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挟めるだけのモノがありますので?
下着の中に滑り込んで
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モジモジと内腿を擦り合わせていると、リシャール殿下の視線がスカートに向かった。
「ああ、全部脱ぎたいですよね。ちょっと待ってて」
脱衣作業の途中だったことを思い出してくれたらしく、胸が解放されてスカートに手が伸びる。脱がしてもらえるのかと思えば、スカートはめくられただけ。下着の中に手を差し込まれた。
「え、あ、……ひゃあっ、あっ!」
すでにヌルヌルになった秘裂を指先がなぞる。彼のしなやかな指に蜜が絡むと、すぐに蜜壺へと滑り込んでいく。
「で、でんかぁっ」
「おや、こちらをご所望だったのでは?」
意地悪に抜き挿しされると身体が快感を求めてモジモジしてしまう。焦らされるのは慣れない。一人でするときは一気に駆け上るようにするからだ。
「そ、そっちも好きですけど、今日は胸でしょっ……おっ?」
人差し指と中指が中で遊んでいるらしい。バラバラに動いたり、壁面を擦られたりするときゅうっと収縮するのがわかる。
そんな反応がお気に召したらしく、リシャール殿下は楽しそうに私の顔を見下ろしていた。
「やっ……いじわる……」
生理的な涙が溢れる。軽くイってしまったらしい。リシャール殿下は私の気持ちいい場所が的確にわかるらしかった。
「でも、気持ちいいでしょ?」
そう言われると、頷くしかない。もっと気持ちよくなりたくて、私は首肯した。
「素直でとてもよろしい」
満足げに告げると、ようやく私から服を取り去ってくれた。何もまとわない私はベッドの中央に寝かされる。
「下着がビショビショでしたね。早く教えてくれたらよかったのに」
私の肌を熱を帯びた目で眺めながら、リシャール殿下が言う。
「だ、だって……」
「主導権を握るつもりなら、そういうことを言って気をひくのもテクニックになると思うんですがね」
「まだ私、殿下の好みがわからないので」
「わかるように何度もお呼びしますよ。心配しないで」
心配?
私が何を心配していると思っているんだろう。どう訊ねたら教えてもらえるのかわからなくて、私はリシャール殿下を見上げる。
リシャール殿下は優しく微笑んだ。
「モニックさんとの関係は、一回だけの関係にはしませんから。快楽の追究をしたいのでしょう? 私が付き合いますよ。ですから、この一回だけにすべてをぶつける必要はないのです。まずは楽しんで」
ああ、そういうことか……
なんとなく、私が何を求めて考えているのか理解できた気がした。この一回の関係がとてもよかったと思えるものにしないといけないと、気が張っていたのだということに。
殿下は優しいのね……
経験が豊富だから余裕があるのかもしれない。過去にたくさんの女性がいるのだとしても、そのおかげで私に優しくするだけの余裕を身につけているのであれば、今の自分と比較してあれこれ思うのは意味のないことだ。彼女たちには感謝こそすれ、ひがむ必要はない。
「……殿下」
私は笑う。彼に楽しんでもらうために。一緒に気持ちよくなるために。
「私、不器用なままでもいいですか?」
「ええ。今のままの君を抱きたい」
私が手を伸ばすと、ゆっくりと身体を重ねてくれた。抱き締めて、キスをして。絡み合いながら、リシャール殿下は服を脱ぎ捨てた。
「ああ、全部脱ぎたいですよね。ちょっと待ってて」
脱衣作業の途中だったことを思い出してくれたらしく、胸が解放されてスカートに手が伸びる。脱がしてもらえるのかと思えば、スカートはめくられただけ。下着の中に手を差し込まれた。
「え、あ、……ひゃあっ、あっ!」
すでにヌルヌルになった秘裂を指先がなぞる。彼のしなやかな指に蜜が絡むと、すぐに蜜壺へと滑り込んでいく。
「で、でんかぁっ」
「おや、こちらをご所望だったのでは?」
意地悪に抜き挿しされると身体が快感を求めてモジモジしてしまう。焦らされるのは慣れない。一人でするときは一気に駆け上るようにするからだ。
「そ、そっちも好きですけど、今日は胸でしょっ……おっ?」
人差し指と中指が中で遊んでいるらしい。バラバラに動いたり、壁面を擦られたりするときゅうっと収縮するのがわかる。
そんな反応がお気に召したらしく、リシャール殿下は楽しそうに私の顔を見下ろしていた。
「やっ……いじわる……」
生理的な涙が溢れる。軽くイってしまったらしい。リシャール殿下は私の気持ちいい場所が的確にわかるらしかった。
「でも、気持ちいいでしょ?」
そう言われると、頷くしかない。もっと気持ちよくなりたくて、私は首肯した。
「素直でとてもよろしい」
満足げに告げると、ようやく私から服を取り去ってくれた。何もまとわない私はベッドの中央に寝かされる。
「下着がビショビショでしたね。早く教えてくれたらよかったのに」
私の肌を熱を帯びた目で眺めながら、リシャール殿下が言う。
「だ、だって……」
「主導権を握るつもりなら、そういうことを言って気をひくのもテクニックになると思うんですがね」
「まだ私、殿下の好みがわからないので」
「わかるように何度もお呼びしますよ。心配しないで」
心配?
私が何を心配していると思っているんだろう。どう訊ねたら教えてもらえるのかわからなくて、私はリシャール殿下を見上げる。
リシャール殿下は優しく微笑んだ。
「モニックさんとの関係は、一回だけの関係にはしませんから。快楽の追究をしたいのでしょう? 私が付き合いますよ。ですから、この一回だけにすべてをぶつける必要はないのです。まずは楽しんで」
ああ、そういうことか……
なんとなく、私が何を求めて考えているのか理解できた気がした。この一回の関係がとてもよかったと思えるものにしないといけないと、気が張っていたのだということに。
殿下は優しいのね……
経験が豊富だから余裕があるのかもしれない。過去にたくさんの女性がいるのだとしても、そのおかげで私に優しくするだけの余裕を身につけているのであれば、今の自分と比較してあれこれ思うのは意味のないことだ。彼女たちには感謝こそすれ、ひがむ必要はない。
「……殿下」
私は笑う。彼に楽しんでもらうために。一緒に気持ちよくなるために。
「私、不器用なままでもいいですか?」
「ええ。今のままの君を抱きたい」
私が手を伸ばすと、ゆっくりと身体を重ねてくれた。抱き締めて、キスをして。絡み合いながら、リシャール殿下は服を脱ぎ捨てた。
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