身に覚えのない浮気が原因で婚約破棄されました

小倉みち

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作戦会議①

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 私たちはその場で、対策を練る。


「どうしよう?」

「そうだな……」


 暇している教師は、椅子に座ってぼんやりと窓の夕焼けを見つめている。

「普通に、

『違う』

 っていうのは?」


「そんなこと言っても無理よ。だってあの人たち、私とあなたが浮気してないの、知ってるもの」


 知っているうえで、ああいう嘘をついているのだ。

「信じているやつらもいるってことだろ?」

「まあね」

「まずは方向性を考えよう――君は、この逆境をどうやって乗り越えたいんだ? 最終目標はどこなんだ?」

「ええっとね」

 私は少し考えて答える。

「正直、あの2人をボコボコにしたいと思ってるの」

「……物騒だね」

「そう思わない? だってあの人たちのせいで、私散々苦しんできたのよ」


 お前もその一員だ、とは今は言えなかった。

「今までの苦労分を全部、そっくりそのままお返ししてやろうと思って」


 縁を切るのは簡単だ。

 だけど、そうは問屋が卸さない。


 私の気持ちが、それでは収まりきれない。


「どうにかして、復讐してやりたいというか」

「やり返したい?」

「そう」


 私は頷く。

「それじゃあ、今回の嘘の話を軸に、今までの彼らの起こした問題の数々を一気にあげつらいたいってわけか」

「ええ」


 私は鞄から高性能カメラを取り出す。

「そこに?」

「一応、全部証拠は入ってるの」


 もちろん、今の今まであの2人の所業を放置してあげるほど、私は優しくなかった。

 取れる分だけの証拠は、全部このカメラに収めてある。


「ずっと肌身離さず持っていたんだけど」

「そりゃ良い。一応僕にも、彼らに一度言いたいことがあってね」


 ユージーンは、机の引き出しから分厚い封筒を取り出す。

「何それ?」

「君の妹君からのラブレターと、それに対する殿下からの怒りの手紙だ」

「うわあ……」


 私はドン引きする。

「あの子、あんたのこと好きだったんだ……」

「それは知らないな」


 ユージーンは苦笑した。

「だけど、これも証拠になると思って、取っておいたのさ」


 
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