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飛んで火に入る夏のヒナ
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▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
「落ち着いたか、緋夏」
しばらく震えていたのだが、陽貴と二人きりになって背中をさすられていたらやっと鎮まった。あの威圧感はなかなか恐ろしい。
「ありがと」
「どういたしまして」
頭を撫でられるとくすぐったい。でもほっとする。この陽貴の大きな手が私は好きなのだ。
「……緋夏は」
「うん?」
「冬馬に乗り換えるつもりだったんじゃないのか?」
「それは……憧れてはいたけど、こういうのとはちょっと違ったみたいで……」
最近は品川さんに触れられる妄想をしていたのだけども、実際そういうことになってみると違うなと思ったのだ。
私がたどたどしく返すと、陽貴はふぅと大きく息を吐いた。
「嫌なら俺を選べばいいだろ。無理強いはしないぞ」
「……信用してはいるけどさ」
「けど? なんだよ?」
「ちょっとマンネリ感もあるから、品川さんに委ねてみたい気持ちもございまして……」
歯切れの悪い回答で申し訳ない。だが、それは本音だ。
陽貴は自身の頭を雑に掻いた。続いてため息。
「それでさんぴーすることにしたのかよ」
「あきれないでほしいんだけど」
私は頬を膨らます。欲求不満だったものだから、好奇心でそういうことになってしまったわけで。品川さんが乗り気になってしまったのは想定外、というか、提案した張本人である。
なんでこうなった?
「まあ、俺としては緋夏がいいならそれでいい。俺は緋夏に選ばれたいけれど、強いるつもりもない」
意外な言葉に、私は目を瞬かせる。
「え、さんぴーオッケーな人?」
「んなわけがあるか!」
怒られた。
だよね!
「陽貴はノーマルだもんね。男が多いより女の子が多い方がいいよね」
「なんでそうなる……」
「だって、私以外の女の子とホテル行ってんじゃん」
陽貴は女好きだし、女性側も放っておかない男だ。ルックスは良いし、仕事もできる。私という恋人がいてもお盛んなものは仕方がない。
私が指摘すると、陽貴は頭を抱えた。
「あれは罠に嵌められたんだ! シてねえもんはシてねえんだよ」
「一回だけじゃないじゃん。毎回違う女の子だし」
事実である。最初は見逃すつもりでいたけれど、私と付き合うようになってから少なくとも五人の女とホテルに入っている。許さん。
すると、陽貴は私をじっと見つめた。真摯な目。
「連れ込んだんじゃない。連れ込まれたんだ。そもそも酔っ払った部下をそのまま放置できないだろ。持ち帰ろうってする不届者もいるし、介抱してやらんと危ないだろうが」
「え、そういう事情?」
これまで話を聞けない状態だったから初めて事情を知った。
いや、でも、真実だろうか?
私が驚いていると、陽貴は続ける。
「俺が酔った部下を放置しないのを知って、トラップ張ってきてんだよ……」
「陽貴は面倒見がいいもんね。チャラいけど」
「一言余計だ」
怒った?
私は小さく笑う。
「でもさ、陽貴とシたって自慢してる子、いたけど?」
「名誉毀損で訴える準備はできているぞ」
「潔白なのね」
「だから俺は、緋夏一筋だって言ったのに」
それは申し訳なかったと思う。あー、という言葉にならない声しか出ない。
陽貴は項垂れていた。
「俺に魅力を感じなくなって、ほかに目移りする権利は緋夏にもある。結婚しているわけじゃないし、将来を約束しているわけでもない。俺で満足できないなら別の男を選んでいい」
「陽貴……」
「冬馬は優良物件だろ。上の連中に可愛がられているし、社外の人間からの評判もいい」
他人をそういうふうに褒めるのは珍しい。陽貴は他人に対する評価は厳しめの男だ。殊更に悪く言うこともしないが、意見ははっきりしている。
「そうやって売り込むように言われてるの? 弱みでも握られた?」
「弱み……まあ、それはそうだな」
どうやらなにか事情がありそうだ。
陽貴は不本意そうな顔をした。
「私が品川さんとそういうことをしても良いと?」
「付き合う気があるなら、な。今の俺は元カレでしかないし、緋夏が決めることに口出しできる立場じゃねえよ」
それはまあ、そのとおりである。
「付き合う前にするのは、アリ? ナシ?」
「俺に聞くなよ……前戯までしてるってのに」
「いや、だって、そっちが付き合う気があるならっていうから」
「冬馬に対して誠実な態度で接しろって言ってるだけだろ」
そして続くのは長い長いため息。苦悩を感じる。
「――さて、話し合いはどうなったかな?」
品川さんが戻ってきた。髪はほどよく濡れていて、肌はしっとり。ガウン姿なのだけど、その下にがっしりとした筋肉が埋もれているのが察せられてゾクっとする。魅力的だ。
私が見惚れているのに気づいたのか、陽貴が咳払いをした。ゴメンて。
「それで、緋夏ちゃんはどっちに抱かれるか、決まったかい?」
「そういう話をしていたわけじゃねえし」
「おや、そうなの?」
陽貴が対抗心を燃やしているのがわかる。口では好きにしろと言っているが、面白くないのだろう。
「決めきれないなら、三人でして流れで挿れてしまおうか」
「なんでそうなる……」
頭を抱えている。巻き込んでゴメンて、陽貴。
「こういうことは女の子が気持ちよくなれるように努めるべきだと考えているからね。無理矢理はしたくない」
「それは俺も同意だが……その、冬馬は気にしないのか?」
言いにくそうに切り出せば、品川さんは不思議そうに首を傾げた。
「なにを?」
「挿れてるところを見るの、嫌じゃね?」
「そう? 僕としては、緋夏ちゃんが気持ちよさそうにしてるのを特等席で見られるなら、僕が挿れていようが君が挿れていようが、瑣末なことなんだけど」
「はぁ……」
深い深いため息。
私は恋愛と性欲をわけて考えているタイプだと評しているけれど、陽貴は恋愛の先に性欲と合体があるのだろう。
私、自分が思っていた以上に陽貴に愛されていたのか。
遊ばれているとは思っていなかったが、私からしたら恋愛ではなかったのだ。好きではあるのだけど、陽貴の感覚とはちょっと違う気がする。
「はい!」
私は元気に挙手した。
二人の視線が私に向けられる。ちょっと恥ずかしい。
「なにか?」
「私もシャワーしたいです! 化粧も落としてしまいたいし」
いったん、この場から離れたい。元気に宣言すると。陽貴と品川さんは顔を見合わせたのちに私に顔を向けた。
「動けるようになったなら、いいんじゃないかな」
「そうだな。俺の分のバスタオル、使っていいから」
「ありがと」
許可がおりた。陽貴の申し出は助かる。バスタオルはありがたく使わせてもらおう。
よし、体勢を立て直すぞ。
私はそろそろとベッドから降りる。
「俺が付き合わなくて大丈夫か?」
「必要なら呼ぶよ。ありがとう、陽貴」
こういう気遣いが嬉しい。
よく考えたら、いつも陽貴は先回りして声をかけてくれる。彼の優しさに気づけなかった私は愚かだ。
しっかし、回答を先延ばしにしてるだけなんだよね……どうしたものか……
私は二人を部屋に残して、浴室に入ったのだった。
「落ち着いたか、緋夏」
しばらく震えていたのだが、陽貴と二人きりになって背中をさすられていたらやっと鎮まった。あの威圧感はなかなか恐ろしい。
「ありがと」
「どういたしまして」
頭を撫でられるとくすぐったい。でもほっとする。この陽貴の大きな手が私は好きなのだ。
「……緋夏は」
「うん?」
「冬馬に乗り換えるつもりだったんじゃないのか?」
「それは……憧れてはいたけど、こういうのとはちょっと違ったみたいで……」
最近は品川さんに触れられる妄想をしていたのだけども、実際そういうことになってみると違うなと思ったのだ。
私がたどたどしく返すと、陽貴はふぅと大きく息を吐いた。
「嫌なら俺を選べばいいだろ。無理強いはしないぞ」
「……信用してはいるけどさ」
「けど? なんだよ?」
「ちょっとマンネリ感もあるから、品川さんに委ねてみたい気持ちもございまして……」
歯切れの悪い回答で申し訳ない。だが、それは本音だ。
陽貴は自身の頭を雑に掻いた。続いてため息。
「それでさんぴーすることにしたのかよ」
「あきれないでほしいんだけど」
私は頬を膨らます。欲求不満だったものだから、好奇心でそういうことになってしまったわけで。品川さんが乗り気になってしまったのは想定外、というか、提案した張本人である。
なんでこうなった?
「まあ、俺としては緋夏がいいならそれでいい。俺は緋夏に選ばれたいけれど、強いるつもりもない」
意外な言葉に、私は目を瞬かせる。
「え、さんぴーオッケーな人?」
「んなわけがあるか!」
怒られた。
だよね!
「陽貴はノーマルだもんね。男が多いより女の子が多い方がいいよね」
「なんでそうなる……」
「だって、私以外の女の子とホテル行ってんじゃん」
陽貴は女好きだし、女性側も放っておかない男だ。ルックスは良いし、仕事もできる。私という恋人がいてもお盛んなものは仕方がない。
私が指摘すると、陽貴は頭を抱えた。
「あれは罠に嵌められたんだ! シてねえもんはシてねえんだよ」
「一回だけじゃないじゃん。毎回違う女の子だし」
事実である。最初は見逃すつもりでいたけれど、私と付き合うようになってから少なくとも五人の女とホテルに入っている。許さん。
すると、陽貴は私をじっと見つめた。真摯な目。
「連れ込んだんじゃない。連れ込まれたんだ。そもそも酔っ払った部下をそのまま放置できないだろ。持ち帰ろうってする不届者もいるし、介抱してやらんと危ないだろうが」
「え、そういう事情?」
これまで話を聞けない状態だったから初めて事情を知った。
いや、でも、真実だろうか?
私が驚いていると、陽貴は続ける。
「俺が酔った部下を放置しないのを知って、トラップ張ってきてんだよ……」
「陽貴は面倒見がいいもんね。チャラいけど」
「一言余計だ」
怒った?
私は小さく笑う。
「でもさ、陽貴とシたって自慢してる子、いたけど?」
「名誉毀損で訴える準備はできているぞ」
「潔白なのね」
「だから俺は、緋夏一筋だって言ったのに」
それは申し訳なかったと思う。あー、という言葉にならない声しか出ない。
陽貴は項垂れていた。
「俺に魅力を感じなくなって、ほかに目移りする権利は緋夏にもある。結婚しているわけじゃないし、将来を約束しているわけでもない。俺で満足できないなら別の男を選んでいい」
「陽貴……」
「冬馬は優良物件だろ。上の連中に可愛がられているし、社外の人間からの評判もいい」
他人をそういうふうに褒めるのは珍しい。陽貴は他人に対する評価は厳しめの男だ。殊更に悪く言うこともしないが、意見ははっきりしている。
「そうやって売り込むように言われてるの? 弱みでも握られた?」
「弱み……まあ、それはそうだな」
どうやらなにか事情がありそうだ。
陽貴は不本意そうな顔をした。
「私が品川さんとそういうことをしても良いと?」
「付き合う気があるなら、な。今の俺は元カレでしかないし、緋夏が決めることに口出しできる立場じゃねえよ」
それはまあ、そのとおりである。
「付き合う前にするのは、アリ? ナシ?」
「俺に聞くなよ……前戯までしてるってのに」
「いや、だって、そっちが付き合う気があるならっていうから」
「冬馬に対して誠実な態度で接しろって言ってるだけだろ」
そして続くのは長い長いため息。苦悩を感じる。
「――さて、話し合いはどうなったかな?」
品川さんが戻ってきた。髪はほどよく濡れていて、肌はしっとり。ガウン姿なのだけど、その下にがっしりとした筋肉が埋もれているのが察せられてゾクっとする。魅力的だ。
私が見惚れているのに気づいたのか、陽貴が咳払いをした。ゴメンて。
「それで、緋夏ちゃんはどっちに抱かれるか、決まったかい?」
「そういう話をしていたわけじゃねえし」
「おや、そうなの?」
陽貴が対抗心を燃やしているのがわかる。口では好きにしろと言っているが、面白くないのだろう。
「決めきれないなら、三人でして流れで挿れてしまおうか」
「なんでそうなる……」
頭を抱えている。巻き込んでゴメンて、陽貴。
「こういうことは女の子が気持ちよくなれるように努めるべきだと考えているからね。無理矢理はしたくない」
「それは俺も同意だが……その、冬馬は気にしないのか?」
言いにくそうに切り出せば、品川さんは不思議そうに首を傾げた。
「なにを?」
「挿れてるところを見るの、嫌じゃね?」
「そう? 僕としては、緋夏ちゃんが気持ちよさそうにしてるのを特等席で見られるなら、僕が挿れていようが君が挿れていようが、瑣末なことなんだけど」
「はぁ……」
深い深いため息。
私は恋愛と性欲をわけて考えているタイプだと評しているけれど、陽貴は恋愛の先に性欲と合体があるのだろう。
私、自分が思っていた以上に陽貴に愛されていたのか。
遊ばれているとは思っていなかったが、私からしたら恋愛ではなかったのだ。好きではあるのだけど、陽貴の感覚とはちょっと違う気がする。
「はい!」
私は元気に挙手した。
二人の視線が私に向けられる。ちょっと恥ずかしい。
「なにか?」
「私もシャワーしたいです! 化粧も落としてしまいたいし」
いったん、この場から離れたい。元気に宣言すると。陽貴と品川さんは顔を見合わせたのちに私に顔を向けた。
「動けるようになったなら、いいんじゃないかな」
「そうだな。俺の分のバスタオル、使っていいから」
「ありがと」
許可がおりた。陽貴の申し出は助かる。バスタオルはありがたく使わせてもらおう。
よし、体勢を立て直すぞ。
私はそろそろとベッドから降りる。
「俺が付き合わなくて大丈夫か?」
「必要なら呼ぶよ。ありがとう、陽貴」
こういう気遣いが嬉しい。
よく考えたら、いつも陽貴は先回りして声をかけてくれる。彼の優しさに気づけなかった私は愚かだ。
しっかし、回答を先延ばしにしてるだけなんだよね……どうしたものか……
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