259 / 309
【番外編】紅玉のひめはじめ
*1* 1月2日【AB】
しおりを挟む
薄暗くした部屋。ほのかにセージの香りがする。水晶の浄化のために焚いているセージは、紅の祖母の部屋で嗅いだものと同じだから、不思議と安らげた。
「良いのか?」
覆いかぶさる彼からの声に、紅はゆっくりと頷く。
「うん。初めて正月に一緒に過ごせたんだし、今なら邪魔も入らないんじゃないかなって思うから」
もうすぐ日付が変わってしまうが、今日は一月二日だ。姫始めという行事を知って、紅は抜折羅を誘った。例年はアメリカの実家で過ごす抜折羅だが、今日は新年を迎えてすぐに向こうを出て日本に戻ってきてくれていた。こんな機会は滅多にないのだ。会いたいものは会いたい。
――まぁ、来年の今頃はあたしもアメリカにいるんだろうけど。
「……そうだな」
告げて、抜折羅は紅に口付けを落とす。少しかさついた感触。彼の唇を舌先で軽くなぞると、誘いに乗ってくれたのかディープキスに移行した。
「んっ……」
珍しく性急な反応だ。離れていた時間を埋めるように抜折羅は角度を変えて口付けを繰り返し、紅を翻弄する。キスをしながら彼の手は頭を撫で、首筋をなぞり、胸を優しく持ち上げる。
丁寧な愛撫だ。繊細な宝石を扱うように、抜折羅はいつだって慎重に紅に触れる。それが少しくすぐったくて、でも快感を呼ぶにはちょうど良い刺激で。
――身体が熱い……。
服の上からではなく、直に触ってほしい。でも、そんな要求をしたら彼は引いてしまうだろうか。未だに一線を越えようとしない彼が何を恐れているのか、紅にはわからない。
――あたしなら、良いのに……。
抜折羅に慣らしてほしいのに、紅の身体は他の男たちによって快感のありかを教えられている。彼はそんな紅の状態を知って怒りを表したこともあったが、大きな行動には移していない。
胸を差し出すように背中を反らせると、彼はブラジャーのホックに手を伸ばしてそっとはずした。その手を肌に沿って移動させ、大きな膨らみを撫でる。胸の先端をかすめると、ジンとした甘い痺れが紅の身体を駆けていく。
「あぁ、抜折羅……」
好きだ。彼に触れてもらえると最高に気持ちが良い。
だからもっと深いところも触れてほしいなんて思うのは、はしたないことだろうか。
「紅……」
熱っぽい彼の視線に気がついて、紅の胸は高まった。
「――抜折羅……ちゃんと抱いて」
「良いのか?」
覆いかぶさる彼からの声に、紅はゆっくりと頷く。
「うん。初めて正月に一緒に過ごせたんだし、今なら邪魔も入らないんじゃないかなって思うから」
もうすぐ日付が変わってしまうが、今日は一月二日だ。姫始めという行事を知って、紅は抜折羅を誘った。例年はアメリカの実家で過ごす抜折羅だが、今日は新年を迎えてすぐに向こうを出て日本に戻ってきてくれていた。こんな機会は滅多にないのだ。会いたいものは会いたい。
――まぁ、来年の今頃はあたしもアメリカにいるんだろうけど。
「……そうだな」
告げて、抜折羅は紅に口付けを落とす。少しかさついた感触。彼の唇を舌先で軽くなぞると、誘いに乗ってくれたのかディープキスに移行した。
「んっ……」
珍しく性急な反応だ。離れていた時間を埋めるように抜折羅は角度を変えて口付けを繰り返し、紅を翻弄する。キスをしながら彼の手は頭を撫で、首筋をなぞり、胸を優しく持ち上げる。
丁寧な愛撫だ。繊細な宝石を扱うように、抜折羅はいつだって慎重に紅に触れる。それが少しくすぐったくて、でも快感を呼ぶにはちょうど良い刺激で。
――身体が熱い……。
服の上からではなく、直に触ってほしい。でも、そんな要求をしたら彼は引いてしまうだろうか。未だに一線を越えようとしない彼が何を恐れているのか、紅にはわからない。
――あたしなら、良いのに……。
抜折羅に慣らしてほしいのに、紅の身体は他の男たちによって快感のありかを教えられている。彼はそんな紅の状態を知って怒りを表したこともあったが、大きな行動には移していない。
胸を差し出すように背中を反らせると、彼はブラジャーのホックに手を伸ばしてそっとはずした。その手を肌に沿って移動させ、大きな膨らみを撫でる。胸の先端をかすめると、ジンとした甘い痺れが紅の身体を駆けていく。
「あぁ、抜折羅……」
好きだ。彼に触れてもらえると最高に気持ちが良い。
だからもっと深いところも触れてほしいなんて思うのは、はしたないことだろうか。
「紅……」
熱っぽい彼の視線に気がついて、紅の胸は高まった。
「――抜折羅……ちゃんと抱いて」
0
あなたにおすすめの小説
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
断腸の思いで王家に差し出した孫娘が婚約破棄されて帰ってきた
兎屋亀吉
恋愛
ある日王家主催のパーティに行くといって出かけた孫娘のエリカが泣きながら帰ってきた。買ったばかりのドレスは真っ赤なワインで汚され、左頬は腫れていた。話を聞くと王子に婚約を破棄され、取り巻きたちに酷いことをされたという。許せん。戦じゃ。この命燃え尽きようとも、必ずや王家を滅ぼしてみせようぞ。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
【完結】『大江戸妖怪診療所~奇病を治すは鬼の医者~』
月影 朔
歴史・時代
江戸の町外れ、鬼灯横丁で「玄庵診療所」を営むのは、人間離れした美貌を持つ謎の医師・玄庵。常人には視えぬ妖怪や穢れを視る力で、奇病に苦しむ人間や妖怪たちを癒やしています。ひょんなことから助手を務めることになった町娘のおみつは、妖怪の存在に戸惑いながらも、持ち前の行動力と共感力で玄庵の治療を手伝い、彼と共に成長していきます。
飄々とした情報屋の古狐妖怪・古尾や、言葉を解する化け猫・玉藻など、個性豊かな面々が診療所を彩ります。玄庵の過去にまつわる深い謎、人間と妖怪の間に立つ退魔師・竜胆との衝突、そして世界を混乱に陥れる「穢れ」の存在。様々な事件を通して、人間と妖怪の間に紡がれる絆と、未来への希望が描かれる、和風ファンタジー医療譚です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる