ブチ切れ世界樹さんと、のんびり迷宮主さん

月猫

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293 覚悟と信念と裏切③(洗脳)

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 うだうだと葛藤するエミリーさんを尻目に、<倉庫>から瓶を引っ張り出し、目の前に置いてやる。

「これ、どんな物かご存じで?」
「……あぁ、獣人を、殺す毒だ」

 エミリーさんも、こんなものを使いたくはなかったのでしょう。
 アルベリオン……いいえ、イラが寄越して使わせた獣人殺しの毒が入った瓶を、忌々し気に睨む。

 亜人に無害で獣人に有害。獣人に対しては致死率100%の猛毒となるこの毒は、ケルドの繁殖能力を元にして作られたと思われる。
 この世界で毒と言われる物は、毒耐性を持つ者であれば軽減、或いは無効化することができる。ではなぜ、アルサーンの獣人達は軒並みこの毒に侵されたのか?

毒が強かった? 毒耐性を持っていなかった? いいえ違います。この毒は毒耐性のスキルの対象にならないのです。

生き物が繁殖する場合、同族か近しい種族でなければ繁殖できません。亜人は亜人、獣人は獣人と、異種交配はできない。それを無視する存在が、ケルドだ。

元の世界で言うと、染色体の様なものでしょうかね。ケルドの場合、その種族特有の型を誤魔化し、対象を強制的に孕ませる能力を持つ。

これは毒ではないと、対象に誤認させ入り込む。亜人と獣人では魂の構造が違う為、獣人だけが重症化する事になります。

 だが、表面上は効果が見られない亜人に対しても、無害という訳でない。その侵入経路は、亜人も獣人も変わらず生殖活動を起点としている。症状が表面化する事はないですが、侵入経路に使われた部位は無事ではなく、魂に重い後遺症を残す事になる。

「不妊症……卵子精子の障害による繁殖能力の消失。それがこの毒の副作用です」
「…………え?」

その結果亜人にもたらされる症状は、不妊症。

 獣人はそのまま死に、使用した亜人も繁殖できず滅ぶ。アルベリオンが使用した毒とは、獣人を隠れ蓑とした亜人殺しの毒なのです。

「お前たちは、使い潰す事前提で使われている。お前たちは、アルベリオン国民を根絶やしにする為に使われている……お前たちは、アルベリオンを壊す為に使われている。国を守る兵が、聞いて呆れますね」
「そんな……我々が民殺、し、を?」

 守るための存在であった自分達が、毒をばら撒いていたとなれば、積み重ねた信念も、その毒を寄こした国に対しての忠誠も揺らぐってもんでしょう。

「因みに、アルベリオンが国内で流している扱いをお教えしましょうか? 裏切り者です」
「裏、切り?」
「アルサーンを落とせなかったのは、裏切り者が居たからである! 裏切り者共は前々から獣人共と共謀していた! その親族も共犯者だ! アルベリオンの更なる繁栄の為に従事した兵達は、この極悪非道の裏切り者たちによって散ったのだ! これは、アルベリオン史上最悪の売国奴である! ……てね?」

所謂スケープゴート。責任転嫁。国民への不満解消。後は反逆された時に面倒になりそうな実力者の排除ってところでしょうか? 悪政極まれりですが、短期の時間稼ぎと国力衰退を目的とするなら、分からなくもない。

「そんな訳でして、あなたの親族恋人。正確に言うのであればウォー家の関係者、エミリーさんのご両親と婚約者? が、明日、処刑される予定となっております」
「…………は?」

 そして極めつけとして、エミリーさんウォー家の関係者が、断頭台に上げられている訳なのですよ。初めその話を聞いた時、俺も今のエミリーさん同様に、頭の中が疑問符で埋め尽くされました。

「ま、まて、何を言って、いる?」
「場所は、アルベリオン王国領土の丁度中心に位置する、王都の次に大きな街ですね。名前は何と言ったかな? まぁ、別に名前なんて良いか。そこに設置された処刑台に、三日程前から磔状態ですね。そろそろ限界かな?」

アルベリオン国としては、責任の擦り付けと鬱憤の捌け口。イラとしては、敵になる可能性のある強い奴の排除って事で納得しましたが……当事者は納得なんざできませんよね?

 ならば、無理やり納得してもらいましょうか。

「はい、どうぞ」

 <倉庫>から端末を取り出し、チャチャっと操作。出力された液晶画面をエミリーさんに向けて渡す。航空映像ですが、現地の様子をリアルタイムで放映中です。

上空を旋回し続ける魔物が居るのに、住民は呑気なものです。対してエミリーさんは、画面に釘付けです。

今まで抱いていた困惑と葛藤は、怒りと殺意に変わる。
手に持つ端末が潰れるのではと思う程に力が籠められ、きりきりと歯を軋ませる。

「ふ……ふざけるな……ふざけるな!?」

やり場のない感情を抑えられず、怒りに声を震わせ、持って居た端末をなげ捨てる。漸く感情的になりましたか、こんなに頑固な人そうそういませんよ。

「ここまでの事をされて、黙って従う気ですか?」
「~~~ッ! だからと言って……今の私に何ができると言うのだ!? 何を為せと、言うのだ……」

 あ~、無力感を前に、落ち込んじゃいましたか。ですがそれは、心に隙が生まれた証拠……付け入り時ですね。

「邪神の存在の証明をし、無関係な住民を避難させるので、その先導をお願いします。その為の援助は惜しみません。最終目的は違えど、俺達と貴方は協力できます。貴方にできない事は俺達がしますので、俺達ができない事をエミリーさんがして下さい……腹の中に居た子の敵も取りたいでしょう?」
「う……む? え? ……ぁ」

 弱っている内に協力内容と利点を説きつつ、不意打ちで情報を差し込んで動揺を誘う。
 最初、何のことか理解できていない顔を浮かべたエミリーさんでしたが、理解した途端、顔面蒼白になりながら自身の腹部へと視線を落とす。

 そうなんですよね~。エミリーさんには未報告でしたが……治療中に未熟児だったと思われるものの残骸を発見しているんですよね~。
エミリーさんが気にするタイプか分かりませんでしたが、今までの感情を見るに身内に重きを置くタイプだと思いましたが、どうやら当たりのようですね。

後継ぎとかの関係も有るのでしょうかね? 毒の影響で、新たに子宝に恵まれる事もない。今までと比較にならない程に絶望しています。

「協力して頂ければ、治験の済んだ治療を最優先で提供いたします。こちらに関しては未だ治験中の為、完治の保証は出来かねますが、他での治療は不可能と思って頂いて差し支えないかと」
「ほ、本当か!?」

 葛藤し、憤慨し、絶望し、判断能力が鈍った状態で、希望をチラつかせる。決して思考は止めさせず、あくまでの自分で判断したと思わせる状況にまで持って行く。

「それとも……」

ここまで来れば、後は切っ掛けを与えるだけで……

「……家族を、子を、恋人を殺す者に、忠誠を誓った国を殺す者に、お前はこれからも尻を振るのか?」

 ……人は、最後の一線を越える。


―――


空を掴み、雲をつかみ、東へ東へ……蛇の如く長い胴体をくねらせ、雲を纏い引きながら、雲の合間を邁進する影が一つ。

天を思い、憧れ……空を走る稀有な進化を辿った地竜は、並の飛竜を凌駕する速度を見せていた。

空を飛ぶのとは異なり、空を掴み踏み締め進む地竜は、その馬力と安定感から何かを運ぶには打って付けの存在である。
普段であれば、空を我が物顔で駆け進む地竜であるが、今はガチガチに緊張し、必死の形相で駆けていた。

「ふわぁ……暇ですわぁ遅いですわぁ」
「ひう!? す、すみません姉御。これでも全速力でして……あ、姉御は自分で飛んだ方が速いんじゃ?」
「私が一体で行っても意味がないでしょう。貴方は何を運んでいるのだったかしら~?」
「ぃ、そうでしたー! すみませんすみません!」

そんな彼が怯えているのは、彼の背でつまらなそうにしている幼竜が原因である。

迷宮最強、迷宮主の娘、姉御、無差別サディスト……皆に敬意と恐怖を持って畏れられる白銀漆黒の幼竜、ルナである。そんなものが背に乗っていれば、委縮するのも致し方無いだろう。

 そんな暴君ルナは、暇を持て余していた。

「あぁ……ぁあ~暇ですわ、暇ですわ! あれ・・亜空間ガレージの中で準備中ですし、他の連中もその準備でお楽しみ……狡いですわ暇ですわ! ここで魔導の練習でもしてやろうかしらですわ!」
「ちょ、勘弁してください、おれまだ死になくな、あ、叩かないで叩かないで、ぐりぐりしないで!?」

暇を持て余したルナが、ぺちぺちと尾で背を叩くたびに、竜の肩がびくりと跳ねる。その反応に加虐心がくすぐられたのか、暇つぶしとばかりに、ルナがぺちぺちぐりぐりと緩急を付けながら弄り始める。

 そうして地竜の胃と引き換えに、ルナが暇をつぶしていると、地竜が纏っていた亜空間ガレージの中から、人が現れる。

「あら、お似合いですわね、エミリー様」
「う、うむ……こ、これ程の逸品、本当に私が使って構わないのだろうか」

 自身が纏う装備に戸惑いながら現れたのは、今回の主役であるエミリー・レナエ・ウォーである。

まず目に入るのは、紅蓮のドレス。幾つもの紅い布が折り重なることで、バラの花弁を彷彿とさせる。
その上から金の装飾が施された白銀の鎧を纏い、四肢には鎧とお揃いの魔石が施された籠手に、靴と臑当。
可動域の大きい腰や肩周りは、動き易さを重視し、硬質な金属武具の代わりにドレスの紅が咲き誇っている。

纏う全てが魔武具。迷宮の開発陣が生み出した装備であり、全て揃って初めて本来の力を発揮する迷宮具である。
今回の支援として、エミリーへと贈呈されたものであるが……その性能は、過剰と言って差し支えない逸品。それこそ、性能を十二分に発揮するには、使い手を選ぶ品である。

「物は使ってなんぼですわ~……他に使える人型が少ないので、尚の事ですわ」
「う、うむ。そう、だな……私に扱いきれるか、いや、この品に見劣りしない使い手と成れるよう精進することにする」
「精々、精進なさいまし。前に進む意思を持つ者は、嫌いではありませんわ」

今のエミリーの実力では、細かく操作などできないだろう。まさに身の丈に合わない品である。
だが人は、生きている限り成長する。それもエミリーは、新たな一歩を踏み出したばかりだ。

この装備を選んだ者も、何時の日か使いこなす日が来ると判断した故である……デザインの秀逸さと、エミリーの着こなしから、多少の性能過剰に目をつぶった訳では決してない。ないったらないのである。
もし、その様な思惑で選ばれたとしても、エミリーがその気を見せた事で、エミリーに対するルナの評価が一段階上がった為、結果良しである。

「準備は万端……で、よろしいですわね?」
「あぁ、散々迷った、もう揺るがない」
「やる気が有るのは大変よろしいですわ……さぁ、もうすぐ到着ですわよ」
 
 ルナの地竜の背から地上を覗くと、雲の合間から地上の街が時折顔を出す。

「知らぬ間に、随分高くに飛んでいたのだな」
「……寧ろ、すんげぇ低く飛んでんだけど」
「仕方がありませんわ、人は龍脈の中では死にかねませんもの」
「りゅ、龍脈内を飛ぶのか!? それは……誰にも見つからないで行動できる訳だ」

 そうしている間にも、地竜はぐんぐんと高度を下げ、街の元まで移動する。そして、街に影が差す程に近づくと、円を描く様に街の上空を旋回する。

 中央の広場では、即興で作られた粗末な高台と、それを取り囲む様に人だかり。地竜の影に気付いた者たちが、何事だと上空を指さし騒いでいる。

「ふぅ……」

 エミリーは地上を覗き込むと、小さく深呼吸する。

 既に覚悟は決まっている、怖気づいたのではない。慣れない事や新たな事に当たる時は、無性に緊張するものだ。

「エミリー様」

 そんな姿を見てか、エミリーの背に向けルナの声が投げかけられる。

「あなた様は切っ掛けにすぎませんわ。気負う必要も無いですわ。貴女がしたいことを、救いたいものを、守りたいものの為に動きなさいませ。貴方様の剣は、守る為のモノでございましょう?」
「あぁ……では、いってくる」

 ルナの言葉を受け振り向いていたエミリーは、僅かな時間瞑目する。すると平静を得たのか、そのまま背中から地竜の背より飛び降りた。
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