死のメモリアル【最初で最後の人生。】

凪海 三月

文字の大きさ
6 / 6
log. 6

最初で最後の人生。

しおりを挟む
 私はナースコールを呼んだ後、ふかや、、、みやま君の手術室前にいる。
 応急措置をするためらしい。
 最初は断られたが強引にここに来た。
 みやま君の病気の詳細の紙に引っ掛かってた[日記帳]をみたかったのだ。
 

 僕は今日から自分の人生を記録しようと思う。けど、日にちは書かない。書かないのはこれが一応手紙にもなるから。手紙に日付は普通書かないなら。
 
 今日、病院に行ったら同じクラスの蓮見冷菓が声をかけてきた。ほんのり香る彼女のシャンプーの匂いは好きだった。けど、バカみたいに元気な彼女が重い病気なのは多少驚いた。けど、だからなのかなとおたもったりもする。

 

 
 そんな風に書かれている日記帳を読んでいって、とうとう最後のページになった。




 文化祭、楽しいだろうな。蓮見冷菓と回りたかったけどそしたら完全に好きになってしまう。そしたら彼女に迷惑をかける。神が撃ったたった一本の白羽がたまたま僕にあたるくらいの確率で両思いだったとしても、僕に何かの衝動が走ったとして告白したとしてもも彼女とうまくなるわけにはいかない。理由は、僕は後二年以内にはほぼ死ぬから彼女に迷惑をかける。

 僕は彼女が初恋相手だった。





 読み終えた頃に手術室から担架の上にいるみやま君が出てきた。
 やった!!迷惑なんて思わないよってどうしても伝えたかった。
 伝えたかった。
 のに。
 そんな思いも一瞬で打ち砕かれた。
 残念そうな、医者の顔。
 ピーピーとひたすらなって0を表示する機械。
 みやま君は死んだ。

 「私が生きても君が死んだら意味ないじゃん、、」
 
 その時の私はもう自分を保つことで精一杯だった。



 

 「ありがとうね、来てくれて」
 
 みやま君のお葬式で優しく声をかけてきたのはみやま君のお母さんだった。

 「いえ。来るのは当たり前ですよ。」
 「そうなの?」
 「私、みやま君の彼女なので。」
 「あらそうなの!あの子、友達すらまともにいなかったのに。」
 



 後で気づいた君の日記帳の最後の言葉。

 もし蓮見冷菓が僕がすぐに死ぬと知ってもいいというなら僕は彼女の彼氏になりたい。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

2回目の逃亡

158
恋愛
エラは王子の婚約者になりたくなくて1度目の人生で思い切りよく逃亡し、その後幸福な生活を送った。だが目覚めるとまた同じ人生が始まっていて・・・

完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました

らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。 そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。 しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような… 完結決定済み

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

不倫の味

麻実
恋愛
夫に裏切られた妻。彼女は家族を大事にしていて見失っていたものに気付く・・・。

侯爵様の懺悔

宇野 肇
恋愛
 女好きの侯爵様は一年ごとにうら若き貴族の女性を妻に迎えている。  そのどれもが困窮した家へ援助する条件で迫るという手法で、実際に縁づいてから領地経営も上手く回っていくため誰も苦言を呈せない。  侯爵様は一年ごとにとっかえひっかえするだけで、侯爵様は決して貴族法に違反する行為はしていないからだ。  その上、離縁をする際にも夫人となった女性の希望を可能な限り聞いたうえで、新たな縁を取り持ったり、寄付金とともに修道院へ出家させたりするそうなのだ。  おかげで不気味がっているのは娘を差し出さねばならない困窮した貴族の家々ばかりで、平民たちは呑気にも次に来る奥さんは何を希望して次の場所へ行くのか賭けるほどだった。  ――では、侯爵様の次の奥様は一体誰になるのだろうか。

抱きしめて

麻実
恋愛
夫の長期に亘る不倫に 女としての自信を失った妻は、新しい出会いに飛び込んでいく。

靴屋の娘と三人のお兄様

こじまき
恋愛
靴屋の看板娘だったデイジーは、母親の再婚によってホークボロー伯爵令嬢になった。ホークボロー伯爵家の三兄弟、長男でいかにも堅物な軍人のアレン、次男でほとんど喋らない魔法使いのイーライ、三男でチャラい画家のカラバスはいずれ劣らぬキラッキラのイケメン揃い。平民出身のにわか伯爵令嬢とお兄様たちとのひとつ屋根の下生活。何も起こらないはずがない!? ※小説家になろうにも投稿しています。

貴方の幸せの為ならば

缶詰め精霊王
恋愛
主人公たちは幸せだった……あんなことが起きるまでは。 いつも通りに待ち合わせ場所にしていた所に行かなければ……彼を迎えに行ってれば。 後悔しても遅い。だって、もう過ぎたこと……

処理中です...