72 / 97
神さま(?)拾いました【本編完結】
15.一昨日の夜のことで
しおりを挟む
◆◇◆◇◆◇◆◇◆
朝食を片付けていると、インターフォンが鳴った。いきなり部屋の前のほうが鳴り響いたのでびっくりして画面を覗くと、警察官風の男女が並んでいる。ちらりと彼を見やって居留守にしようかとも考えたものの、なんの用事なのか気になったので出ることにする。
インターフォン越しに話をうかがうに、一昨日の深夜に起きた傷害事件についての情報提供を求める話と犯人が行方知れずなので外出時には不審者に注意するようにとの案内であった。
ドアを開ける必要はないとのことで話を終えれば彼らは去ってしまう。このアパートの部屋を一軒一軒回っているらしかった。
「一昨日の夜か……」
パトカーの音がうるさいと思ったら、つまりは犯人が逃走中なので警戒しているということらしい。迷惑な話だ。
「物騒だねえ」
黙ってやり取りをうかがっていた彼が話しかけてきた。
「そうですね。外が賑やかな理由がわかってスッキリです」
私が話をしている間に片付けは終わらせてくれたらしい。ダイニングテーブルはちゃんと拭き掃除が終わり、台拭きはいつもの場所に干されている。指示せずともそこまでやれてしまうなんてありがたい。
「お片付けありがとうございます」
「僕も食べているわけだし、当然でしょ」
本当に大したことではないと思っているらしかった。なんでもないようににこりと微笑む。
私は首をわずかに傾げた。
「どうですかね、当然だと思っていない人も多いような。それに、他人にさせるのを嫌う人もいるから、作業を率先してやるってのにも抵抗がある場合があると思うんですよねえ」
うちの母が後者のタイプであり、引き受けてやるからには母とまったく同じようにしないと小言が飛んでくる。それがキツいから家を出たようなところさえあるのだ。
私は思い出してウンザリしながら返した。
「君は僕がやることに対して嫌がっていたり困ったりしている様子はないからね。できそうなことは任せてよ」
「助かります」
いつまでこのサービスが続くのかはわからないと考えつつ、ヘトヘトになっている今だけでも手を貸してもらおうと心に誓う。彼に甘えることに対して精神的な抵抗はあるものの、これだけ実績を重ねられたら断る方が野暮というものだ。
「ところで、一昨日の夜ってことは私、泥酔して帰宅したタイミングですよね」
警察官が話していたことを思い返す。咄嗟には記憶を遡れなかったので、なにか思い出したようなら連絡をしますとだけ伝えておいたが。
私の確認の言葉に、彼は素直に頷いた。
「そうなるね」
「神様さんは何かご存知じゃありませんか?」
「不審者を見ていないかってことかい?」
彼の問いに、私は頷いた。
「私、最寄り駅からここに帰ってくるまでの記憶が曖昧なんです。タクシーが捕まらなくて歩いて帰ることにしたのは覚えているんですけどね」
どこで神様さんを拾ったのかも記憶がない。お気に入りのショルダーバッグは傷がついているし、御守りは失くしているしで、あの夜が散々だったことはうかがい知れるのだけども。
「神様さんはどこで私に拾われたんです?」
「うーん。僕もそれは良く覚えていないんだよねえ」
意外な返答だった。
「唐突に君が話しかけてきて、その君は泥酔していてフラフラでさ。このまま放っておくのはよくないと思って付き添うことにしたんだよね」
「ん? 思っていたくだりと違うんですが」
「そう? で。どうして君がそんなに酔っているのかを聞いたら、付き合っていた相手と別れて寂しいって口説かれて、一晩だけそばにいてほしいって頼まれたんだけど」
おっと、そういう展開なら想像通りと言えなくもないぞ。
「一晩の約束が二晩も居座っていらっしゃいますが」
「そこは些細なことだよ」
「些細じゃないです」
素早く切り返すと、彼は笑った。
「いいじゃない。外は物騒なんだし、男が家にいたほうが都合がいいと思うよ?」
「得体の知れない相手と軟禁生活になっておいて、身の安全が保障されているとはとても思えませんが?」
「もう僕たちはまぐわった後だし、嫌なことはしないよ」
