の領地をライディン侯爵の直轄地にし、中央大森林側の魔物を管理せてもらう。と言う提案だった。
中央大森林を全て自分の管理に置くことができたライディン侯爵。
提案を受け入れ、新国王に王弟の三女メネテール15歳を指名した。
女帝となったメネテールは、頭脳明晰で以前ライディン侯爵領の学校に留学していた経緯のある者で、ライディン侯爵が認めていた。
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楽しく読ませてもらってます、
が、誤字が多過ぎますね、
日本の方でしょうか?というレベルです…
指摘、訂正は他の方がしている(きりがない)ので私は辞めておきます。
話自体はおもしろいので続けて読ませていただきます。
(たまに読むのも億劫になる、小学生でももっとマシな文を書くぞという物を投稿している方もいるのでそうならない事を願います)
某鳥山さんのDボールみたいになってきてる気がする。
そのうち盗賊一万人とかになるのでは?。
ガンガンやり過ぎても詰まらなくなるから
要注意。
ご意見感謝。
誤字
シャノンと学友
外と違って涼しい効きがするんわ
↓
涼しい気がするわ