「ま、まぐわっ……」
いや、事実ではある。
私は熱くなった顔を両手で覆って隠した。
「ちゃんと同意はもらったよ? 誘ってきたのは弓弦ちゃんだけど、自暴自棄になっているのも感じられたから、本当に望んでいることなのかは何度もきいたからね」
「その点は疑っていないです……」
連れ帰った相手に無理矢理襲われたわけではないと、そこは記憶が曖昧でも信じられた。自分は被害者であると彼が言い出さなかったことが救いのようにさえ思えて、頭が痛い。
大きく息を吐き出して、私は彼を見た。
「一昨日のことで何か気になることがあれば共有お願いします。犯人が捕まってくれないと、外出できないですからね」
「妖関係を御守りで弾くとしても、人間相手には無効だろうからねえ」
まったくその通りである。この休暇中に解決してほしい。
「まあ、僕がいる間は僕に任せてよ。警護もするからさ」
「警護については不安はないんですが、あなた、すごく目立つと思うんですよ。一緒に歩くのはちょっと……」
「問題ないと思うけどなあ。ま、どうしても外に出なきゃいけなくなったときには期待して」
「そうですね」
このまま会話を続けても不毛なので、私はスマホを手に取って連絡がないか確認する。兄から連絡が来ていてもおかしくないのに、未だなにもない。
「神様さん、私、ちょっとスマホいじってきます。こちらで待っていてください」
「またげぇむかい?」
「ええ」
兄に連絡をしたらデイリーをこなすためにゲームをしようと思っていたので嘘ではない。
「あれは浮気をされてる気分になるからなあ」
「浮気じゃないですし、そもそもあなたとはそういう関係ではないです」
私はそう返して寝室に引っ込んだのだった。
朝食を片付けていると、インターフォンが鳴った。いきなり部屋の前のほうが鳴り響いたのでびっくりして画面を覗くと、警察官風の男女が並んでいる。ちらりと彼を見やって居留守にしようかとも考えたものの、なんの用事なのか気になったので出ることにする。
インターフォン越しに話をうかがうに、一昨日の深夜に起きた傷害事件についての情報提供を求める話と犯人が行方知れずなので外出時には不審者に注意するようにとの案内であった。
ドアを開ける必要はないとのことで話を終えれば彼らは去ってしまう。このアパートの部屋を一軒一軒回っているらしかった。
「一昨日の夜か……」
パトカーの音がうるさいと思ったら、つまりは犯人が逃走中なので警戒しているということらしい。迷惑な話だ。
「物騒だねえ」
黙ってやり取りをうかがっていた彼が話しかけてきた。
「そうですね。外が賑やかな理由がわかってスッキリです」
私が話をしている間に片付けは終わらせてくれたらしい。ダイニングテーブルはちゃんと拭き掃除が終わり、台拭きはいつもの場所に干されている。指示せずともそこまでやれてしまうなんてありがたい。
「お片付けありがとうございます」
「僕も食べているわけだし、当然でしょ」
本当に大したことではないと思っているらしかった。なんでもないようににこりと微笑む。
私は首をわずかに傾げた。
「どうですかね、当然だと思っていない人も多いような。それに、他人にさせるのを嫌う人もいるから、作業を率先してやるってのにも抵抗がある場合があると思うんですよねえ」
うちの母が後者のタイプであり、引き受けてやるからには母とまったく同じようにしないと小言が飛んでくる。それがキツいから家を出たようなところさえあるのだ。
私は思い出してウンザリしながら返した。
「君は僕がやることに対して嫌がっていたり困ったりしている様子はないからね。できそうなことは任せてよ」
「助かります」
いつまでこのサービスが続くのかはわからないと考えつつ、ヘトヘトになっている今だけでも手を貸してもらおうと心に誓う。彼に甘えることに対して精神的な抵抗はあるものの、これだけ実績を重ねられたら断る方が野暮というものだ。
「ところで、一昨日の夜ってことは私、泥酔して帰宅したタイミングですよね」
警察官が話していたことを思い返す。咄嗟には記憶を遡れなかったので、なにか思い出したようなら連絡をしますとだけ伝えておいたが。
私の確認の言葉に、彼は素直に頷いた。
「そうなるね」
「神様さんは何かご存知じゃありませんか?」
「不審者を見ていないかってことかい?」
彼の問いに、私は頷いた。
「私、最寄り駅からここに帰ってくるまでの記憶が曖昧なんです。タクシーが捕まらなくて歩いて帰ることにしたのは覚えているんですけどね」
どこで神様さんを拾ったのかも記憶がない。お気に入りのショルダーバッグは傷がついているし、御守りは失くしているしで、あの夜が散々だったことはうかがい知れるのだけども。
「神様さんはどこで私に拾われたんです?」
「うーん。僕もそれは良く覚えていないんだよねえ」
意外な返答だった。
「唐突に君が話しかけてきて、その君は泥酔していてフラフラでさ。このまま放っておくのはよくないと思って付き添うことにしたんだよね」
「ん? 思っていたくだりと違うんですが」
「そう? で。どうして君がそんなに酔っているのかを聞いたら、付き合っていた相手と別れて寂しいって口説かれて、一晩だけそばにいてほしいって頼まれたんだけど」
おっと、そういう展開なら想像通りと言えなくもないぞ。
「一晩の約束が二晩も居座っていらっしゃいますが」
「そこは些細なことだよ」
「些細じゃないです」
素早く切り返すと、彼は笑った。
「いいじゃない。外は物騒なんだし、男が家にいたほうが都合がいいと思うよ?」
「得体の知れない相手と軟禁生活になっておいて、身の安全が保障されているとはとても思えませんが?」
「もう僕たちはまぐわった後だし、嫌なことはしないよ」
「ま、まぐわっ……」
いや、事実ではある。
私は熱くなった顔を両手で覆って隠した。
「ちゃんと同意はもらったよ? 誘ってきたのは弓弦ちゃんだけど、自暴自棄になっているのも感じられたから、本当に望んでいることなのかは何度もきいたからね」
「その点は疑っていないです……」
連れ帰った相手に無理矢理襲われたわけではないと、そこは記憶が曖昧でも信じられた。自分は被害者であると彼が言い出さなかったことが救いのようにさえ思えて、頭が痛い。
大きく息を吐き出して、私は彼を見た。
「一昨日のことで何か気になることがあれば共有お願いします。犯人が捕まってくれないと、外出できないですからね」
「妖関係を御守りで弾くとしても、人間相手には無効だろうからねえ」
まったくその通りである。この休暇中に解決してほしい。
「まあ、僕がいる間は僕に任せてよ。警護もするからさ」
「警護については不安はないんですが、あなた、すごく目立つと思うんですよ。一緒に歩くのはちょっと……」
「問題ないと思うけどなあ。ま、どうしても外に出なきゃいけなくなったときには期待して」
「そうですね」
このまま会話を続けても不毛なので、私はスマホを手に取って連絡がないか確認する。兄から連絡が来ていてもおかしくないのに、未だなにもない。
「神様さん、私、ちょっとスマホいじってきます。こちらで待っていてください」
「またげぇむかい?」
「ええ」
兄に連絡をしたらデイリーをこなすためにゲームをしようと思っていたので嘘ではない。
「あれは浮気をされてる気分になるからなあ」
「浮気じゃないですし、そもそもあなたとはそういう関係ではないです」
私はそう返して寝室に引っ込んだのだった。
1
あなたにおすすめの小説
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
後宮の手かざし皇后〜盲目のお飾り皇后が持つ波動の力〜
二位関りをん
キャラ文芸
龍の国の若き皇帝・浩明に5大名家の娘である美華が皇后として嫁いできた。しかし美華は病により目が見えなくなっていた。
そんな美華を冷たくあしらう浩明。婚儀の夜、美華の目の前で彼女付きの女官が心臓発作に倒れてしまう。
その時。美華は慌てること無く駆け寄り、女官に手をかざすと女官は元気になる。
どうも美華には不思議な力があるようで…?
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる